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【連載】未来派野郎Aチーム 第3話

Monday, October 26th 2009

未来派野郎Aチーム


さてさて、やって参りました、お待たせ致しました。
未来派野郎Aチームのお時間でございます。

まず今回オススメしたい目玉タイトルは、すでに日本を代表する電子音楽・アンビエントミュージックのカリスマレーベル・涼音堂茶舗がお送りする新世代ピアノデュオ“いろのみ”の超待望のサードアルバムです!

極限までにピアノの美しさを追求する、彼らの姿勢には頭が下がるばかりです。
とにもかくにも、全音楽ファン必聴の大傑作アルバムに仕上がっております。

そんな“いろのみ”の最新作発売を記念して、我がAチームはズバリ!「ピアノ」を テーマに独自の観点からオススメをセレクト致しました!

クラシックにジャズ、ポップス、ロックにメタルと、全ての音楽ジャンルに欠かせない楽器として認識されているピアノですが、環境音楽として、アンビエントミュージックとしてのピアノは、とにかくその美しさが際立つ音色を印象的に使用しているというのが特徴です。

これらオススメタイトルを聴きながら、秋の夜長にのんびりじっくりと癒されてみ てはいかがでしょうか?

(隊長/古屋 雄裕)


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      いろのみ / ubusuna

          [ 2009年11月8日 発売 / 通常価格:¥2,415(tax in) ]

移ろう日本の季節感をピアノと電子音響で繊細に表現した前作「ironomi」から、山や海、より自然と風土に深く感性を巡らした最新作「ubusuna」。
雨と降った水が地下水にしみこみ地を潤して海となるまで。
やわらかに生活にとけ込む音たち。
産土 - うぶすな。
自然の恵みに感謝し、その土地を尊ぶこと。
海から山へ、さまざまな情景と季節を閉じ込めた珠玉の一枚。
いろのみの待望のニューアルバム。

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「Tibetan Dance」や「Thousand Knives」のようにリズムがくっきりした曲を除けば、ほとんどの曲が過去の録音に比べて遅いテンポで演奏されていて、一音一音をより長くきれいに響かせるような弾き方をしている。Alva Notoなどとのコラボ作品でのピアノのフィーリングが過去の曲の演奏にも反映されている印象を受けた。 また、単に良い演奏を収録したというだけはでなく会場の響きも考慮して選曲されたという点も興味深く、響きの良かったものに関しては観客の咳払いや赤ちゃんの声などもあえて残したそうで編集の面でも非常にこだわられている。特に「tango」と「perspective」を比べると違いがわかる気がする。
(HMV銀座INZ店 / 鈴木 俊介)
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今のHOUSEブームよりも以前にFANTASTIC PLASTIC MACHINEやMONDO GROSSOと共に、J-HOUSEの位置を確立してきたJAZZTRONIKこと野崎良太。HOUSEシーン以外にもドラマや映画のサウンドトラックを担当するなど、ジャンルを超えて才能を発揮している彼のピアノ作品集。『都会で一人、雨の中を彷徨い、行き着いた先には…』と、今にも短編映画が始まる様で、一曲一曲シーンが浮びます。全体的には『冷たい』という印象。ジャケットの中身も凝っているので、是非、手に取って頂きたい。

(HMVイオン土浦店 / 三好 浩平)
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5歳でクラシックピアノをはじめ、2004年にプライベートレーベルを始動し、7インチ盤シリーズをリリースした作品は即完売。美しく響きわたるフェンダー・ローズにこだわり全てを一人で作り上げてしまう彼の世界観は、哀愁漂い洗練されていて幅広い層の心を揺さぶり、国内に留まらず英国BBCラジオなどでもヘビープレイされ、海外 や各方面からの評価も高く、熱狂的なファンが多い。 選曲センスも素晴らしく、名曲をメロディアスにカヴァーし、グルーヴ感たっぷりの美しいメロディーを奏でる。


(HMV銀座INZ店 / 小原 優男)
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ジャズやワールド・ミュージックなど、様々な音楽ジャンルに渡って大活躍してきたピアニスト、Henning Schmiedtによる、名門「flau」からのリリース作品です。「妊娠中の奥さんが、暑い夏を心地良く過ごせるように」との思いで作られた、家族への最上級の愛に溢れた、珠玉のピアノ作品集です。裏でうっすらと響き渡る電子音と、美しすぎるピアノの旋律に酔いしれてください。まさにこの時期の秋の夜長にピッタリですね。妊婦さんの為の音楽、そして赤ちゃんの為の子守唄としても最適です。


(HMV銀座INZ店 / 古屋 雄裕)
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この作品はBill Evansのカタログの中でも異色なもので、ジャケ写にもあるように、右手でFender Rhodes、左手でピアノ(Steinway)と、そしてオーケストラを従えて録音された作品。右から左へと流れるように互いを行き来するEvansの演奏もさることながら、優しく溶け合う様なオーケストラとの見事な調和が儚くも美しく響き渡る作品。中盤には軽快なJazz Bossaもあり、通して楽しめます。Jazzファンからは賛否両論あるようですが、良いものは良い。秋の夜長にマッチする美しい作品です。


