【全曲解説】Quubi『Fading』

全曲解説テキスト by 藤宮 紬　村上 華花　川原 みなみ

1. Fading

体制が変わり抱えた不安を乗り越えていく姿を描いた前作「Rising」のその後を描いた今作の代表曲です。この曲は、作詞者のKosuke Makimotoさんと直接お話しさせていただき、前作リリースから1年余りの私たちの活動や今後についての想いを丁寧に汲み取り、反映していただきました。迷いや悩みの渦中で踠きながらも変わらない想いを胸に、未だ見ぬ世界を自分たちの手で、ともに描いていく。強さと繊細な気持ちが共存するような曲だと感じています。
（藤宮 紬）

2. Born Finite, Live Infinite

Quubiの楽曲に歌詞を付ける際、歌メロが先に来て、そこに歌詞を付けていく。私の場合は、日常で心に強く残った感情や出来事をメモに残すようにしていて、そこからまず、テーマに沿った言葉を文章で繋いでいく。
今回のBorn Finite, Live Infiniteのテーマが夢を掴め的な感じで！と言われ、初めて楽曲を聴いた時、爽やかで明るい印象を受けたので、とてもイメージしやすかった。
その中で、この曲でのベースになったのが“やらないで後悔するよりやって後悔した方が良くね？”という私自身の生き方だった。
いつだって尾を引くのは、“たられば”の感情だと、私は思う。そんなことを考えてたって過去には戻れない。
大人になりたいから子供に戻りたいと考えてしまったとき初めて、大人になったんだと実感した。
でもそれはダメなことじゃなくて、過去の自分が今の自分を作っているわけで。
過去の自分を認められるようになるかは今の自分次第。
今は今しかない、私たちの人生は有限で。だからこそ、後悔しないように生きたい、って気持ちが無限の可能性に繋げてくれると信じて。
（村上華花）

3. shed your skin.

傷ついても進化を止めない。ボロボロになった肌を脱ぎ捨ててまた挑戦し続ける。
そんな内に秘めた闘争心や反骨心を蛇をテーマにダークで壮大な音にのせた1曲です。
アップテンポでライブで遊べる曲が多いQuubiの楽曲の中で、落ちついて音を感じ自由にのってもらえる時間をこの曲で届けられたらと思います。
（川原みなみ）

Quubi『Fading』

GENRE：MIXTURE ROCK
3rdシングルが物語るQuubiの現在地
大阪を拠点に活動している3人組ミクスチャー・ロック・グループによる3rdシングル。「Fading」は現体制初アルバム『Meme』に収録されている「Rising」の続編となっており、どんな困難が押し寄せてこようとも一歩ずつ前に進んでいく3人の思いを、ヘヴィなバンド・サウンドに乗せて歌い、ラップする、ドラマチックなアップテンポ・ナンバーになっている。カップリングの「Born Finite, Live Infinite」は、メンバーの村上華花が作詞を担当。人生という限られた時間の中で、たとえ後悔をしたとしても全力で生きていたいというまっすぐな思いを、エモーショナルなサウンドが盛り立てる。グループの現在地であり、3人の今が刻まれた熱い一枚。
山口 哲生【ライター推薦】