落語名盤

Friday, June 17th 2005

(古典落語)演目別・名盤CD!

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目黒のさんま

古典落語の名作中の名作。参勤交代で江戸に来ていた大名が、思い立って目黒で野駆け(野山を駆け回る)を行うことに。いつも勝手な大名だけに、家来は言われるがまま何も持たずクタクタになってついていくが、その当時、まだ草深かった目黒の台地ではお昼になって食べるものがない。しょうがなく、大名の為に近所の農家でさんまを調達することに・・・

おすすめ!
三遊亭金馬の十八番中の十八番。林家正蔵(彦六)はそれぞれの描写にこだわった噺を演じている。

三遊亭金馬 林家正蔵(彦六)








茶の湯

蔵前の商家のあるじが隠居して片田舎に小僧と二人で移り住んだ。なにも趣味がないあるじはなにか趣味をさがさねばと、もともと付いていた茶室で茶をはじめる。しかし知識はゼロ。あらぬものをいれ、あるじも下痢を起こしながらも、次々と人を招待して困らせる・・・

おすすめ!
三遊亭金馬、柳家小三治 三遊亭円生、桂文朝など、演じてが多いがバリエーションも多い作品。そのなかでの三遊亭金馬がピカイチ。

三遊亭金馬 三遊亭円生 桂文朝 柳家小三治








饅頭こわい

ありそうな世間話から始まって、怪談話っぽい作り話でぐっと締め、饅頭恐怖症という、なんだかよくわからない話にもっていき、最終的になんともばかげたいたずら/いじめで締める、落語らしい落語の名作。ドタバタとした話の愛嬌が聞きやすい作品です。

おすすめ!
上方落語の大御所・二代目桂枝雀、最近のものでは桂文珍が絶品。

桂枝雀 桂文珍








味噌蔵

味噌問屋の旦那は、奉公人の食事に、味噌汁具なし、惣菜もつけたことがないというほどのけちん坊。家計の負担増になるからと妻をもらわなかったが、周囲からの圧力でやむなく結婚。恐れていた子供ができたから、女房の実家の祝いの宴に参加しなければいけない。その主人の留守の間に奉公人達は色めきだってどんちゃんさわぎ・・・

おすすめ!
ケチな主人がいないうちにやりたい放題する姿は現代でもありそうな話である。三笑亭可楽、柳家小三治、桂三木助などが聴き応えがある。

三笑亭可楽 柳家小三治 桂三木助 三遊亭円遊








千早ふる

小倉百人一首の名歌、在原業平の「千早振る神代もきかず龍田川 からくれないに水くるとは」の意味を幼い娘に聞かれ、知らないとはいえない男は家を飛び出した。行った先は町内の物知り博士。この人物も自身の威信にかけて知らないとはいえない。そこで飛び出した創作話・名力士と再就職の噺は・・・

おすすめ!
知らないといえない物知り博士の即興の創作話の妙がすさまじい。柳家小さんが名演中の名演で有名。なお、柳家小さんの『話芸の魅力7』は「千早振る」に加え、名演で有名な「うどん屋」も収録した必聴の作品。

柳家小さん 柳家小さん








天狗さばき

亭主が他愛のない顔で昼寝をしている。それを見た女房が楽しい夢でも見たのかと聞く。何も見てないという亭主に疑いを募らせ、女房はカンカン。その仲裁に入った隣人も「どんな夢を見た?わしなら話せるやろ?」「見てへん!」、また喧嘩。騒動は裁きの場になり、ついには天狗がやってきて・・・

おすすめ!
イチオシ作品!古い噺を三代目桂米朝が整えたもの。桂枝雀、桂文珍などもおもしろい。桂米朝の『特選米朝落語全集 第三集』は「不動坊」も収録しているので、お得。

桂米朝 桂文珍 桂南喬








死神

食いつめて死のうと思った男の前に、現れたのは死神。前世からの深い縁とやらで、助けてもらうことになった男だが、なぜか医者になることを薦められる。なんでも、死神を見れるようにしてやったから、頼みに来た患者の家に行って、死神がいればあるまじないをかければいいという・・・

