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Barakan Beat Playlist (バラカンビート プレイリスト) - Dec 30th, 2007 -

Tuesday, January 8th 2008


      OTONamazu x HMV.co.jp : Barakan Beat Playlist
   Barakan Beat Playlist (バラカンビート プレイリスト)
  バラカン・ビート
  毎週日曜 13:00-14:00 (再放送はアーカイブストリーミングにて)                 OTONamazuウェブサイトへ

  インターネットレディオ「OTONamazu」で放送中の「Barakan Beat」は、 国境やジャンルにこだわらず、ピーターバラカン氏が素敵な音楽を英語のナレーションにのせて紹介する番組。10年の実績のある人気番組です。
  当ページは、その「OTONamazu」と「HMV」によるコラボレーション企画ページ。DJのピーターさんから「ひとこと紹介コメント」をいただいて、Barakan Beatで放送された楽曲を改めてご紹介する「音楽ファン」のためのページです。
 
 
 
  Dec 30th, 2007
 
 
  2007年最後の放送では、月並みですが、一年を振り返って、最も好きな作品を特集します。
 
 
 

Amy Winehouse “Rehab” 3.32
Amy Winehouse CD Back To Black/Island UICI9021 所収

  これは多くの人が注目したはずの並外れた才能の持ち主です。2月に発表されるグラミー賞でも6部門のノミネーションを受けています。「リハブ」は彼女の場合はアルコール問題への対応をめぐって生まれた曲ですが、結果的にもっと普遍的な意味合いを持つようになっている気がします。
 
 
 


Justin Adams & Juldeh Camara “Sanakubay” 4.01
Justin Adams & Juldeh Camara CD Soul Science/Rice WWR806 所収

  イギリス人のギタリストとガンビア人の歌手/一弦フィドル奏者。それだけ聴いたら非常に素朴なイメージが浮かぶと思いますが、それにもかかわらずこのアルバムにはロックの原点を思わせるダイナミックなものがあります。
 
 
 

Tinariwen “Imidiwan Winakalin” 4.25
Tinariwen CD Aman Iman - Water Is Life/Rice IDR5050 所収

  もともとサハラの遊牧民だったトゥアレグのグループですが、今はマリの首都バマコで都会生活を営んでいるそうです。それにしても彼らの音楽は今も「砂漠のブルーズ」という呼び名が似合います。これもジャスティン・アダムズがプロデュースしています。
 
 
 


Bassekou Kouyate & Ngoni Ba “Ngoni Fola” 4.13
Bassekou Kouyate & Ngoni Ba CD Segu Blue/Out Here OH007 所収

  こちらもマリのミュージシャンです。ンゴーニという楽器はバンジョーの先祖といわれています。昔から西アフリカで広く使われている楽器ですが、地味な存在なので、このグループのように全員がンゴーニ奏者というのは他にはないでしょう。イギリスの学者ルーシー・ドゥランがプロデュースし、ドイツの小さなインディのレコード会社から出ましたが、ワールド・ミュージック関係者は誰もが年間ベストとして絶賛しています。
 
 
 

Taj Mahal and the New Orleans Social Club “My Girl Josephine” 4.00
Taj Mahal and the New Orleans Social Club CD Goin’ Home - A Fats Domino Tribute/King KICP1274-5 所収

  50年代から60年代にかけていくつもの大ヒットを記録したロックンローラー、ファッツ・ドミノへのトリビュートの形で、印税はハリケーン・カトリーナで家も仕事も失ったニュー・オーリンズのミュージシャンたちを支援するティピティーナズ財団に寄付されることになっています。超有名なポール・マカートニー、エルトン・ジョン、ロバート・プラントなどと並んで、ドクター・ジョン、オルー・ダラ、このタージ・マハールといった渋い人たちも多く参加しています。アルバムの素晴らしさと顔ぶれの豪華さにもかかわらず意外にまだ知らない人が多いようですが、是非とも聴いて欲しい作品です。
 
 
 

Aretha Franklin “My Cup Runneth Over” 3.19
Aretha Franklin CD Rare & Unreleased Recordings From The Golden Reign of the Queen Of Soul/Atlantic WPCR12797-8 所収

  厳密に言えば年間ベスト10からは外れましたが、最後の最後まで悩んだこれも今回の番組でかけましょう。未発表とはいえ、収録時間の長いCDの時代に作られた音楽だったらこんな質の高い音楽が出ないはずはありません。
 
 
 

Dee Dee Bridgewater “Afro Blue” 5.09
Dee Dee Bridgewater CD Red Earth/Emarcy UCCM1109 所収

  パリを拠点とするジャズ歌手ディー・ディー・ブリッジウォーターは国連食糧農業機関の親善大使としてアフリカの数カ国を訪れましたが、初めて行ったマリですぐに強いつながりを感じた彼女はマリのミュージシャンと一緒にアルバムを作りたいと考え始めました。このアルバムはその結果ですが、見事な企画でした。
 
 
 

Mavis Staples “We Shall Not Be Moved” 4.30
Mavis Staples CD We’ll Never Turn Back/Anti- EICP824 所収

  かつてステイプル・シンガーズのリード・ヴォーカルだったメイヴィスは68歳になって、敢えて社会的な内容のアルバムを作りました。彼女よりほんの少しだけ若いライ・クーダーはプロデューサーとして関わり、またギターも弾いています。ブッシュ政権はアメリカにとってとんだ災難ですが、そのお陰でこういう素晴らしい音楽が生まれるなら許すべきかな…悩みますね、これは。
 
 
 

Concha Buika “Mi Miña Lola” 4.27
XXXXX CD Mi Niña Lola/DRO Atlantic 0825646327454 所収

  11月のラテン・フェスティヴァルに参加するために来日したアフリカ系スペイン人の女性歌手、コンチャ・ブイカ。モダンな解釈のフラメンコをやっていますが、洗練されていながらワイルドさもあり、非常にカッコいいです。
 
 
 

Joni Mitchell “Shine” 7.28
Joni Mitchell CD Shine/Hear Music UCCO3002 所収

  音楽業界に嫌気が差して一旦引退したはずのジョーニ・ミチェルは5年ぶりに新作を発表しました。これも今のアメリカに対して異議有り、という内容ですが、静かな力作でした。このタイトル曲では人を許す気持ちの大切さを、ときにはユーモアも混ぜながら詩的に説きます。
 
 
 

Nick Lowe “The Other Side of The Coin” 2.45
Nick Lowe CD At My Age/Sound Circus SCCD23 所収

  ソングライターとしてニック・ロウは50代に入ってからますます渋味を帯びてきて、昔のカントリーやR&Bの世界の、彼が若い頃から憧れてきた人たちに匹敵する力量を持つようになりました。歌も素朴ながら説得力があって、58歳の彼は素晴らしいです。
 
 
 

Frank McComb “Left Alone” 8.16
Frank McComb CD Live In Atlanta Vol. 1/Village Again VAUR0005 所収

  最後に、これは年間ベストではなく、ちょうど来日中のフランク・マコーム。ときどき不思議なほどドニー・ハサウェイに似た歌い方の彼は30日までコットン・クラブに出演中。
 
 
 

  では皆さん、よいお年をお迎えください!
 
 
 
 
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