アントニーニ/ハイドン:交響曲第29、55、56番

2025年10月08日 (水) 19:00 - HMV&BOOKS online - Classical


愉悦なくして真剣なし。ハイドンの遊び心の極致を示す充実作3作を中心に

ハイドンが「交響曲の父」と呼ばれる所以となった彼の100曲以上の交響曲は、初期作から後年の作までどれを取ってもユニークな名品ばかり。その全てを作曲家生誕300周年の2032年までに演奏・録音するジョヴァンニ・アントニーニ指揮の「HAYDN 2032」プロジェクト最新巻は、1774年に書かれ『校長先生』の綽名で知られる第55番、これと対をなす同年作で金管とティンパニが威勢よく響く第56番に、全4楽章作品では比較的初期のものでコントラスト豊かな展開が魅力的な第29番を加えた3曲からなるプログラムです。
『校長先生』の綽名は几帳面なリズムが続く第2楽章に由来しますが、これはあくまでハイドン得意の冗談のようで、彼の書法がどれほど機知に富んでいるかは本盤のスリリングな演奏で十全に味わえることでしょう。ブックレットに寄せた解説では、音楽学者モーリッツ=バウアーが第29番のフィナーレの展開を「先生から逃げ出すいたずらっ子」になぞらえる一方、指揮者アントニーニは哲人ホイジンガの「遊びも極めれば美にも聖にもなり、真面目を遥かに凌駕する」との言葉を引用。それを実証するかのごとく、ハイドンの門弟でもあったポーランドの作曲家フランツィシェク・レッセル[c.1780-1838]の素晴らしい短調作品が末尾に添えられているのも印象的です。バーゼル室内管弦楽団には今回も優れた古楽器奏者たちが続々ゲスト参加。作曲者の企図に迫りながら現代人の心を捉えて離さない名盤がまたひとつ刻まれました。(輸入元情報)

【収録情報】
ハイドン:
● 交響曲第56番ハ長調 Hob.I:56
● 交響曲第29番ホ長調 Hob.I:29
● 交響曲第55番変ホ長調 Hob.I:55『校長先生』

レッセル:
● 交響曲第5番ト短調〜フィナーレ:モルト・プレスト

 バーゼル室内管弦楽団
(古楽器使用、コンサートマスター:バティスト・ロペス)
 ジョヴァンニ・アントニーニ(指揮)

 録音時期:2023年5月21-25日
 録音場所:スイス、バーゼル、ドン・ボスコ
 録音方式:ステレオ(デジタル)


Symphonies Nos.29, 55, 56 : Giovanni Antonini / Basel Chamber Orchestra

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Symphonies Nos.29, 55, 56 : Giovanni Antonini / Basel Chamber Orchestra

Haydn (1732-1809)

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Sym, 29, 55, 56, : Antonini / Basel Co

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Haydn (1732-1809)

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