【映像】チッルッフォ&カリアリ歌劇場/ボーイト:『ネローネ』
2024年10月09日 (水) 16:00 - HMV&BOOKS online - Classical

初演100周年、カリアリ歌劇場よりボーイトの遺作『ネローネ』登場!
母アグリッピナ殺しの罪の意識に苛まれるネローネ(皇帝ネロ)。ネローネに恋い焦がれる女アステリアを女神に扮装させ、ネローネに取り入ろうとする魔術師シモン。かつてはウェスタの巫女でネローネに凌辱を受け、今はキリスト教徒の指導者ファヌエルを慕う回心した乙女ルブリア。これらの登場人物が、アッピア街道、魔術師の地下神殿、カタコンベ、円形闘技場など、帝政ローマの街中を舞台に繰り広げる信仰と愛憎のスペクタクル・・・
アッリーゴ・ボーイトは、ヴェルディの『オテロ』『ファルスタッフ』、ポンキエッリの『ジョコンダ』など、いくつもの傑作オペラの台本を手がけた作家として、さらにその青年時代にゲーテの「ファウスト」に基づいて台本を書き作曲した歌劇『メフィストーフェレ』の作曲者としてその名を残しています。その作風は私淑したワーグナーと先達ヴェルディの両雄に影響を受けながら、ヴェリズモの要素を取り入れた劇的な表現と静謐な抒情に満ちたもの。ボーイトの2作目のオペラとなる『ネローネ』は自身の死によって未完に終わりましたが、作曲家アントニオ・ズマレリアとヴィンチェンツォ・トンマジーニにより補作され、トスカニーニの指揮で1924年にミラノ・スカラ座にて初演されました。初演は成功を収めたものの、それ以降、上演される機会に恵まれませんでした。この初演から100年目に当たる2024年、隠れた名作の発掘に定評のあるカリアリ歌劇場での『ネローネ』の上演は「この稀少な歌劇『ネローネ』の復活に喝采!」(ANSA通信)と報道されました。
表題役を歌うのはドラマティックな役柄に定評のあるジョージア出身の新鋭テノール、ミヘイル・シェシャベリゼ。ファヌエル役は、ヴェルディ・バリトンとして名高く、数多くの来日で日本でもお馴染みのロベルト・フロンターリ。魔術師シモン役は、カリアリ歌劇場のチレア『グロリア』でバルド役を務め、暗い情念に溢れる歌唱で好評を博したフランコ・ヴァッサッロ。アステリア役のイタリアの歌劇場を中心に活躍するリリコ・スピント、ヴァレンティーナ・ボーイら実力派の歌手たちを起用。演出のファビオ・チェレーザは、ミラノ・スカラ座の演出助手を振り出しに、フィレンツェ五月音楽祭やヴァッレ・ディトリア音楽祭などで活躍する気鋭の若手演出家。作曲家の遺志を体現したかのようなスペクタクルな舞台演出が見ものです。近現代の作品を中心にレパートリーとするフランチェスコ・チッルッフォが導くカリアリ歌劇場のオーケストラが、ボーイトのドラマティックな起伏に満ちた音楽を陰影豊かに奏で、粒よりの歌手たちと共にこの作品を今に蘇らせています。(輸入元情報)

【収録情報】
● ボーイト:歌劇『ネローネ』全曲
ネローネ/ミヘイル・シェシャベリゼ(テノール)
シモン・マーゴ/フランコ・ヴァッサッロ(バリトン)
ファヌエル/ロベルト・フロンターリ(バリトン)
アステリア/ヴァレンティーナ・ボーイ(ソプラノ)
ルブリア/デニス・ウズン(メゾ・ソプラノ)
ティゲッリーノ/キム・ドンホ(バス)
ゴブリアス/ワシリー・ソロツキー(テノール)
ドシテオ、神託/アントニーノ・ジャコッベ(バリトン)
ペルシデ、チェリント、女の声1/ナタリア・ガヴリラン(メゾ・ソプラノ)
神官、旅人1、テノールの声/フィオレンツォ・トルニンカーザ(テノール)
旅人2、警告者、バスの声/ニコラ・エーバウ(バリトン)
女の声2/フランチェスカ・ザナッタ(ソプラノ)
女の声3/ルアナ・スピノーラ(メゾ・ソプラノ) 他
カリアリ歌劇場管弦楽団&合唱団(合唱指揮:ジョヴァンニ・アンドレオーリ)
フランチェスコ・チッルッフォ(指揮)
演出:ファビオ・チェレーザ
美術:ティツィアーノ・サンティ
衣装:クラウディア・ペルニゴッティ
照明:ダニエーレ・ナルディ
振付:マッティア・アガティエッロ
収録時期:2024年2月16日
収録場所:イタリア、カリアリ歌劇場(ライヴ)
映像監督:マッテーオ・リッケッティ
収録時間:154分
画面:カラー、16:9
字幕:日本語、イタリア語(歌唱言語)、英語、フランス語、ドイツ語、韓国語




