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HMVインタビュー: Technasia

Thursday, March 2nd 2006

Technasia 5年ぶりのアルバムが遂に完成

フランス人のCharles Sieglingと、香港出身のAmil Khanによるテクノ・ユニット、Technasia

ここ数年はレーベル運営やDJ活動に重きを置いていた彼らですが、その存在感はシーンのなかでまったく色褪せることなく、常に新作を待ち焦がれられるアーティストとして作品を期待されてきました。

前作『Future Mix』以来実に5年ぶりとなるアルバム『Popsoda』を完成させた2人にインタビュー。


Interview with Technasia



前作『Future Mix』から5年、新しいアルバム『Popsoda』までにかなり間隔が空いたように思います。その間はレーベル運営等もされていたと思いますが、そのほか事情はあったのでしょうか?

Charles Siegling(以下CS):アミルと俺は時間とか気にしてなくって、「今だ」って時にプロジェクトを始めるようにいしているんだ。何しろアルバムだし、完璧じゃなきゃいけないからね。でもこの5年の間に色々していたことも事実だよ。DJをやって、他のレーベルでリリースしたり、ツアーに出てたり、いろいろね。だいたい誰がアルバムを1-2年おきに出さなきゃいけないって決めたんだ?今の音楽業界の問題は、みんながみんなしてもっともっともっとって求めすぎだよ。アーティストが成長する期間を与えてくれないんだ。Technasiaはその点で、誰からもプレッシャーを受けるわけでもないし、自由にやってるんだ。問題は、なぜ5年もかかったのか?じゃなくて、5年待つだけの価値のある作品なのか?ってことだよ。答えはリスナーしか持ってないけどね。
Amil Khan(以下AK):自分はいつも良い物って時間をかけるもんだって思っている。だから自分はいつも首尾一貫して物事を確実にするようにしているんだ。今回の作品は、待つに値する作品だと思うよ。アルバムを聞けばわかってもらえるよ…。

今作にはDj GodfatherやDj Nasty、そしてJoris Voornらが参加しています。彼らはあなた方が運営するレーベルからリリースしていますが、『Popsoda』に参加したのはどのような経緯だったのでしょうか?

CS:確かに、Joris、Godfather、DJ Nasty だけじゃなくJohn ThomasやDave Clarkeも参加してくれた。彼らは俺らの古い親友だよ。友情がこういったコラボレーションを生むんだよ。<Technoorient>は香港に位置していながら、どこのどのアーティストにもプレッシャーをかけることなく、彼らの音楽をリリースできる機会を与えているんだ。アミルと自分が若かった頃もらったチャンスと同じようなチャンスを誰にでもオファーできるようにしたい。前にも言ったように、良いアルバムや良いアーティストってもんには時間のかかるもので、彼らと長いあいだ一緒に仕事してきて培ってきたものを、Technasiaのアルバムみたいに、もっと大きなスケールでやるってことにしたんだ。
AK:仲間を結び付けてコラボレーションするってことはそんなに自分の中で珍しいことではないんだ。皆が目指す一つの目標に向かって到達するように頑張る。他のやつの考えやアイデアを集合させたり、客観的に観察したりすることで、それで自分の気持ちにも充実感が生まれるんだよ。

さらに"Life Cycles"には女性ヴォーカルがフューチャーされています。その女性ボーカルはシャールさんの奥様ということですが、参加された経緯はどのようなものがあったのでしょうか?

CS:俺の奥さん、Fei Wangは中国の生まれなんだけど、中国人って歌を唄うのが好きなんだ。で、よく彼女が鼻歌を唄ってるのを聞いて、彼女が歌う時に感情を入れたりして歌ったりしていることに、けっこうびびって、スタジオ行ってテストで何曲か歌わせてみたら、これが結構いけてたんだよね。で、"Life Cycles"と"The Fall"(これは俺も歌っている…)が出来上がったんだ。"The Fall"は日本のバージョンでしか聞けないよ。多分数ヵ月後には奥さんと一緒にフルアルバムの製作にかかるかもしれないよ。

アルバム制作過程はお2人とも一緒にスタジオに入ってという感じだったのですか?

CS:Technasiaやって10年も経つけど、2人一緒にスタジオで何かしたことってないんだよね…。香港とパリ、自分の好きなスタジオで好きにやって、その後で音源を交換して何か出来るかを探るんだ。でも結局2人とも忙し過ぎて、時間が経つばっかりだから、今回はどちらがどちらの仕事をするって決めてから取りかかったよ。しいて言うならアミルはもっと裏方的な役割で、僕は前面に出ている方かな…。Technasiaの成功は、こうやってやってきた、アミルと僕が10年で築いたコラボレーションとコミュニケーションの賜物かな。



Technasiaの楽曲は、やはりTechnasiaならではの音というか、オリジナリティがあると思います。お2人が楽曲を作り上げる際に一番考えている部分というのはどういうところでしょうか?