おすすめ!
グリム童話から生まれたというめずらしいタイプの噺。サゲもかなり特異で、その分バリエーションも多い。三遊亭円生が名演で有名。柳家小三治、立川志ノ輔なども独特の世界観を表現している。

三遊亭円生 三遊亭圓生 柳家小三治 立川志ノ輔








時そば

そば屋で、上機嫌の男がそばを褒めちぎりながら、悠々と食べ終える。勘定の際に銭が細かいからとそば屋の手のひらに一文ずつ数を数えて渡す。「ひぃふぅみぃ・・・」「そば屋さん、今何時だい?」「へぇ、九つ」「十、十一・・」。勘定をごまかす手口が見事!それを見ていたヒマな男がそれを真似て・・・

おすすめ!
柳家小さん、そして柳家小三治が食べる演技で有名。東京では「時そば」、上方では「時うどん」という。

柳家小三治 桂枝雀








品川心中

名人から現在の演者にも広く継承されているポピュラーな落語。ある品川の女郎が、だんだん年をとってきて、最近は若い娘に押し出され気味。差し迫った夏の衣装変えのシーズンには、自費で衣装を新調しないといけないが、肝心の金がない...いっそ死んでしまおうと思い立ち、金がなくて死ぬと思われるのはいやで、貸本屋の金蔵を心中に誘うが・・・

おすすめ!
後半のドタバタがおもしろいこの噺。古今亭志ん朝、古今亭志ん生、三遊亭圓生、三遊亭可楽などがおすすめ。三遊亭圓生の『圓生百席23』は「品川心中」と異色の傑作「死神」を収録した名盤。

三遊亭圓生 古今亭志ん朝 三遊亭可楽








芝浜

芝浜の魚河岸へやってきた男。早く来すぎたので浜へ出て日の出を拝み、顔を洗い清々しい気分になると、足に絡んだ紐の先からずしり金の入った革財布が。喜び勇んで家に帰り奥さんに報告、上機嫌でゆうべの残り酒を飲んで二度寝することで...

おすすめ!
人情味、サゲ(落ち)のよさ、風情もたっぷりの名作。桂三木助が現代「芝浜」の出発点といわれる。また柳家小三治、新世代では柳家さん喬なども。

桂三木助 桂三木助 柳家小三治 柳家さん喬








千両みかん

大家の若旦那が原因不明の病気になって、どんどん痩せ細っていく。見かねた番頭が話しを聞くと、どうやら叶わない望みがあるという。女が欲しいのかと勘違いもありながらも、欲しいものは”みかん”だと聞きつける番頭。しかし、季節は真夏。必至にみかんを探し回り、遂に見つけた江戸一のみかん問屋には・・・

おすすめ!
何気におもしろいのが、若旦那が焦らしながら言う”みかん”の説明を、番頭が女性に結びつけ一人合点するところ。桂米朝、柳家さん喬などがおすすめ。

林家彦六 柳家さん喬 五街道雲助 桂米朝 桂枝雀 桂枝雀








青菜

炎天下の中、お屋敷の旦那のもとで植木の手入れをしてる植木屋さん。旦那が縁側で声をかけてくれ、休憩となった。粋な旦那の話し言葉にすっかり魅了され、感動した植木屋さんは、早速、自分の家に帰って同じことをやってみようとする・・・

おすすめ!
長屋次元の上昇志向が生んだ滑稽な失敗話。眉毛の長い温顔と落ち着いた音声が印象的な春風亭柳橋や、桂文珍が名演で有名。

桂文珍 桂枝雀 春風亭柳橋 桂ざこば








不動坊

講釈師・不動坊火焔が巡業先で急死。多額の借金を抱えていた火焔であったため、残された女房のお滝は路頭に迷った。そこで家主が再婚を進める。家主は同じ長屋で、お滝に惚れこんでいる吉っつぁんに目をつけ、トントン拍子に噺が進むのかと思いきや、同じ長屋の連中がこぞってお滝さんにほれ込んでいたものだから話がもつれて・・・

おすすめ!
後半、怪談のようにもっていくが、かなりドタバタした内容となっている。桂米朝、桂文珍、柳家権太楼、桂枝雀などがおすすめ。

桂文珍 柳家権太楼 桂ざこば 桂米朝 桂枝雀