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【第1回】ジャズのCD -今月は何を買おう?

Friday, May 2nd 2008


ゴールデン・ウィークも明け、
家族サービスに、行楽に、合コンにと、
羽目ハズシのツケで、お財布事情もビミョーなこの時期、
CDの「買いハズシ」だけは絶対にないようにしたいところ。

今月から始まった「月刊ジャズ・レコメンド」コーナーでは、
ホレス氏のように「限られた予算内で、何から買ってよいのやら・・・」と、
アタマを抱えてしまっている貴方に、
スタッフゥの独断と偏見でチョイスした毎月30枚のオススメ・ディスクをご提案。
しかも、旧譜100%!

パート別に分かれているので、
「こんな感じの音を探しているんだけど・・・」
なんていうお悩みも9割がた解決可能・・・なはず。

知らなきゃジャズ喫茶で赤っ恥をかくような超定番から、
オリジナルLPは、ゴヤールのバッグが買えてしまうような高値が付いているレア盤まで、
入門篇ご卒業を目論む中級クラスを中心とした逸品を、よりどりみどり。

・・・多少の偏りは、目をつむっていただければ、ありがたいです・・・



  Saxophone

Shades Of Blue / Dusk Fire Don Rendell
『Shades Of Blue / Dusk Fire』

英国モダン・ジャズ史に燦然とその名を残すドン・レンデル。そのレンデル=カー五重奏団の英Columbiaに吹き込んだ傑作『Shades Of Blue』(65年)と『Dusk Fire』(66年)を纏めた徳用盤。欧州ジャズ・ファンは何が何でも入手したいところ!

   

And The Danish Radio Jazz Group Sahib Shihab
『And Danish Radio Jazz Group』

クラーク=ボラン楽団への参加などでも著名なマルチ・リード奏者、サヒブ・シハブの、60年代欧州ジャズを代表する傑作。ニールス・ペデルセン、アレックス・リール、アラン・ボッチンスキーといった当時の欧州シーンを支えた俊英達が一堂に集結。

   

If Nathan Davis 『If』
米出身ながら仏Segueや独Sabaからアルバムをリリースし、ヨーロッパを拠点に活動していたネイサン・デイヴィス。76年Tomorrow International盤となる本作では、レアグル古典「Tragic Magic」をはじめ、ドス黒いファンクネスをたっぷりと堪能できる。

   


  Trumpet

Soul Eyes: Live At Domicille Munich Benny Bailey
『Soul Eyes: Live At Domicille』

欧州を拠点とし、クラーク=ボラン楽団でも活躍していたベニー・ベイリーが、68年に、マル・ウォルドン、ネイサン・デイヴィスらと独ミュンヘンのクラブ、ドミンシルで行なったライヴ盤。ジャケ同様、オープニングから妖しい熱気がたちこめます!

   

Anatole Gerasimov 『Yes』 Jimmy Deuchar
『Pal Jimmy』

英トランペット奏者、ジミー・デューカーのタビー・ヘイズらを含むクインテット&セクステットによる、58年Tempo録音の傑作ハードバップ盤。最近、澤野商会から世界初となるLP復刻盤がリリースされ話題となりました。

   

Belgrade Blues Dusko Goykovich
『Belgrade Blues』

バルカンの郷愁漂うメロディをハードバップに持ち込んだ名トランペッター、ダスコ・ゴイコヴィッチ。61年、66年に故郷ユーゴスラヴィアのRTBへ吹き込んだ2枚のレアEPをまとめ、73年にリリースされた本作。燃えるようなソロを聴かせます!

   


  Piano

Klavier Feuer Wolfgang Dauner
『Klavier Feuer』

MPS/Saba諸作がジャズ・ロック系リスナーにも人気のドイツ人ピアニスト、ウォルフガング・ダウナー。その67年のトリオ作では、ボッサ、ビートルズ楽曲、映画音楽を中心に、ゴキゲンにスイング。入門者でもスッと入り込めるポップな1枚。

   

Fly To Brazil Walter Strerath 『Fly To Brazil』
人気ピアニスト、ヴァルター・シュトラートによる75年傑作ピアノ・トリオ・アルバム。表題曲をはじめとした爽快なボッサ・ジャズを含み、全編で軽快にスイング。ラテン・タッチの「枯葉」もなかなか。ジャケが、とにかく最高ですよね!