CS:エモーション(感情)のある音を作ることかな。このエモーションにはいろいろあるけど、それを伝えるためにいろんな手段を使っていたりするんだ。ヴォーカルだったりフロア向けのビートだったりね。1つのスタイルにとどまるんじゃなくて、僕らの音楽にはいくつもの側面があるんだよ。このアルバムに限って言えば、これって物にかけたから多分10曲ぐらい入れなかった曲があるよ。僕は「アルバム」ってものが一番大事だと思っている。なぜって、それがアーティストのレガシーじゃない?1曲売れた曲が入って、他は時間を埋めるために入れているだけ…って感じのアルバムは理解できないよ。みんな売り上げ重視で、売れる曲を作って有名になればいいと思っているけど、僕は人気とかそういうのよりは、もっとクォリティーを大事にしたいと思っているよ。
AK:常にどんなときも新鮮で新しくあることだね!そりゃリスナーにはTechnasiaならではの音ってものをつかんで欲しいとは思うけど、でも「Technasiaの音」って簡単に聞き分けてもらえることは、新鮮で新しい花がこれから咲くためにあるべき土台でしかないんだよ…。

そして全体を通して『Future Mix』同様、『Popsoda』には色々な音楽的要素が詰め込まれていると感じました。このことはお2人の音楽的な背景が影響しているということでしょうか?

CS:そうだね、僕は皆と同じように80年代の音を聞いて音楽に興味を持ったけど、その当時は記憶に残るメロディーがあふれていたんだ。そういうものが自分の中に影響していると思うよ。それにピアノを少し習ったこともあるし、クラシックの作曲家がどうやってあんなにもバリエーションのある音楽をつくれたんだか、すごく感心するよ。でも、メロディーやボーカルを載せるのには十分注意が必要なんだ。なぜって、それによってすっごく安っぽくなったり、人工的にもなったりするから。ここ何年かいろんなアーティストがメロディーを彼らのトラックにのせたりしているけど、成功したのはほんの何人かだと思う。アミルと僕は、全体のトラックをよく考えてメロディーをのせるようにしているよ。
AK:確かに、音楽的背景が僕らのやってきたことに影響していると思うよ。自分は、テクノってものは、より多くの人の心を掴もうとしたらループばっかりじゃいられないと思うし、自分自身そうなれないんだ。たとえテクノであっても、もっと高度で進歩したものが作りたいと思えば、コード進行や強烈なメロディーなんかをもっと盛り込んで、音楽の言葉をしゃべらなきゃいけないと思うよ。

お2人の音楽的背景を最も表すような作品を、3枚ずつ挙げて頂けますか?

CS:そうね、難しいけど、3つあげるなら まず、Joy Division『Closer』。今のNew Orderの前身のバンド、Joy DivisionはIan Curtisってヴォーカルが死ぬ前のバンドで、このアルバムは彼の、そしてJoy Divisionの最後のアルバムなんだ。

次は、Depeche Mode『Music For The Masses』だね。エレクトロミュージックで、これより優れたものはないよ。なぜって、これは単なるエレクトロミュージックではなくて、音楽!なんだ。

もう1枚はCarl Craig『More Songs About Food And Revolutionary Art』。デトロイトテクノは必須でしょ。Kevin Saunderson、UR、Derrick May、Moodymann…色々あげられるけど、デトロイトテクノのエッセンスがこのアルバムには集約しているって感じだよ。


AK:
Brian Eno『Music For Films: Vol.3』。喜びと悲しみと希望の雰囲気を創造した74分間。

YMO『Solid Day Survivor 』。トリオがメロディーを注ぎ込んで、それからあのマシーンがメロディーを生むんだ…。卓越してるね…。

最後、Police『Synchronicity』。Popアルバムなんだけど、自分には結構影響あった作品なんだ。いいロックやPopのアルバムってもんは、リスナーを最初から最後まで惹きはなさないよね。


ちなみに今作のタイトル『Popsoda』なのですが、以前お2人がこの“Popsoda”という名義で「Luv Luv Robot」という作品をリリースされていたかと思うのですが、今作との関連性はあるのでしょうか?

CS:「Luv Luv Robot」が作られていたその時に、Popsodaのプロジェクトは組まれたんだ。で、もっとTechnasiaのメロディーやヴォーカルトラックなんかを紹介したくて、最初は日本向けにアルバム制作を考えていたんだけど、 実際時間がなくって、で、Technasiaのアルバムをつくろうってなったときに、PopsodaのプロジェクトをもっとステップアップしてTechnasiaのサウンドとコンバイン=一緒にしようって決めたんだ。自分達の違う局面をもっと見せたくて、このアルバムは3つの構成で成り立っている。エネルギッシュで、クラシックなTechnasiaの音の第1部、第2部は僕がDJするときに近いようなダークでハードな音、それで最後にPopsodaの最初の案にのっとって、よりヴォーカルやメロディーをいれた音。でも結局最終的には、全てがテクノなんだよ。Technasiaはテクノのアーティストに他ならないからね。

最後に、今後の活動について教えていただけますか?

