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Boyz II Menインタビュー

Monday, October 16th 2006

『The Remedy』発売記念インタビュー

世界最高峰のヴォーカル・グループとして、ここ日本でも抜群の知名度を誇るBoyz II Menも今年、遂にデビュー15周年を迎えました。

レーベルをモータウン、ユニバーサル、アリスタと渡り歩きながらもオリジナル・メンバーで活動を続け(途中Michaelは体調不良で脱退)、常にハイクオリティな作品をリリースしてきた彼ら。

長きに渡り第一線で活躍してきた彼らが、節目となる今年、待望のニューアルバム『The Remedy』を日本先行で発売。

注目の集まる新作について、そして、これまでのグループ活動についてメンバーの3人(Shawn、Nathan、Wanya)にたっぷりお話を伺いました。

Boyz II Men
…1988年、ウォンヤ・モリス、マイケル・マッケリー、ショーン・ストックマン、ネイザン・モリスの4人組でフィラデルフィアにて結成。1991年、"Motownphilly"でデビュー。デビュー曲は全米R&B チャート4位、同ポップチャート3位の大ヒットを収める。それ以来、数々のヒットソングをチャートに送り込み、20世紀最大のヴォーカル・グループ(米ビルボード誌)となる。特にMariah Careyとの競演曲、"One Sweet Day"が1995年に打ち立てた全米チャート16週連続のNO.1 は、未だに破られていない前人未到の記録である。 2001年、病気療養を理由にマイケルが脱退した後も3人で精力的に活動を続け、2005年にはBBMC より発売した、J-ポップのヒットバラード("白い恋人達"、"Will"etc.)のカバーを含んだアルバム『Winter / Reflections』が大ヒットを収める。





Interview with Boyz II Men オフィシャル・インタヴュー@LA(作成:林 剛) ※メンバー=Nathan Morris、Wanya Morris、Shawn Stockman


結成は88年ですが、“Motownphilly”で91年にシングル・デビューしてから今年で15年が経ちます。グループとしてどう成長してきたかなど、ウォンヤさん、ネイザンさん、ショーンさん、それぞれこの15年間を簡単に振り返ってください。

Nathan(以下N): 15年間いろいろなことがあって、全米はもちろん、日本にもツアーで回ったり、多くのファンが僕たち支持してくれた。とにかくたくさん働いて、いろいろなことに挑戦してBoyz II Menというバンド(グループ)をある種の象徴的なものにすることができた。ひとつ言えるのは、いわゆるオーバーナイト・サクセス(一夜にして大成功)ではなく、ひとつひとつ経験を積み重ねて成長してきたってことだね。この15年間はとても楽しいものだったよ。

Wanya(以下W):そうだね。プロジェクトをやるたびに成長してきたという感じだね。この15年間は本当にいろいろな素晴らしい経験をしてきたよ。音楽業界に携わり始めた頃はとても若かった、いや、今でも30代前半だから若いけど、とにかく言葉では説明できないような体験――〈俺はいったい何者なんだ?〉って思うぐらい――をしてきた。フィラデルフィアの舞台芸術学校から始まって、結成当初は5人(結成当初は後にソロ・デビューするマーク・ネルソンがいた)で、それから(マイケル・マッキャリーを含む)4人のブラザーたちとパフォームしていくうちにヴォーカルも成長していったし、知恵もついて、僕らなりのしっかりとしたコンセプトを持ってやってきた。新たなブランドを作ったって感じだよ。

Shawn(以下S):フ〜。ホント、グループでの活動は僕の人生をとても豊かなものにしてくれたよ。言葉にできないほどハードだったけどね。浮き沈みはあったけど、ポジティヴな人々に囲まれてとてもラッキーだった。物事がいい方向に進んでいった。僕は自分の仕事を愛してるし、ツアーに行ったり、レコーディング・スタジオに行ったりする日々を楽しんだ。毎回アルバムを出しては、次のトリップ(仕事など)をよりよくするためにとにかく楽しむことを心掛けたよ。

2004年の『Throwback』、2005年の『Winter/Reflections』と2枚の企画盤(カヴァー集)が続いた後、今回の新作『The Remedy』は2002年の『Full Circle』以来4年ぶりとなるオリジナル・アルバムですが、アルバムのコンセプトなどがありましたら教えてください。また、アルバム・タイトルにある〈Remedy〉という言葉は“治療”“救済”などといった意味があるわけですが、どう解釈すればいいですか?

