チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ／フランス・バロックのヴィオール合奏曲集

フランス・バロックのヴィオール合奏曲集

これまでイギリスものを録音していたチェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズがフランス・バロック音楽のアンソロジーを録音。
　フランスのヴィオール（ヴィオラ・ダ・ガンバ）音楽と言えばサント・コロンブ、マラン・マレ、フォルクレが活躍した17世紀末から18世紀前半が黄金時代とされていますが、チェリスはその前の時代に着目。16世紀後半から始め、ヴィオール音楽の作者としてはあまり認知されていない作曲家たちの逸品を披露してゆきます。ヴィオール合奏のぬくもりを感じさせる柔らかな響きに時にヴィルトゥオーゾ的なテクニックもまじえて、『シュザンヌはある日』や『若い娘（モニカの歌）』など、初期バロック音楽ファンにはおなじみの流行歌による作品から、時代を下るに従い宮廷舞曲の色合いが濃くなってゆく様も聴き取れて、さながら時間旅行のよう。アルバム冒頭のカルーベルと最後のリュリ、2人のイタリア出身作曲家で全体を挟み、フランス・バロックの約束通り最後をシャコンヌで結んでいるのも素敵です。（輸入元情報）

【収録情報】
● ピエール・フランシスク・カルーベル[1556-1611]：『テルプシコーレ』（1612）より
1. Passamezze
2. Pavane de Spaigne
3. L'Espagnollette
4. Bransle double de Poictou 1 & 2
5. Bransle de Montirande 1 & 2
6. Gavotte

● ディディエ・ルピ・セコンド[c.1520-after 1559]：『シャンソン・スピリテュェエル』（1559）より
7. シュザンヌはある日

● クロード・ル・ジュヌ[c.1530-1600]：『メランジュ集 第1巻』（1587）より
8. シュザンヌはある日

エティエンヌ・ムリニエ[1599-1676]：『4声と5声のエール・ド・クール集 第5巻』（1639）より
9. ヴィオールのための4声のファンタジー 第3番

● 作者不詳／タスミン・ルイス＆イブラヒム・アジズ編：
10. 若い娘（モニカの歌）

● ウスタシュ・デュ・コーロワ[1549-1609]：『3声、4声、5声、6声のファンタジー集』（1610）より
11. 若い娘（モニカの歌）による5つのファンタジー 第29番（3声）
12. 若い娘（モニカの歌）による5つのファンタジー 第30番（3声）
13. 若い娘（モニカの歌）による5つのファンタジー 第31番（4声）
14. 若い娘（モニカの歌）による5つのファンタジー 第32番（4声）
15. 若い娘（モニカの歌）による5つのファンタジー 第33番（5声）

● ルイ・クープラン[c.1626-1661]：『オールダム写本』より
16. 5声のファンタジー
17. 5声のファンタジー

● アンリ・デュ・モン[1610-1684]：『2声、3声、4声、5声のメランジュ集』（1657）より
18. Allemande grave

● デュ・モン：カンティカ・サクラ（1652）より
19. シンフォニア

● デュ・モン：『2声、3声、4声、5声のメランジュ集』（1657）より
20. Allemande fugue

● フランソワ・カンピオン[c.1686-1747]：『ギターに関する新しい発見』（c.1705）より（ギター・ソロ）
21. Prelude
22. Allemande. Tombeau
23. Gigue

● マルカントワーヌ・シャルパンティエ[1643-1704]：ヴィオールのための4声のコンセール H.545（c.1680）
24. I. Prelude
25. II. (Sans titre)
26. III. Sarabande. Rondeau
27. IV. Gigue angloise
28. V. Gigue francoise
29. VI. Passecaille

● ニコラ・メトリュ[c.1610-after 1663]：『ヴィオールのための2声のファンタジー集』（1642）より
30. ファンタジー第11番
31. ファンタジー第10番
32. ファンタジー第9番

● ジャン＝バティスト・リュリ[1632-1687]：『町人貴族』より（1670）
33. Chaconne des Scaramouches

　チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ
　　イブラヒム・アジズ（トレブル・ヴァイオル）
　　アリソン・キンダー（トレブル・ヴァイオル＆テナー・ヴァイオル）
　　ケイト・コンウェイ（テナー・ヴァイオル）
　　ジェニファー・ブロック（バス・ヴァイオル、トレブル・ヴァイオル：30-32）

　ハリー・バックオーク（バス・ヴァイオル：1-6,8,10,15-17,33）
　ジェイムズ・エイカーズ（テオルボ、バロック・ギター：1-6,18-29,33）

　使用楽器：
　Ibrahim Aziz: Treble viol by Kazuya Sato, 2006
　Alison Kinder: Treble viol by Robert Eyland, 1988; Tenor viol by Michael Metcalfe, 1984
　Kate Conway: Tenor viol by Renate Fink, 2014
　Jennifer Bullock: Bass viol by Renate Fink, 2007; Treble viol by Jane Julier, 2008
　Harry Buckoke: Bass viol by Emilio Barichello, 2016
　James Akers: Theorbo by Gunter Marx, 1986; Baroque guitar by Bruce Brook, 2003

　録音時期：2020年11月12-14日
　録音場所：イギリス、サドベリー、アルフトン・ニュー・モルティングス
　録音方式：ステレオ（DSD）
　SACD Hybrid
　CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND