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ロッカーズで候。

Wednesday, September 3rd 2008

Augustus Pablo


 
ロッカーズ、吸ったり、吹いたり。


初期衝動を露にしたロック・サウンドをライヴ・ハウスで鳴らしているわけでもないのに、「ロッカーズって何だよ!」ってことですよね?

ロッカーズとは要するに、ワンドロップ、ステッパーズ、そして、ロッカーズというように、レゲエにおけるビートのカテゴリーの1つを指しているわけなんです。中でも「ロッカーズ・サウンド」においてのビートは、スネアがマーチング・バンド風のフレーズを叩き、その戦闘的ともとれる強烈なフレーズから、「ミリタント・ビート」とも呼ばれていました。Channel Oneレーベルの専属バンド、Revolutionaries(ドラムは、Sly & RobbieのSly Dunbar)がその代表的なサウンド奏者でもあります。

そこからスピンオフし、70年代ルーツ・サウンド、もしくはそうしたサウンドを鳴らすアーティストを広義的に「ロッカーズ」、「ロッカーズ・スタイル」、「オリジナル・ロッカーズ・サウンド」などと呼ぶようになったと言えましょう。名ラスタ・ムービー『Rockers』(77年製作)でも目の当たりにできる、キングストンのゲットーを疾走するドレッド・ロッカー、溢れ出すルーツ・サウンド、ヴァイブス、カルチャー・・・これらを総称して「ロッカーズ」と言い当てはめることも可能なわけなのです。

そんな「ロッカーズ」という大冠を付けた「ロッカーズ・インターナショナル」は、Augustus Pabloによって1972年に設立されました。実際は、Pabloの兄弟、Gurth Swabyが運営していたサウンド・システムから名前をとったということです。  

吹いています。

Augustus Pabloをご存知ないという方に、少し説明を。本名をHorace SwabyというThin Man。1954年6月21日生まれ(1953年説あり)。それまでは学習用の楽器であると考えられていたメロディカを本格的に音楽に取り入れた、おそらくは最初の人物であります。キングストンの人気ディスコDJでもあり、アクエリアス・レコーズのオーナーでもあった、Herman Chin-Loy(ハーマン・チン・ロイ)に、様々な演奏者に神秘性を持たせる時にいつも使っていた不特定多数な芸名「Augustus Pablo」を頂戴し、72年のシングル・ヒット「Java」、74年、Randy's Studio録音『This Is Augustus Pablo』といった素晴らしい名演を残します。中でも、「Far East Sound」と形容される、ジャマイカの狂熱とアジアの郷愁とを融合させた78年の最高芸術『East of the River Nile』では、その後彼の代名詞ともなるメロディカとレゲエ・サウンドとの相性の良さを広く知らしめました。音楽プロデューサーとしても辣腕ぶりを揮い、「ロッカーズ・インターナショナル」の他にも、「ホット・スタッフ」、「メッセージ」といったレーベルを立ち上げ、知名度の高いインスト曲をリリースし続けました。Pabloは、肺の虚脱が原因となり、キングストンのユニバーシティ・ホスピタルで99年5月18日午後、この世を去りました。晩年は、数度にわたる重症筋無力症に苦しんでいたそうです。

さて、ロッカーズからリリースされた作品の数々は、多くのプロデューサー同様、King Tubbyがミックスを担当していました。PabloとTubbyが共演した『King Tubbys Meets Rockers Uptown』は、ロッカーズを代表する歴史的名作として現在でも多くのファンを虜にし、煙に巻いています。そんなPabloの下で活躍したアーティストとして挙げられるのは、Jacob Miller、Horace Andy、Junior Delgado、Hugh Mundell、Tetrack、Delroy Williams、Junior Reidなどなど・・・。

