8月のレコメンド全7タイトルのレビューを公開。
HMV&BOOKS online-Japanese Pop|Wednesday, August 8, 2023 12:00
2023年08月23日 (水) 12:00
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決して良い時代とは誰も言えるはずがないリアリティの中をダブトラックと韻のマナーを守りながら、なるべく気だるくも高カロリーな雰囲気を淡々と表現することに専念した。このまま沈黙を続けて振り回されて終わるのはマッピラだから音楽という武器を用いて平和的暴力を詰め込もうと、触れるほどに新鮮さを増し研ぎ澄まされていく不思議な感覚が行き着いた場所。気づいたら俺にとってはぶっちぎりで次世代に伝えたい問題作が出来上がっていた。
忙しさに感けて見過ごすことばかりだけど、この曲は当たり前のサイクルである朝と夜。それからそこに向かうイロを表現したかった。何気ないその景色の中に自分の状況やコンディションが計れることに気づいた。夕日に殺されそうになることも、コロナが明けるような朝日にも魅せられた。気候、情勢の変化やカラフルなのに無機質だったり、質素なのに粘着質だったりしてるものから目を離し、慣れていくこともまた悲しくもあるが人間の得意技。
まだ途中なんだといつも思っているけど、ではどこに向かう途中なのか時々考えることがあって、その葛藤が年輪のように物語を作っていく栄養になることに気づいた。バンドのモチーフとして守ってきたレゲエの楽曲的要素やメンタリティではなく、なるべく真っ直ぐなロックンロールのように唄を当てることで仕上がった。ハイファイなストリングスアレンジのオーバーダブによって曲が空間に映える表情を得て若々しく化けたのもびっくりした。
昨年結成25周年を迎えたG-FREAK FACTORYから約1年ぶりのニュー・シングルが到着した。4年半活動を共にした渡部“P×O×N”寛之(Dr)が昨年12月に脱退し、サポート・ドラマーだったLeoを正式メンバーに迎えてから初めてのスタジオ録音音源となった本作。混迷を極める時代へのフラストレーションを吐き出した茂木洋晃(Vo)のリリックが胸を衝く表題曲「RED EYE BLUES」に加え、キーボードの音色がノスタルジックに響く「アメイロ」、疾走感あるバンド・サウンドが風を吹かす「the latest」と、ジーフリらしさが色濃く表出した全3曲が揃った。また、初回限定盤は“山人音楽祭 2022”より彼らのライヴを全曲収録したDVD付きということで、こちらも要チェックだ。
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