hayato kaori 『Lindas』インタビュー 【3】
Tuesday, October 6th 2009
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- --- アルバムタイトルの『Lindas』という言葉にはどんな意味が込められているんですか?
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“Lindas”はポルトガル語で「美しいものたち」。この言葉はレコーディング中もたくさん飛び交ってたんですよ。会話の中でもよく使う言葉で、例えば相手の考えに賛同する時、同意する時、いいテイクが出来た時に「それいいね!」「素晴らしい!」みたいな感じの掛け声で。セルソからは「カオリンダ〜♪(kaori+Linda)」って呼ばれたり(笑)。とにかく“Linda”が現場で溢れていて。でもレコーディング中からこの言葉をタイトルにしようと思っていたわけではなかったんです。
レコーディングが完パケした後、宮田さんとお疲れさま会をしようっていうことで、イパネマの海岸まで散歩してバーに座った時に「タイトルどうしましょう」て話になったんです。いろいろ案を出し合ったんですが、うまくまとまらず言い合いになりそうになって、しばらくお互い黙ってしまって。でも二人ともたぶんずっと考えてたんですね。その時ふとひらめいて、ふわっと「Lindas」て言ったんです。ちょっと自信なさげに。そしたら宮田さんが「それいいね!俺今それ言おうと思ったんだよ!!!」って。二人とも同じこと考えてたんです。重い雰囲気が一転、このアルバムにぴったりじゃない!?てことで、二人一致で『Lindas』に決まりました。 - --- またまた来ましたね、鳥肌が立つような必然的な瞬間が。
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そうそう!
たぶんね、私だけじゃなくてモノを表現する人って誰でも、そういうのにすごく敏感に生きてるんです。必然性とか目に見えない力にすごい敏感なんだと思う。そういう意味で私もセルソも宮田さんも、レコーディングの時に、たとえ小さいことでもいろいろ感じながらやってたから、だからこそうまくいったと思うんです。頭だけで考えてないで、感覚的なものを大事にして行動してるからうまくいったのかなって。

- --- 『Lindas』では「愛してる」「好き」という言葉がとても頻繁に出てきます。Hayatoさんはそういう言葉を、恋人に素直に伝えられるほうですか?
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(首を横に振りつつ否定)・・・そこは私、日本人的なんですよね(笑)。
そもそも自分の中で「愛ってなんだろう」っていうのがずっとあって。まだ答えは全然わからないんですけど。実は17〜8歳の頃は「愛してる」「好き」という言葉を歌うことがすごくイヤだったんですよ。絶対「愛してる」とか詞に書かなかったし。「わかんないのに歌えないじゃん」って。
だけど今は、たぶん「愛してる」という言葉を使ったら、その奥その先はさらにもっとすっごく深いんだろうなーって思っています。だから使うことにしたんですよ。ふだん言えない分、歌の中だけでもせめて理想を追いかけていたいし。歌っていうのはお祈りみたいなものだと思ってるから、そこから目を反らしちゃいけないだろうなと。
日本では考えられないんですが、ブラジル人って親や兄弟やいとこにもしょっちゅう「チア〜モゥ〜 (Te amo、ポルトガル語で『愛してる』)」って言うんですよ。私は言われると、こそばゆいんですが(笑)。そこはやっぱり日本人なんですよ。日本で生まれ育ってるので、何度も恋人に「好き」「愛してる」って言われるとちょっと疑っちゃうし、それこそ「その愛ってどこらへん(の段階)なの?」って思っちゃうところがあったりするんですけど。
- --- まったく言ってくれないっていうのも味気ないしアレなんですけどね・・・
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そうそう。でもだからこそ、それこそ本当の意味での「愛してる」を私が言う日は一体いつ来るんだろう?って思うんです。いつか「愛してる」って口にする時には、口先だけではなくてちゃんと愛していたいですよね。ブラジル人みたいに心から言える人間になりたいな。
『Lindas』では、恋愛のことばかり歌っているわけではないんです。物質に対しても愛情や優しさって存在するし、ここでは、広い意味でのいろんなものに対する恋愛感情を書いてる。
だからやっぱり「好き」「愛してる」という歌詞はどうしても多くなってくるんですね。 - --- 広い意味でのラヴソング、ということなんですね。