S: 今回のアルバムは、病んでいる世の中を治療・救済(Remedy)しようという感じなんだ。失われつつある愛を取り戻したり、ラヴソングの良さを伝えるってところかな。そんな感じの音楽を取り戻したいという気持ちもあった。

W: 地球にバンドエイドを貼るって感じかな。どデカいバンドエイドをね(笑)。ファースト・アルバム以降、僕らは常にコンセプトを持って歌ってきた。愛やセックスをテーマにしたラヴソングで、効果はてきめんだった(笑)。だから今回も特に変わらないよ。いい音楽を作ることが僕らの表現そのものだからね。

N: ミュージシャンたちのグレイトなクリエイティヴィティを現代に取り戻したかったという感じかな。それがRemedyということになるんだけど、例えばMarvin Gayeとか、僕が生きてきたこの35年間にはいい音楽がストリートや自分の家からどこからともかく流れてきた。テクノロジーによっていろいろと音楽も進歩してきたけど、そうした音楽(R&B)の歴史も含めて、僕らの音楽がどこから来たのかをこのアルバムで伝えたかったんだ。それを言葉の断片ひとつひとつから感じ取れるようにね。歌っている時は、いつもいいヴァイブを出そうと考えているよ。

オリジナル・アルバムとしては今回で6作目になりますよね。これまでモータウンで3枚、ユニバーサルから1枚、アリスタで1枚、作品を出してきましたが、今回は2枚の企画盤に続いてあなたたちのレーベル「MSM」からのリリースとなります。これまでのオリジナル・アルバムと比べて何か変化はありましたか?

S: そうだな、(メジャーの)レコード会社の制約がないから自由気ままにできたってところかな。美しいものを求める気持ちは同じだし、クオリティも変わらないよ。あとはミュージックビジネスに関して首を突っ込んだことだね。

W: ショーンが言ったようにレコーディングの環境だね。スタジオ作業においての流れというか、曲作りの自由度が高くなった点だね。今回のアルバムでは10日間で10曲を作ったんだ!

では、アルバム全体の制作期間は?

S: 2〜3ヵ月だね。

この4年間にR&Bのサウンドの流行などもいろいろと変化し、多様化してきていますが、今回の新作にあたって、時代やシーンとの折り合いなども含めて、どういうことに気を使いましたか?

N: 今の音楽がそんなに違うとは思っていないんだ。R&Bに関して言えばフォームが違うだけで、本質は何も変わっていないよ。だからこのプロジェクトに関してもそうした点にはとらわれていないんだ

S: まあ、高校生だった15,6歳の頃から比べると、あの頃は声も若かったし、僕らとしては随分変わってはいるよね。女性の扱い方も上手くなって、いっぱしの男になったし(笑)。とにかく何をどうするかということをしっかり考えた上で歌うということを今は身につけている。それが反映されているという感じだね

B2Mというとハーモニーとメロディが美しいバラードのイメージがありますが、今回はリード曲の"Muzak(ミュージック)"のようにフロア向けチューンやヒップホップフレイヴァ溢れる曲もかなり入っていますね。これは意識して?

W: いや、意識したと言うより、とても自然なことだったんだよ。スタジオの雰囲気も含めて全てが自然に動いた。スタジオでの会話からそれぞれのコンセプトが生まれていったんだ。それで以前より結果的にアップテンポになった曲もあるけど、でもアップテンポでもアップビートでもメロディはいつだってBoyz II Menならではのものだから、楽曲の作り方は特に変わっていない(意識していない)んだ。

S:確かにアップテンポの曲はポイント(フックのようなもの?)がある。でもスロウ・ソングも僕らの売りだし(笑)、バラードでもアップテンポの曲並みにポイントをついた曲があると思う。



*Boyz II Men / The Remedy
1 Muzak
2 Gonna Have
3 Here I Come
4 Perfect Love Song
5 Misunderstanding
6 Booed Up
7 You Don't Love Me
8 The Last Time
9 Just Like Me
10 Crush
11 Ego
12 Morning Love
13 Muzak feat. ATSUSHI(EXILE)
*ボーナストラック収録。EXILEのATSUSHIとのコラボレーションが実現!





プロデューサーの話をしましょう。メイン・プロデューサーはあなたたち自身で、3人ともプロデューサー/アレンジャーなど裏方としての顔も持っていますが、「Boyz II Men」名義でプロデュースする時の3人の役割を教えてください。

W:特別に誰かが何を……というわけではないんだ。スタジオで自然に始まるといった感じ。10代の頃からずっと一緒だからね、言わなくても感覚が同じなんだよ。

では、あなたたちと共同作業しているコ・プロデューサーについてお訊きします。まず、リード・トラックの"Muzak"をはじめ、スロウの"Here I Come"、ミッドの"The Last Time"を手掛けた「The Insomniax」( Bobby Valentino、Public Annoucement、Ak'sent、Jojo、B5 ほか)ですが、彼らはシカゴの2人組のプロデューサー・チームですよね? 彼らとはどういう繋がりですか?

S:その通り。素晴らしいものを持ってるよ。ウォンヤが知り合いだったんだ。

W:ああ、彼らが自分たちのデモ・トラックの入ったCDを聴いてくれって持ってきてくれたんだ。それを気に入ってね。クオリティがよければ、Timbaland やPuffy(現Diddy)、Jermaine Dupriといった大御所を使う必要はないってことだよ。

"Perfect Love Song"、"Misunderstanding"を一緒に手掛けている「Michael“Baby Boy”Henry」(Yasmeenほか)については? "Crush"、"Ego"で一緒にやっている「Jason“Superkidd”Henry」とは兄弟?