前述の『King Tubbys Meets Rockers Uptown』に加え、メロディカが心地良くも刺激的に脳内を貫通する『King David's Melody』。そして、天才ラスタ・シンガー、Jacob MillerがInner Cirleへ参加する前の1974年に吹き込んだ『Who Say Jah No Dread』、10歳そこそこでAugustus Pabloに見出されて、83年に21歳の若さで暴漢の銃弾に倒れ、不慮の死を遂げたHugh Mundellが、77年に満を持して発表した名作の誉れ高い1stアルバム『Africa Must Be Free By 1983』(当時16歳)。このあたりが、ロッカーズ作品群の中でも一般的な代表作と言えるでしょう。

ところで、ロッカーズのピンナップ系ショットには、只今角界を震撼させている、例のブツを吸い込んでいるショットが多数存在していることにお気付きでしょうか?逆に変な話、気付かないわけないですよね。古く日本でも、マタギなどによる風習が知られていますが、日常茶飯事と言って憚らないこの吸引行為は、ドレッド・ヘアと同じく、彼らロッカーズにとってラスタ信仰と切っても切れない至極神聖なものを意味している場合が多いらしいのです。ですから、TPOを弁えず、まずは一服という習慣が、JAH神に対する最高の崇拝アクションであることに疑いの余地はなさそうなのです。あくまで、前時代的な風景を参考としていますが。Pabloに至っては、お手すきの時はボングを、演奏モードの時にはメロディカを。吸ったり吹いたりでさぞ充実していたことでしょう。ロッカーズって、「陽性反応上等」的なレベリアス精神に帰属している人を指すコトバとしても打ってつけなんですね。素敵です★  
  吸っています。

閑話休題。今回日本のP-Vineよりリリースされる『Mystic World Of Augustus Pablo: The Rockers Story』は、このロッカーズ・プロダクションのクラシック&レア音源を、4CDベスト+DVDというこれ以上ないヴォリュームでボックス化したもので、先にリリースされていたUS盤に続く待望の国内盤なのです。

Pabloに加え、あのHugh Mundellの「動く」映像(未発表となるアコースティック・パフォーマンス)を収めているという約20分のDVDは、全ルーツ・レゲエ信者 一生モノのキラー・コンテンツです。Jacob、Heptones、Dillinger等のクラシック・チューン、レア・トラックスなど全65曲。さらには、20ページの豪華ブックレットは、国内盤にかぎってはうれしい完訳付!お見逃しなきように。


 





Mystic World Of Augustus Pablo: The Rockers Story

 
4 Augustus Pablo
『Mystic World Of Augustus Pablo: The Rockers Story』
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今なお世界中のレゲエ愛好家たちから最大級の尊敬を受けるオーガスタス・パブロ。彼が率いたロッカーズ・プロダクションのクラシック&レア音源を4CDベスト+DVDというこれ以上ないヴォリュームで驚愕のボックス化! ジェイコブ・ミラー、ヘプトーンズ、ヒュー・マンデル、リー・ペリー、デリンジャー等がロッカーズに残したクラシックスに加え、CD初出となる貴重未発表音源を多数収録。これでロッカーズ・レーベルを網羅できるといっても過言ではない!

 




   

◆ 嗚呼、ロッカーズ・プロダクション ◆



King Tubby Meets The Rockers Uptown
4 Augustus Pablo 『King Tubby Meets The Rockers Uptown』

 メロディカから流れ出す独特のマイナー・キーのメロディ。オーガスタス・パブロが、キング・タビーとコラボレートしたアルバムが、レア・トラック4曲、新ライナーノーツ、レア写真が新たに追加されリイシュー。パブロのグルーヴ感たっぷりのインストと壮絶なリズム・セクション。さらに、タビー仕事の最高峰と言えるほどにトリップしまくったミックスが見事に融合したダブの名作。