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そうですね。例えばミニー・リパートンの『ラヴィン・ユー』も一見すごく甘いラヴソングに聴こえますけど、実際は子守唄として作られた歌なんですよ。
曲って、作曲者が生んだ時点でもうその作曲者のものじゃなくなるというか、全て受け手の自由なんです。私が歌詞の言葉を選ぶ時のひとつの基準として、あるひとつの決まったイメージしか与えないような言葉を選ぶんじゃなくて、ある程度イメージに幅を持たせて書く。聴く人が自分のシチュエーションだったり、自分が想像したいものを想像できるような詞を作っていくのが、本当の意味で相手と共有できる歌なんだと思います。私が『Watashi』を歌った時も、ずっと母のことをイメージして歌ってましたから。それ以外に深い愛が思いつかなくて。 - --- では、最後になりますが。今『Lindas』を聴いている皆さん、これから聴かれる皆さんにメッセージをお願いいたします。
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はい。
『Lindas』は、「言葉」「リズム」「メロディ」「ハーモニー」が全てひとつに合わさって生まれた「音楽」です。
場所によって、ツールによって(CDコンポ、ポータブルプレーヤーなど)、音が変わったりします。それをいろいろ聴き比べてもらったりすると、より身近に、よりいろんな方向で楽しんでいただけると思います。レコードじゃないのでスリ減ることはないですが、いっぱいいっぱい聴いてスリ減らして、自分の中の大好きなアルバムにしていってください。 - --- 長時間、本当にありがとうございました。
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ありがとうございました!
(取材協力:ビクターエンタテインメント株式会社)
- 新譜hayato kaori / Lindas
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完全リオ・デ・ジャネイロ録音によるhayato kaoriの2ndアルバム。
ブラジルの名曲やなじみのあるポップスにhayato kaoriがみずみずしい日本語詞をのせ歌う、究極の和製ブラジリアンとも純良ポップスとも呼べるかつてなかった感触。マルコス・ヴァーリ、セルソ・フォンセカ、マリオ・アヂネーら名匠による贅沢なまでの生音が心地よいアレンジもまた白眉な、録音にもミックスにもこだわりまくった傑作が誕生。 さらに詳しい特集記事はコチラ
hayato kaori サイン入りトートバッグを応募抽選で3名様にプレゼント!
インタビューを最後まで読んでくださったお客さまの中から、抽選で3名様にサイン入りトートバッグをプレゼント致します。ひとつひとつ丁寧に描き上げてくださったhayato kaoriさん。それぞれ少しずつ表情が違う一点モノです。
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【応募方法】
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【応募期間】 2009年10月8日(木)〜10月31日(土)終日
※当選は商品の発送をもってかえさせていただきます
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- Lindas
hayato kaori - 2009年10月07日発売
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- Pluma
hayato kaori - 2008年03月26日発売

hayato kaori 隼人加織:
日本人の父とブラジル人の母を持つハーフ。
2001年16歳の時にインディレーベルYEEPより“Orha(オルハ)”の名前でデビュー。得意のファルセット・ヴォイスを活かした独自の歌唱や自らが手掛けた等身大の詞による独自の世界観で注目を集めた。テレビCMやラジオDJとしても活躍する等、多彩ぶり発揮。
2008年、自らのアイデンティティであるブラジル/日本両方の血を融合し、あらゆるジャンルを消化した新たな音楽を目指し、本名の隼人加織としてアルバム『Pluma』でメジャーデビュー。
2009年10月、完全リオデジャネイロ録音による2nd『Lindas』をリリース。
誕生日:6月22日
星座:かに座
身長:151cm
血液型:B型
好きな音楽:アントニオ・カルロス・ジョビン、ベベウ・ジルベルト、レニーニ、Kaleido、Chara、BONNIE PINK、AIR、椎名林檎、SUPERCAR、ルーファス・ウェインライト、The Cardigans、等
(ビタミン剤:Bon Jovi)
好きな映画:岩井俊二作品
好きな作家:安部公房

