N: そう、兄弟のチームなんだ。僕が関わってる(マネージャーでもある)デフ・ジャムの新人女性シンガー、Megan Rochellのプロジェクトで彼らと一緒になってね。そこで彼らのデモを何曲か持っていたんだけど、気に入ったから僕らで録音してみたんだ

"Booed Up"を一緒にやってる「Donnie Scantz」(Aaliyah、Chante Moore、Toni Braxton、Dave Hollister、Ludacrisほか)はヌーンタイム出身のアトランタの有名なプロデューサーですよね?

N:そうだ。彼もMegan Rochellのプロジェクトを通して交流ができたんだ。この曲は彼女(Megan)のレコーディングでは使われずにショーン・ギャレットの曲が選ばれたから、代わりにダニー・スキャンツの曲を僕らが録音したんだ。

"Gonna Have"を一緒にやっている「Ken“K-Fam”Fambro」(Destiny's Child、112、Profyle等)は『Full Circle』でも一緒にやってましたが。

S: そうなんだ。ケン・ファンブロは僕らの親友で、とても才能があるヤツだよ。斬新だけど懐かしい響きを持った曲を得意とするヤツなんだ」

"Just Like Me"などでは「Will Baker」「Julian Burnetta」「Chris Kelly」という3人と一緒にやってますが、彼らとは?

S:彼らとは同じ場所でレコーディングしていた時にトラックを聴いて、いいじゃないか、と。

あなたたち3人と多くの曲を書いている「K.Hickson」はR&Bソングライターのケニー・ヒクソンですか?

S:そう、ケニー・ヒクソンだね。

W: 彼とは前作『Full Circle』で一緒に数曲やってよかったから今回も一緒にやったんだ

今回のアルバムの中で特に思い入れのある曲はありますか。

W: ワォ。それはアルバム全曲と言いたいね。何故って、全ての曲が一緒になってマジックを生んでいるから。だから僕個人としては1曲には絞れないんだ。

N: 全曲をシングルにするつもりでレコーディングしたからね。25〜30曲録音して、そこから12曲を選んだんだ。だから全部思い入れのある曲ばっかりだよ

"Perfect Love Song"の歌詞には何人かのソウル〜R&Bのアーティストの名前が出てきますが、ここに登場しているアーティストはあなたたちのお気に入りということですか?

全員:そう!

S: 僕たちと比べられるアーティストたちと言うかね。まあ、これは一種の比喩みたいなもので、実は彼らと同じくらいに僕たちも究極のラブソングを世に送り出したってことも意味してる。

例えばどんなアーティストやプロデューサーと共演してみたいですか?

S:Princeだ(笑)!あと、TimbalandやPharrell(Neptunes)の仕事も気に入っているし、Pete Rockや9th Wonderとも組んでみたいな。実現したら面白いコラボレイションになると思うよ。僕はヒップホップのプロデューサーをとてもリスペクトしているんだ。シンガーだと、これまでBrandyやMarian Careyとはいい仕事をしてきたから彼女たちともやりたいし、それにBeyonceもいいね。他にもたくさんいるよ



左から:Prince最新アルバム「3121」、Timbaland & Magooベスト「Best Of」、Pharrell「In My Mind」、Pete Rockレアトラック集「Underground Classic」、9th WonderのグループLittle Brother「Minstrel Show」、Beyonce「B'Day」

それぞれ単独でプロデュース活動、別ユニットでの活動もしているようですが。

W:もちろんBoyz II Menとしての活動が重要だけど、パフォーマンスより一歩退いたよう感じで、音楽出版社やブランドを設立したり、それぞれが事業を展開していければと思っている。

S: まだ詳しく話は出来ないけどウォンヤはヒップホップ・グループで別プロジェクトの予定もあるし、ネイザンはエンターテイメントの会社をやっていくみたいだ。僕はSoul Chemistry Projectsというプロジェクトをやっているしね。

あなたがたのオフィシャルのMyspaceにあのドナルド・トランプ氏とジョイントベンチャーの契約を結んだと書いてありましたがほんとですか?!

N:イェー! 故郷のフィラデルフィアに歌やラップが出来る素敵なクラブを作ろうかと考えてるんだ。

グループがこれだけ長続きする理由は?

N: これ以外選択がないんだよ(笑)。このグループで15年間一緒にやってきているし、もう他のメンバーとやることは考えられないのさ。

今回の新作のことも含めて、日本のファンへ何かメッセージがありましたらお話ください。

W: 僕たちのアルバムで癒されてほしい。もう一度言うけど、同じことが繰り返される今の音楽シーンで、誰もが歌えるような曲を作れたらって思っているんだ。

S: そう、もう一度“クラシック”と呼ばれるような曲が生まれることを願っている。日本のファンに対しては、僕らのデビューの時からファンでい続けてくれてるし、いつも特別な気持ちでいるよ。日本は楽しいし、日本に行くのを待ちきれないよ!

ありがとうございました!

協力:BBMC



*Boyz II Men ディスコグラフィー


左から:『Cooley High Harmony』、『U』、『Evolution』、『Nathan Michael Shawn Wanya』、『Full Circle』





左から:『Christmas Interpretations』、『Throwback』、『Winter / Reflections』




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