インタビュー 松本雄吉、溝端淳平、柄本時生(「レミング ―世界の涯まで連れてって―」)

2015年09月15日 (火) 16:00

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寺山修司の戯曲を「維新派」の松本雄吉が演出した舞台「レミング〜世界の涯まで連れてって〜」の再演が決定した。都市を舞台に、個性的な人々のちょっと奇妙な事件の断片が錯綜するこの作品に、溝端淳平、柄本時生が挑戦する。

「今回は"青春像"を描きたいなと思っているんです。新たにチャレンジするつもりで、作品の新しい一面を見せたいですね。ぜひ若い人に観に来てほしい」(松本)

 こう意気込みを語る松本の隣で、目を輝かせていた溝端と柄本。演劇人にとって、寺山作品に参加することは特別な意味を持つようだ。

「寺山作品は、俳優にとって大きな壁でもあり憧れでもあるんです。僕にとってもずっと夢でした。自分を追い込みつつ、ほかのどこでも経験できないことを楽しんでやろうと思っています」(溝端)

「理解はできないんですけど、そこがすごく好きで。役者の想像力がかきたてられるんですよね」(柄本)

 寺山作品というと、難解?というイメージを持つ人も多いかもしれない。が、3人は口をそろえて「わからないところが面白い」と言う。

「寺山作品ってすごく新しいと僕は思うんですよ。現代よりももっとずっと先に行ってる!」(柄本)

「セリフの美しさにハッとさせられます。すごく考えさせられる」(溝端)

「頭でわからなくても、身体的にひき付けられる部分があるのが演劇。舞台美術や音楽、照明、役者の息づかい、すべてを感じてほしい。意味を追うのではなくて、言葉の響きから観客ひとり一人が自由に1枚の絵画を思い描いてくれたらと思うんです。受け取り方はそれぞれ違っていい。キザすぎるセリフも多いけど(笑)、かっこええんよね、やっぱり」(松本)

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プロフィール

松本雄吉

劇団「維新派」の主宰として、脚本・演出を手がける。圧倒的な美術と、個性的なセリフまわしが作品の特徴。

溝端淳平

映画やドラマで活躍するほか、「ヴェローナの二紳士」など舞台作品にも積極的に出演している。

柄本時生

毎年兄の佑と2人芝居を企画するほか、舞台作品に多数出演。確かな演技力で、映像作品でも引っ張りだこ。

インタビュー・文/まつざきみわこ
Photo/慎 芝賢
構成/月刊ローソンチケット編集部 9月15日号より転載


作品情報


【レミング 〜世界の涯まで連れてって〜】

作:寺山修司 演出:松本雄吉(維新派)
出演:溝端淳平、柄本時生、霧矢大夢、麿 赤兒 他

2015/12/6[日]〜20[日]  東京芸術劇場 プレイハウス
2015/12/26[土]・27[日]  北九州芸術劇場 大ホール
2016/1/8[金]13:00  愛知県芸術劇場 大ホール
2016/1/16[土]・17[日] 大阪・森ノ宮ピロティホール



掲載誌面:月刊ローソンチケット/月刊HMVは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布

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