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HMVインタビュー:Titonton

Wednesday, June 14th 2006

〜<Residual Recordings>の構想は今から10年前、1996年に始まりました。“ダンスフロアに特化しつつ、音楽的要素を十分に含む作品をリリースし続ける…” それがレーベルの目的であり、ゴールでした。このコンピレーションにはこれまで<Residual Recordings>が世に送り出したカタログの中で重要な分岐点となったトラックと、未発表の音源、全13曲が収録されています。深く、そして質の高い音楽はリスナーの心に必ず届くでしょう。感情のないダンスミュージックが蔓延する今日の音楽業界において、<Residual Recordings>の音楽は感情を揺り動かし、人が生きていくために必要な栄養素として存在できればと考えます。『Cosmical Rhythm』がレーベルのこれまでの軌跡とこれからの指針を占う作品となったことを嬉しく思います。〜
------Titonton


『Cosmical Rhythm』発売記念インタビュー

デトロイトのダンスミュージックシーンにおいて最も注意すべき人物の1人であるTitontonことTitonton Duvante。自身のレーベル<Residual Recordings>をはじめ、<Compost>、<Sonar Kollektiv>、<Planet-E>、<2000Black>などのレーベルからアルバム2枚を含む計50以上の作品をリリースし、「デトロイトテクノとブロークンビーツを融合し、新境地を切り開いた才人」として世界のシーンから注目を集めるDJ/プロデューサー。

彼のレーベル<Residual Recordings>のコンピレーションCDが<LOOP SOUNDS>より登場。

John TejadaBoo WilliamsMorgan GeistDomu&Volcov、Dan Curtinらこれまでにリリースされてきた楽曲のなかから厳選して収録した『Cosmical Rhythm: Residual Recordings Label Compilation』

日本向けの素晴らしいコンピレーションを発表するTitontonにインタビュー。


Interview with Titonton

*Titonton
革新的なデトロイト・ダンスミュージック・シーンにおいて、最も注意すべきアーティスト、Titonton。多様な音楽的才能を持つ彼のことを短い言葉で要約するならば、イノベイティブ、アンビシャス、そしてクリエイティブといった形容詞だろうか。エレクトロサウンドを敬愛し、十代のころから、The Art of Noise、Depeche Mode、New Orderから影響を受ける一方で、オハイオ州立大学でクラシックの作曲とオペラ・パフォーマンスを学び、1990年以来プロデューサー/DJとして活動をしている。「デトロイトテクノとブロークンビーツを融合し、新境地を切り開いた才人」として世界のシーンから注目を集めるTitontonの作品は宇宙的アクロバティックなアナログ・シンセと極太のキック/ベースが特徴。自身レーベル<Residual Recordings>を初め、<Compost>、<Sonar Kollektiv>、<Planet-E>、<2000Black>などのレーベルからアルバム2枚を含む計50以上の作品をリリースしている。またそのDJプレイはデトロイト、ミニマル、ブロークンビーツなどのレコードをひとつのパーツとして扱い、スクラッチ、ヴォイス・パーカッション、カットインと融合させていくまさにTitonton独自の世界観を持って展開される。


あなたのDJプレイはスクラッチやリバース等のテクニックを駆使した、ライブ感溢れる独創的なプレイが評判ですがどのようにして今のスタイルが生まれてきたのでしょうか?

Titonton(以下TT):自分がDJを始めるずっと前からダンスミュージックが好きで、クラブで朝までガシガシ踊っていた。DJは素晴しい選曲でフロアは盛り上がってていたけれど「なにか足りない、オレならこうしたい!」という気持ちがあったんだ。だから自分がDJをするときはその思いをかたちにしようとした結果、今のDJスタイルになったんだよ。オレは楽器としてターンテーブルと向き合う。機材を操り新しい音楽を生み出す作業、それがオレのDJさ。

最近のDJツアーに持っていくレコード・バッグにいつも入れているお気に入りを教えてください。

TT:お気に入りの曲はたくさんあるけど、Fix "Flash"、Pepe Bradock "Deep Burnt"(「Burning」収録)、Daniel Bell&<Accelerate>のアイテム、この3つは絶対入ってるね。

あなたはDJとして各地を飛び回っているかと思いますが、東京のクラブシーンについてはどう思いますか?

TT:東京というか日本のクラブシーンは素晴しいよ!観客もクラブもちゃんとわかって音楽を楽しんでるね。逆に悪いところを見つけるほうが難しいかもね。

今回、初のコンピレーションアルバムは日本のアンダーグラウンドシーンを支える<LOOP>レーベルからのリリースになりますが、その経緯を教えてください。

TT:彼らとはツアーでも何度も一緒に仕事をしていて、オレが「日本限定でコンピレーションを作りたい」って話したら「じゃあやろう!」って即決で。彼らと一緒にプロジェクトを出来ることをとても幸せを感じている。

<Residual Recordings>からリリースしているアーティストとのコネクション、今回のコンピに収録されているアーティストについて紹介してください。

TT:今回アルバムに収録されたアーティスト--Boo Williams、Dan Curtin、John Tejada、Domu、Volcov、Morgan Geist(Metro Area)、Demarkus Lewisはみんな音楽で繋がった友達だったり、師匠だったり…仲良くしているよ。特にDan Curtinはオレの才能を信じて、彼の<Metamorphic>から初12インチリリースをしてくれた先生。彼からは自信と音楽製作のセンスをすごく学んだね。John Tejadaとはお互い刺激しあえる良い関係で、自分のサウンドを次のレベルに押し上げてくれた同志だね。