(HMV / 緑川 信宏)
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藤原ヒロシでピアノと言えば、コレか『Classic Dub Classics』が思い浮かぶが、ここでは『ダブコン』をチョイス。ほぼピアノとDub処理の効いたビートのみで構成という、とても14年も前に発売されたモノとは思えない先鋭さ。クラシカルなタッチで紡がれるピアノの旋律は、10年のちに発売されることになる前述のクラシック・カヴァーアルバム『Classic Dub Classics』への布石とも取れるし、クラシカルではあるが坂本龍一のソレともまた違った、より直感的なメロウネスを携えている。ココには収録されていないが、メインのメロディーがドからドまでの音階を順番に下るだけ、という「Untitled」もまた絶品。
(HMV / 村崎 真佑)
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Mono Fontanaの美しいピアノだけでアルバムとして成立しそうだが、様々な生活音とピアノがそれぞれ別の音としてではなく見事に一体化してひとつの音楽になっていて実に音響派の作品らしい。ピアノの奏法自体が特別バラエティに富んでいるわけではなくピアノ以外の非楽音(水が滴る音や、虫の鳴き声など)によって曲ごとに異なった雰囲気を作り出してる。絵画でいえば例えば中心に人か何かが描かれていて、その主となる対象は同じままで背景を変えることによって違う作品を作る、そういう印象を受けた。

(HMV銀座INZ店 / 鈴木 俊介)
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ツインギターユニットThe Young Groupのリリースにより、エレクトロニカ界でScholeと並び注目を集めている音響系RONDADEレーベルからのリリース。ほのかに『暖かみ』のあるピアノとサックスに、Uesugi Yuによるヴォーカルによって人間らしい『温かみ』を帯びて、秋〜冬と、まさにこれからの時期に非常に合う一枚。Akira Kosemuraとのスプリット・コンピレーションアルバム『Afterglow』やオリジナルアルバム『Grace』で国内外で注目されているHaruka Nakamuraも絶賛。


(HMVイオン土浦店 / 三好 浩平)
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フランス東部、スイスとの国境近くで生まれ育った。幼少時代からクラシック・ピアノを学び10代にはニュー・ウェイヴなどに夢中になり、25才でパリに移り住み、バート・バカラックやエルヴィス・プレスリーなども聴くようになり、その後レイヴ・カルチャーを通してテクノなどエレクトロニック・ミュージックに心惹かれた。その後 ライブを行い、地元パリを中心に話題を集めリリースを決定し、2006年に日本に初来日し、アグレツシヴな演奏を披露した!ポピュラー音楽の名曲を流麗かつ耽美なソロ・ピアノで表現する、フランスの新世代ピアニスト!

(HMV銀座INZ店 / 小原 優男)
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「美しい」というよりも「温かい」という形容詞の方が正しいのかも知れません。こんなにもマッタリでユッタリしている音楽には出会った事無かったです。ピアノの旋律の温かみはもちろんの事、サックスやアコーディオンの音色も、とにかく美しく、暖かな昼下がりにボケーッ!としながら聴いていたい、そんな一枚です。あ、夕方の雨空にもぴったりかも知れませんね。この可愛らしいジャケットの鳩(?)が全てを物語る、紛れもない名盤です。疲れている現代人にもオススメの、アンビエント・ミュージックの最高峰です。必聴。

(HMV銀座INZ店 / 古屋 雄裕)
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難病より復活を遂げたKeith Jarrettが、1998から99年にかけて、自宅内のスタジオで録音した、彼自身初となるソロ・ピアノ・スタンダード集。肝心なのは、愛妻であるRose Anneただひとりの為に演奏し、彼女に捧げた作品ということ。その演奏は、愛する人に触れるかの様に、語りかけるかの様に優しく、とても素直なもの。真摯に、そして丁寧に奏でられる音は濃淡が美しく、彼の感情表現が新境地へと達した温かく静かな作品。


(HMV / 緑川 信宏)
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正直言って、コレをアンビエントとして挙げるのは幾分卑怯かもしれないが、真っ先に頭に思い浮かんだ上に、その要素が詰まっているコトも紛れもない事実なので、気にせず挙げてみる。クラムボンの鍵盤担当・歌担当の原田郁子ソロ3部作の最終章。章が進むごとに内面的宇宙へ導かれていくような感覚はまさにアンビエント的とも言え、たどり着いた先がシンプルで安らかな世界だった、という点も個人的には非常にアンビエントな気分を感じる部分。今回のテーマに順当に即している、という意味では2曲目がオススメ。

(HMV / 村崎 真佑)


※次回更新は11/25予定です。お楽しみに!




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