Wednesday, November 11th 2009
無人島 〜俺の10枚〜
音楽好きには、超定番の企画がHMV ONLINEでもスタート!その名も“無人島 〜俺の10枚〜” !!なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます!ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です!第八回のお客様はsleepy.abの皆さんです! |
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■ 自分だけの世界にいるような妄想に引き込まれる ― Sigur Ros 『Sigur Ros』
HMV:HMV:では、最後がSigur Rosの「Sigur Ros」ですね。
成山:このアルバムには精神的に支えらましたね。スリーピーが2ndアルバムから「palette」への移行期で、如何にそれまでの自分達の音楽から脱却するかを模索していた時期ですね。で、僕この頃一回入院してたんですよ。入院中にこれを聴いてリラックスできて、結構救われましたね。
HMV:これギターの山内さんが好きそうですね。
成山:そう、これ山内から教えてもらったんですよ。聴いてると自分だけの世界にいるような妄想に引き込まれていくんですよ。
■ 旅を楽しんで欲しいです ― sleepy.ab 『paratroop』
HMV:では、新作の「paratroop」について訊かせてください。前作を出してから2年半も経ってたんですね。
成山:
そうですね。結構作り出す入口から迷い始めてしまって。まず、最初にアルバムを作るにあたって「テーマ」を決めよう、ってなって。そもそもそれが間違いで。(笑)だって、いままでそんな風に「テーマ」を決めて作ったこと無いのに。出来上がった曲を並べてイメージを繋げてたから。だから気を張り過ぎて入口を間違ってしまったなって。
HMV:その間違いに気づくまで結構かかりました?
成山:
そうですね、1年半くらいは(爆笑)。本気で制作に取りかかれたのが去年の10月位でしたね。それまでは自分の中で消化しきれてないものがあって。取り合えず何かやってみよう、って気になれませんでしたね。
HMV:2年半って短くないですけど、焦ったりしました?
成山:
焦らないのが僕らの悪いとこなんですよ。(笑)出来ない物は出来ないってかんじで。
HMV:どの辺で上手く進みだしました?
成山:
最初「アクアリウム」って曲があって、全体的に海の中にいるようなイメージが浮かんだんですね。「さかなになって」、「ダイバー」って曲もありますし。でも気付いたら全体がすごく抽象的なイメージのアルバムになってしまいそうで。スリーピーの第二期に入るにあたって、もう少し輪郭のあるパキっとしたイメージにしたくて。それで、「メロウ」って曲で奥行き感を出すようにしたんですよ。この「メロウ」は生々しい描写にしたら、すごく上手く表現することが出来たんですよ。
HMV:曲は全員が作るんですか?
成山:
作曲は全員しますね。それを僕がまとめたりして。最近はメンバー個人の個性がすごく伸びてきて、最終的にはそこが上手く出せたかなって思いますね。メンバーの個性を上手いバランスでミックスできたなって。メンバーお互いが自分を発揮するようになったのかな。
HMV:録音のエンジニアは今回も三好敏彦さんなんですよね。いつもsleepy.abってドラムの音が素晴らしいです。
成山:
はい。北海道で録ったんですけど、三好さんなんかは、やっぱ北海道で録ると湿度が低いからドラムの音が変わるって言ってましたね。三好さんはスリーピーってバンドの特徴をしっかり捉えてくれてますね。
HMV:今回のアルバムって結構ストリングスが増えましたよね。勝手な想像ですけど、今回のアルバムの前にアコースティック盤を2枚作ったことが影響してるのかなって。
成山:
それはかなり影響あるな。前はバンドの音以外を入れることに抵抗を感じてたんだけど。最近は割り切れるようになって、自然と曲が必要としてるとろにはストリングスを入れるようになりましたね。生のストリングスは今回1曲ですけど。
HMV:あと全体的にロック的な強さとかアタック感の要素も増えたかなと。「flee」って曲のスネアとかすごく太い音してるし。
成山:
やっぱり、スリーピー独自の浮遊感て、リズム隊が強くないと逆に悪く作用するような気がしてて。リズムが強ければ強いほど、対比で浮遊感がもっと出てくると思うから。そこが出たのかな。
HMV:歌詞はすんなり書ける方なんですか?
成山:
今回はすごく大変でしたね。なかなか進まなくて。結局歌詞を書く為に東京の事務所に軟禁状態で。(笑)まあ、歌詞を考えながら東京の街を散歩したりして、それが結構上手くいって5曲くらいは書けましたね。
HMV:成山さんが思う今回のアルバムの聴きどころはどこですか?
成山:
ダイブするところ(「ダイバー」)から最後の「メトロノーム」までの旅を楽しんで欲しいですよね。それで、後半のスリーピーってバンドのカオス的なサウンドも楽しんで欲しいですね。
HMV:では、最後に一言お願いします。
成山:
音楽や曲って他の人に聴いてもらって初めて歩き始めるので、早く皆さんに聴いて欲しいです。バンドとしても10周年の「archive」ってアルバムを出して、芯がぶれてない事を確かめたうえで作成した新しいアルバムなんで是非聴いて欲しいと思います。
HMV:今日はありがとうございました!
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