CS:『Popsoda』を基点に、これからシングルを出す予定。1番目の「2 The Floor」は3月に出るよ。ツアーも始まって、それが9月に終わったら何人かのアーティストとジョイントしようって話しているけど、まだ交渉段階だから詳しくは言えないな〜
AK:Technasiaに関していえば、3枚のシングルのリリースを考えているよ。あとアルバムの2枚組のヴァイナルもね。それから、アルバムのリリースを記念してワールドツアーをやるよ。ツアーはオーストラリアで始まって、シンガポール、中国、日本を含むアジア圏。その後にヨーロッパツアーがはじまって、オーストリア、ベルギー、オランダ、フランス、イギリス、ドイツにセルビア、そしてスペインって回るんだ。秋にはブラジルも待ってるし、忙しくなりそう…。

どうもありがとうございました。今後とも期待しております。


協力 : Cisco / Soundscape


Technasia/Popsoda
前作『Future Mix』から5年、テクノ好きの誰もが待ちに待ったTechnasiaの2ndアルバムが遂にリリース。自身のレーベルからリリースしているDJ NastyやDJ Godfather、Joris Voornら、さらにはDJ Rushのヴォーカルもフィーチャーするなど豪華な面々が参加。シガゴ、デトロイト、エレクトロ、歌ものエレクトロポップといったさまざまな要素が詰め込まれているにもかかわらず、アルバムを通してこれぞTechnasiaという音をブチかましてくれています。


Technasia来日
…WIRE03以来約3年ぶりのショウケース!


3/17(金) <VADE>@Womb
Live:Technasia
DJ:Charles Siegling (Technasia) / Toby / Misuzu
4F DJs:DJ AKo / YUUKi
1F DJs: JIJICO, OSA TAKEHARU
info⇒Womb (www.womb.co.jp)


Technasiaレーベル作品

Joris Voorn/Future History
2004年を代表するテクノアルバム。オランダ、ロッテルダム出身というテクノ界のサラブレッドともいえるJoris Voornによるデビュー作。デトロイトの影響を感じさせるディープでスピリチュアルな楽曲、高音のシンセが舞う美しい曲、エレクトロ・スタイルの曲とアルバム1枚を通して多彩なサウンドが詰められたアーティスティックな作品に仕上がっている。

Dj Godfather/Godfather Clonicles
デトロイトのパーティミュージック、本場のゲットーテックを紹介した1枚。DJ Godfatherによるこれ異常ないワイルドで下世話なミックスCD。収録曲48曲、なんとbpm160超。デトロイトのパーティ模様を収めたDVD付き。

Dj Nasty/King Of Beats
同じくデトロイト発。DJ Nastyによるこれまた本気のMix CD。下劣なビートに腰もうなること間違いなしの65曲。超ド級のヘヴィ・トラックの連発。

Fabrice Lig/Story Of A Musical Puzzle
<F-Communications>からのSoul Designerとしても知られるベルギーのテクノアーティスト、Fabrice Ligの各名義をあわせた集大成的なベストアルバム。Fabrice Ligの楽曲には、一言で言うとソウルが込められています。デトロイト勢にも高い評価と共鳴を受けているその流麗でメロディアスなテクノサウンドは、感情豊かに聴くものを旅させる類のもの。ディープかつソウルフルなテクノ。

Paul Kalkbrenner/Maximalive
Ellen Alien主宰のテクノ/エレクトロ・レーベル<Bpitch Control>に所属するPaul Kalkbrennerによる初のインタラクティブ・ライヴ盤。Wire04にも参加し、日本でも知名度をあげた彼だけに、要チェックな1枚。




▼hmv.co.jp ダンス&ソウル アーティストインタビュー集



テクノ注目のニューリリース

Kagami 3年ぶりの新作Mix CD

Kagami/Pah
アルバム『Spark Arts』がこれまで以上に各方面で話題となったKagamiが<Carizma>からMix CDを完成。パーカッシヴなテクノからディスコテイスト、さらにArmand Van Helden、Coburn、Vitalicといったロック寄りサウンドまで展開し再びテクノで締める。Kagamiならではのハイテンションな70分。
発売記念インタビュー



Toktokの特特なベスト盤

Toktok/Temee
一度見たら忘れられない「特特」でお馴染み。WIRE'05にもライブで出演し、横浜アリーナを大いに沸かせたのが記憶に新しいToktok。石野卓球氏主宰の<Platik>からベスト盤が登場。
発売記念インタビュー



Shin Nishimura×Chizawa Q コラボ

Farbe/Colours
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デトロイトテクノを紹介する日本限定企画のMixシリーズがスタート!

Dj Dex A.k.a. Nomadico/Invisible Show Case Vol.1: Part One
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*HMV・Tower Records各店のみでの限定発売
このシリーズはすべて(それぞれ個別の作品としても成立する)前編後編の2枚でひとつのスタイルをとっており、今作はその第1弾、Dj Dexによる前編的作品となっています。後編にあたる『Invisible Show Case Vol.1: Part Two』はダンスミュージック専門店での扱いとなる予定。


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User Review :4.5 points (2 reviews) ★★★★★

Price (tax incl.): ¥2,640

Release Date:17/March/2006

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