ロナン・ケルノア/バッハ:無伴奏チェロ組曲(2CD)
2025年09月04日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical

さまざまな古楽器と適切な奏法で迫る、傑作曲集の知られざる素顔
バッハ屈指の名作『無伴奏チェロ組曲』全6編を、6種の弦楽器で弾き分けたアルバム。演奏者ロナン・ケルノアはラ・プティット・バンド、ア・ノクテ・テンポリス、レ・ムファッティをはじめ、フランス語圏の数多くの古楽器楽団で活躍を続けるバロック・チェロ&ガンバ奏者です。
1720年代に妻アンナ・マグダレーナ・バッハが浄書した6編セットの手稿譜があるものの、バッハの自筆譜がないため成立経緯に諸説ある『無伴奏チェロ組曲』ですが、ケルノアは第6番のみ5弦楽器が指定され、他にも変則調弦が必要な曲があることなどを論拠に、6編全てが個々に異なる経緯で書かれていたと想定。フランス風の組曲形式に着目し、フランス宮廷音楽の伝統に連なる楽器であるヴィオールも使い、バッハの教会カンタータの数々でも用いられるチェロ・ピッコロ(小型チェロ)も導入、各組曲に最適と思われる楽器で録音に臨みました。
自身もバロック・ヴァイオリン奏者だった経歴を持つ技師ライナー・アルントの丁寧なエンジニアリングで伝えられるその解釈は柔軟にして一貫性があり、意外な軽やかさから重く悲痛な響きに至るまで、曲集に秘められていた無辺の広がりと奥行きを伝えるものとなっています。楽器選択の根拠や近年の異説などにも触れた演奏者ケルノア自身のライナーノート(仏、英、独語)も興味深い内容です。(輸入元情報)
【収録情報】
J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲(全6曲)
Disc1
● 組曲 第1番ハ長調 BWV.1007(原調:ト長調)
使用楽器: トレブル・ヴィオール(ディスカント・ガンバ)
パリのミシェル・コリションのモデルに基づくティルマン・ムーテジウス製作の再現楽器
● 組曲 第2番ニ短調 BWV.1008
使用楽器: 7弦バス・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
パリのニコラ・ベルトランのモデルに基づくフランソワ・ダンジェ製作の再現楽器
● 組曲 第3番ハ長調 BWV.1009
使用楽器: 4弦チェロ・ピッコロ
クレモナのアントニオ・ストラディヴァリのモデルに基づくジェラール・サンボ製作の再現楽器
Disc2
● 組曲 第4番ト長調 BWV.1010(原調:変ホ長調)
使用楽器: 6弦バス・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロンドンのヘンリー・ジェイのモデルに基づくアレクサンダー・バトフ製作の再現楽器
● 組曲 第5番ハ短調 BWV.1011
使用楽器: 4弦大型チェロ
リュッツ2世製作のオリジナル楽器(詳細不明)
● 組曲 第6番ニ長調 BWV.1012
使用楽器: 5弦チェロ・ピッコロ
クレモナのアントニオ・ストラディヴァリのモデルに基づくジェラール・サンボ製作の再現楽器
ロナン・ケルノア(各種チェロ&ヴィオール)
録音時期:2024年7月9-11日&、月7-9日
録音場所:ベルギー東部リエージュ州ボラン、聖アポリネール教会
録音方式:ステレオ(デジタル)