   

Moonscape Michael Garrick 『Moonscape』
1964年発表当時、その原盤10インチは僅か99枚しかプレスされなかったという、マイケル・ガーリックの英国ピアノ・トリオ最難関アルバム。シンプルなアプローチながらも、独特の幻想的な世界を全編を通して味わえる。

   



  Organ

Live At The Club Saint Germain Rhoda Scott
『Live At Club Saint Germain』

60年代半ばからパリに移住し活動を続けるハモンド・オルガン女史、ローダ・スコット。左手ではなく、フットペダルだけを使ってベース・ラインを演奏するという、その世界では極めて稀なスタイルも彼女の魅力のひとつ。74年録音のライヴ盤。

   

Larry Young's Fuel Larry Young
『Larry Young's Fuel』

「オルガンのコルトレーン」と呼ばれたラリー・ヤング、70年代Arista期の電化ジャズ・アルバム名盤。サンプリング、カヴァー等ですでにクラブ・クラシックに認定済の「Turn Off The Light」など、現フューチャー・ジャズの雛形がここにある。

   

Good Move Freddie Roach 『Good Move』
土臭いゴスペル・フィーリングで人気のオルガン奏者、フレディ・ローチのおなじみブルーノート「チェス・ジャケ」盤。ブルー・ミッチェル(tp)、ハンク・モブレー(ts)が加わったクインテット編成もあり、バラエティ的にも申し分なし。

   


  Guitar

Turn Circle Ray Russell 『Turn Circle』
ジャズ・ロック/プログレ方面でも人気の高いギタリスト、レイ・ラッセルの68年初リーダー作。英Vocalionからの再発です。フリー路線前夜、カルテット編成によって繰り出される、英国ジャズの旨味をたっぷりと携えたモード作。W・ショーター「Footprints」は秀逸。

   

Cameo Joyce Cooling 『Cameo』
須永辰緒氏もカヴァーした名曲「It's You」は、ヴィヴァ・ブラジル、クラウディア嬢のヴォーカルとのコンビが底なしに心地良い逸品。女流フュージョン・ギタリスト、ジョイス・クーリングの88年幻のデビュー作にしてブラジリアン・メロウ・フュージョン最高峰。

   

Integration Amancio D'silva 『Integration』
インド出身のギタリスト、アマンシオ・デ・シルヴァの69年激レア・リーダー作。ラーガ旋律も取り入れたメロディー・ラインと、丁寧に爪弾かれるシングル・ノート主体の味わい深いギター・プレイが◎!ジャイルズ・ピーターソン・クラシックです。

   



  Vibraphone

Live Wooden Glass/Billy Wooten 『Live』
伝説的ヴィブラフォン奏者、ビリー・ウッテンが、グラント・グリーン作品録音時のメンバーを集めて結成したウッドゥン・グラス名義でのライヴ盤。煌めくヴァイブに、オルガン、コンガ、ギターが一丸となって絡みつく、黒く妖しい、ある夜の鬼録。

   

To My Queen Walt Dickerson 『To My Queen』
サン・ラとの共演でも知られるヴァイブ奏者、ウォルト・ディッカーソンのPrestige名盤。アンドリュー・ヒル(p)、ジョージ・タッカー(b)、アンドリュー・シリル(ds)のトリオをバックに、同時代のコルトレーン、ドルフィーのスピリットをそのマレットに託した、ポスト・バップを象徴する1枚。

   

White Elephant Mike Mainieri 『White Elephant』
70〜80年代のフュージョン・シーンを代表するヴァイブ奏者、マイク・マイニエリが、スティーヴ・ガッド、ブレッカー・ブラザーズらスゴ腕達と繰り広げた「幻のスーパー・セッション」アルバム。ブラス・ロック、ビッグ・バンド、カントリー、ボッサ・・・ごった煮のクロスオーヴァー金字塔!