King David's Melody
4 Augustus Pablo 『King David's Melody』

 傑作『East Of The River Nile』と並ぶクラシック中のクラシック。かのエイドリアン・シャーウッドをして「20世紀後期において最も重要かつ影響力のあるミュージシャンのひとり」とまで言わしめた天才クリエイター、オーガスタス・パブロ。本作は、キング・タビーとの親交を深めながらジャマイカ音楽史上に残る多くの瞠目すべき作品を続々とプロデュースしていた彼の絶頂期である、70年代中頃から82年にかけてのインスト・シングルをコレクションした1983年リリースの作品集。




Original Rockers
4 Augustus Pablo 『Original Rockers』

 オーガスタス・パブロの1972年から1975年にかけてリリースされたシングルを集めた企画アルバム。ダブ、インストゥルメンタル、ディリンジャーのDee Jayなど、ロッカーズを代表する名曲揃い。エンジニアはキング・タビー、フィリップ・スマート、プリンス・ジャミー等。




Rockers Meets King Tubbys In A Fire House
4 Augustus Pablo 『Rockers Meets King Tubbys In A Fire House』

 パブロ率いる最強アーティスト軍団=ロッカーズが、キング・タビー&プリンス・ジャミーの師弟エンジニア・コンビと共に作り上げた、『King Tubby Meets Rockers Uptown』の続編アルバムにボーナス・トラックをプラスしたもの。名曲「Selassie T Dub」は、『East Of The River Nile』収録の「Chant To King Sellasie」のダブで、この曲にのみメロディカが入っている。




Original Rockers Vol.2
4 Augustus Pablo 『Original Rockers Vol.2』

 『Original Rockers』から10年経った1989年に、Pablo自身によって選曲されたこの『Volume.2』は、前作同様に70年代のシングル曲を集めたもの。この年殺害されたKing Tubbyに捧げられた1枚であると同時に、ロッカーズ・サウンドの真髄を知るのに恰好な名シングル集。




Classic Rockers Vol.2
4 Augustus Pablo 『Classic Rockers Vol.2』

 1989年にコンパイルされたシングル集。パブロ自身のパフォーマンスはもちろん、Jacob Miller、Hugh Mundell、Tetrack、Horace Andyのクラシック・チューンを生んだ、名プロデューサーとしての腕前、つまりはロッカーズ・プロダクションの全貌を超凝縮した1枚。値段的にも入門編としてオススメ。




Who Say Jah No Dread
4 Jacob Miller 『Who Say Jah No Dread』

 天才シンガー、Jacob MillerがInner Cirle加入前に発表した作品。プロデュースは勿論オーガスタス・パブロ、ミックスはキング・タビー。録音は1975年前後。これを聴かずしてルーツ・ロックは語れない。「Keep On Knocking」、「Baby I Love You So」、「Who Say Jah No Dread」など大ヒット曲満載。

  



Africa Must Be Free By 1983
4 Hugh Mundell 『Africa Must Be Free By 1983』

 録音当時弱冠16才だったヒュー・マンデルのレゲエ史に残る大名盤。「アフリカは1983年までに解放される」と歌ったが、その年にマンデルは何者かに暗殺された。パブロのメロディカと、マンデルのヴォーカルが織り成す物憂げなメロディが容赦なく胸を締めつける。

 



I Stand Back
4 Delroy Williams 『I Stand Back』

 「International Rockers」の歌唱で一躍全国区となった、パブロの愛弟子にして、ロッカーズ・プロダクションきっての美声シンガー、デルロイ・ウィリアムスの84年作。「Fox's Hole」は、『Rockes Meets King Tubbys In A Fire House』収録の「Son Of Jah Dub」に歌を乗せたもの。




Roots & Vine
4 Norris Reid 『Roots & Vine』

 ヴァイセロイズにも参加していたオーガスタス・パブロの愛弟子の一人、ノリス・リードの80代後期に発表されたファースト・アルバム。録音スタジオは、タフ・ゴングとチャンネル・ワン、プロデュースとアレンジがパブロ、ミキサーにサイエンティスト、ソルジー等が担当。トラックの演奏は勿論、泣く子も黙るロッカーズ・オールスターズ!







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