あなたはオハイオ州立大学でクラシックの作曲とオペラを学んだそうですが、現在のあなたに影響を与え続けているオールタイムベストを教えてください。

TT:これは難しい質問だね。オレが音楽と関わる人生を送るずっと前から現在まで、たくさんの素晴しい曲が生まれ続けている。それをジャンルという固定観念で捉えるのがあまり得意じゃないんだ。自分がずっと好きな音楽なら例えば、
Arvo Partの"Cantus in Memory of Benjamin Britten"(収録アルバム『Somewhere Before』)。これはストリングスのオーケストラで、曲に込められた感情がハートに届く作品だね。聴くたびに泣きそうになるよ。

Kraftwerk『Computer World』。このアルバムは全曲すばらしい!今聞いても全然色あせないしね。1981年に発表されたなんて信じられないよ。

それからDepeche Mode『Black Celebration』。アルバムを通してすごくダークで、エレクトロニックだね。特に"Stripped"は聴くと今でも頭が吹っ飛びそうになるよ。

そしてArt Of Noise『Who's Afraid Of: Art Of Noise』。1983年に登場したアルバム。"Beat Box (Diversion One)"はサンプリングの使い方が素晴しい。

Radiohead『Kid A』。メランコリックでシュール。インテリジェントロックとエレクトロがバランスよく融合された彼らのベストな作品。
もっとたくさん紹介できるけど、止まらなくなりそうだ!

あなたの音楽はデトロイト・テクノやブロークン・ビーツの要素を多く含んでいますが、それらの音楽のルーツとなっているジャズについてはどうお考えですか?

TT:ジャズとは?なんて質問はもっと適当な人物に聞いてくれ。もちろん尊敬しているし、ジャズのインプロ性がオレのDJやプロデュースに大きく関わっていることは間違いないけどね。個人的な話であれば、Duke Ellingtonのアレンジは大好きだし、Herbie HancockMiles Davisからは常に影響を受けている。

DJ/プロデューサー/レーベル主宰者として、それぞれの視点でどういった音楽的ポリシーをお持ちなのかお話して頂けますか?

TT:DJとしてのゴールは、オーディエンスが現実の世界から解放される空間を生み出すことがポリシーだね。解放された裸の状態で、新しい音楽に身を投じて欲しい。プロデューサーとしてはエモーショナルな音楽を作ることを心がけている。それがネガティブで沈むような感情でも、上がるようなポジティブな感情でもね。リスナーが本当に共感してくれる作品を作っていきたいね。レーベルオーナーとしては本質的な音楽をリリースしていきたい。ダンスフロアで人の心に触れる音楽をリリースし続けられたら最高だ。

今後の展望を教えてください。

TT:2006年秋にはニューヨークに移り住む予定なんだ。プロデューサーとして、DJとしてもっと精力的に活動していく!次のアルバム『Perversions』とリミックスアルバムを完成させるのが当面の目標かな。

今回のコンピレーションアルバムはCDフォーマットという事でリスナーの層も広がるかと思いますが、日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

TT:日本のファンには本当に感謝の言葉しかない。こうして音楽で繋がっていられることに感謝するよ!

どうもありがとうございました。


Va/Titonton Presents Cosmical Rhythm: Residual Recordings Label Compilation
John Tejada、Boo Williams、Morgan Geist、Domu&Volcov、Dan Curtinなど、まさに今のシーンを代表するクリエイター達が参加。鋭い嗅覚を持つ者によるエッジの効いた珠玉のダンストラックス。無数の星々が飛び交い、躍動する無限の宇宙…そんな創造力に満ち溢れた宇宙空間をイメージさせるコンピレーションアルバム。
初回1000枚限定DVD付き!!
昨年6月のTitonton DJツアー「PUMA late night」を追ったドキュメンタリーフィルム収録。Titontonの超人的なDJプレイや、インタビューなどを詰め込んだ映像はアート感たっぷりに仕上がっています。



Titonton関連作品。左から:Fabrice Ligとの共作"Even Deeper"を収録した『Story Of A Musical Puzzle』/"Foreplay"が収録されている<Irma>のコンピ『Soul In Motion』/"Chi Doro (Tintonton refreak)"が収録された『Exchanging Tracks』/"Spread"が使用されているRimaのMix CD『Rebel Soul From Deep Galaxy』


Titonton来日情報

*インストアイベント
7/22(土)19:00〜@HMV渋谷2階 DJプレイ
HMV渋谷店

7/21(金)
@TRIANGLE (大阪)
Guest: Titonton
DJ: Kenzi / FU-TSUKA / TSUKAMOTO&DJSHIN
Painting: MONMON a.k.a MONOtype
info⇒www.triangle-osaka.jp

7/22(土)
@LOOP (東京)
Guest DJ: Titonton
DJ: MOCHIZUKI / YOSHIO / CRASTY CREW
Live Painting: YOGO
VJ: Y-park (Urban Soul Relax)
info⇒www.club-loop.com



大特集:デトロイトサウンド
テクノの発祥地であり次々と新しい才能を輩出し続ける「エレクトロニック・ミュージックのメッカ」、デトロイト。Juan Atkinsに始まりDerrick May、UR、Jeff Mills、Moodymann、Theo Parrishら偉大な才能を輩出。全エレクトロニックミュージックファンがマストなデトロイトサウンドを大特集。




▼hmv.co.jp ダンス&ソウル アーティストインタビュー集



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featured item

Cosmical Rhythm -Residual Recordings Label Compilation Cd-

CD

Cosmical Rhythm -Residual Recordings Label Compilation Cd-

User Review :5 points (1 reviews) ★★★★★

Price (tax incl.): ¥2,409

Release Date:23/June/2006

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LOOP SOUNDS

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『Cosmical Rhythm』参加アーティスト作品

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    Dan Curtin

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    Rima (House / Techno)

    User Review :4 points (1 reviews)
    ★★★★☆

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    (tax incl.): ¥2,309

    Release Date:05/September/2008


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