   


  Bass

Hear Ye Hear Ye Red Mitchell/Harold Land
『Hear Ye Hear Ye』

50年代の西海岸を代表する白人ベース奏者レッド・ミッチェルと、テナー奏者、ハロルド・ランドの61年双頭作。カーメル・ジョーンズの逞しいトランペット・ソロに引っ張られるように、両雄も快活なプレイを聴かせる。幻の名コンボを知る唯一作。

   

Tommy Potter's Hard Funk Tommy Potter
『Tommy Potter's Hard Funk』

56年、フレディ・レッドらとロルフ・エリクソン・コンボの一員としてストックホルムに渡った名ベーシスト、トミー・ポッター。フレディ、ロルフも交え、現地の名手や若手達との共演も果たした高水準なセッションの記録。原盤は、MetronomeのレアEP。

   

Skipper At Home Henry Franklin
『Skipper At Home』

スピリチュアル・ジャズ・ファンク名演「Blue Lights」収録の74年レアグルーヴ・クラシックス。Black Jazzレーベルのハウス・ベーシスト、ヘンリー・フランクリンの2作目で、ブラックスプロイテーション・テイスト漲る真っ黒な1枚。

   


  Drum

Night In Fonorama Franco Tonani
『Night In Fonorama』

ロマーノ・ムッソリーニ・カルテットにも在籍していたイタリアの名ドラマー、フランコ・トナーニの64年録音作。フランコ・アンブロゼッティ(tp)、ガトー・バルビエリ(ts)ら気鋭な若手達の熱気に満ちたプレイにも大注目。

   

You Betcha ! Frank Derrick Total Experience 『You Betcha !』
シカゴのドラマー、フランク・デリックとそのオーケストラ、トータル・エクスペリエンスによる、白熱の74年ライヴ・アルバム。バウンス感たっぷりのジャズ・ファンク・チューンや高速4ビートを軸とした、怒涛のブラック・ビッグバンド大宴会。

   

Anatole Gerasimov 『Yes』 石川晶とカウント バッファローズ 『Get Up』
アフロ的アプローチで「和モノ」リスナーを中心に人気の石川晶を中心としたスーパ・セッション・コンボ=カウント・バッファローズの75年作品。ヘッド・ハンターズをも凌駕する天下無敵のクロスオーヴァー・サウンドは、今も色褪せることがない。

   


  Vocal - female

Anatole Gerasimov 『Yes』 Carole Creveling
『Here Comes Carole・・・』

幻のヴォーカリスト、キャロル・クレヴァリングの唯一作。洒脱なジャケットとも相俟ってファンの間でその原盤LPは、お宝として長年崇められてきました。バックのビル・ベイカー・カルテットの演奏と、しっとりとした彼女の歌声との相性も抜群!

   

We Could Be Flying Karin Krog
『We Could Be Flying』

ノルウェーの歌姫、カーリン・クローグの最高傑作として名高い1枚。当時、ヨーロッパで活躍していたスティーブ・キューンのトリオをバックにした74年録音作。「ジャズの常套句を打破したい」と宣言したカーリンの意気込みがびしびしと伝わりくる。

   

All About Norma Norma Mendoza
『All About Norma』

ジミー・ワイズナーのピアノ・トリオをバックにして録音された、ノーマ・メンドーサの唯一作となる60年自主制作盤。CD化にあたり、オリジナル未収録2曲と未発表のストリングス・ヴァージョンを加え、2枚組で登場。

   


  Vocal - male

Live At B.B. Joes Pedro Biker
『Evergreens In Danish・・・』

ラジオDJ、TV司会者としても知られるデンマークの男性シンガー、ペドロ・バイカーのスタンダード集。アラン・ボッチンスキー、ベント・アクセンらジャズ・クインテット60メンバー、サヒブ・シハブ・コンボによる豪華なバックも秀逸。

   

Live At B.B. Joes Fred Johnson
『Live At B.B. Joes』

クラブ・ジャズ的見地で、今や問答無用の80sジャズ・ヴォーカル・クラシックとなったフレッド・ジョンソンの超ローカルな1枚。ピアノ・トリオ+コンガというカルテット編成のライヴ録音。目玉は勿論、高速ブラジリアン「A Child Runs Free」!

   

Experience And Judgement Andy Bey
『Experience And Judgement』

レアグルーヴ古典としても人気の高いアンディ・ベイ、70年リリースの初ソロ作。たっぷりとしたバス・バリトンで朴訥と詠い読むその様に、何度シビれさせられたことでしょうか。至極の哲学書的コズミック・ブルーズ盤!?