サロメ・ガセラン／『神聖な神秘〜ガンバによるバッハ、ビーバー』

ガンバの巫女サロメ・ガセラン率いる
ヴィオラ・ダ・ガンバ集団によるバッハとビーバー。ロザリオ・ソナタの超難曲
『パッサカリア』をヴィオラ・ダ・ガンバ・ソロで演奏！

注目のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、サロメ・ガセラン。「MIRARE」から注目のCD第2弾の登場です。今回サロメ・ガセランが選択したのはバッハとビーバー。彼らの作品および彼ら作曲家たちの神秘はすべてが一度に陽光の下にさらされることはないが、様々な角度から光を当てることにより、その神秘の一端を観ることができると語るガセラン。ここでも、彼らの作品の神秘に満ちた作品をセレクトし、時には編成を変える（編曲）ことにより、巨匠たちの神秘の作品の真の姿を明らかにしようとします。ガンバの巫女の弓に神秘なるものが降臨する瞬間を目の当たりにするようです。

〜ライナーノートより（ガセランの言葉）〜
『「ミステリー」はギリシャ語の動詞「mueo」に由来し、それは「驚愕する」という意味ですが、より正確には「理解不能な状態に陥る」とも訳せます。ミステリーとは、私たちが理解できないものではなく、理解し尽くせないものです。
この言葉の神学的な意味は、私にとってヨハン・セバスティアン・バッハとハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバーの音楽と特に共鳴します。
彼らの作品は決してその姿を完全に現すことはありませんが、常に少しずつ明らかにされています。この神秘の一部に直面し、私は彼らの音楽から、特に私の心を打つ作品（ページ）を選択しました。これらの作品には常に薄絹のヴェールが覆い、私たちが完全に理解したり、真に把握したりすることを妨げています・・・しかし、時間が経つにつれ、このヴェールを貫く光が、それが覆うものの他の色や側面を次第に明らかにしていきます。ソロのヴィオールから始まり、コンソート、別のヴィオール、またはコンティヌオと合流する構成と、さらにもともとはヴァイオリン、ラウテンヴェルク（リュート・チェンバロ）、チェロ、オルガン用に書かれた作品を編曲することを通して、作曲者および作品の神秘の一端を明かし、バッハとビーバーの作品に、ヴィオールという楽器から光を当てます。』

サロメ・ガセラン（ガスラン）は、いま注目度人気とも急上昇中のヴィオール奏者。2023年に「MIRARE」から1枚目のCDをリリース。2024年のヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークで器楽奏者部門賞を受賞、ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器そのものも含めて注目を浴びました。リヨン音楽院でマンリアンヌ・ミュレルに師事、ハーグ音楽院でピエルロに、そしてモーツァルテウム音楽院でヴィットリオ・ギエルミに師事しました。パリ第10大学で現代文学についても学んでおります。これまでに、ピグマリオンをはじめとする名だたるアンサンブルで演奏するなど、ソロ、アンサンブルの両方で活躍しています。アンジェとナントの音楽院で学んだ後、リヨンとデン・ハーグで研鑽を積みました。才色兼備の音楽家ながら、ラグビー選手も考えたという異色の経歴を持っています。（輸入元情報）

【収録情報】
● J.S.バッハ：幻想曲 BWV.572（原曲：オルガン）
● 作曲者不詳：ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソロ作品集（タブラチュア譜）F-Pn ms. Res. 1111〜コラール『Ich dank dir schon』
● J.S.バッハ：無伴奏チェロ組曲 第2番ニ短調 BWV.1008
● 伝ビーバー：ヴィオラ・ダ・ガンバまたはヴァイオリンのためのソナティナ CZ-KRa A 891
● 作曲者不詳：ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソロ作品集（タブラチュア譜）F-Pn ms. Res. 1111〜コラール『Allein Gott in der Hoh sei Ehr』
● J.S.バッハ：リュート組曲 BWV.997〜プレリュード／ファンタジア
● J.S.バッハ：トリオ・ソナタ BWV.528〜アンダンテ
● 作曲者不詳：ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソロ作品集（タブラチュア譜）F-Pn ms. Res. 1111〜コラール『Ach mein Gluck』
● ビーバー：ロザリオのソナタ〜パッサカリア
● J.S.バッハ：オルガン小曲集〜主キリスト、神の独り子 BWV.601

　サロメ・ガセラン（ヴィオラ・ダ・ガンバ）
　マティアス・フェレ、ガランス・ボワゾ、コリーナ・メッツ（ヴィオラ・ダ・ガンバ）
　レオ・イスペール、ヒューゴ・エイブラハム（ヴィオラ・ダ・ガンバ）
　エマニュエル・アラケリアン（オルガン）

　録音時期：2024年6月12-18日
　録音場所：ベルギー
　録音方式：ステレオ（デジタル）