激ロック×HMV&BOOKS online vol.133

GENRE：SYMPHONIC METAL
“EPIC INTENSE”を掲げ、激しく刺激的なサウンドを詰め込んだ
ミニ・アルバム『VIOLET DAWN』完成！
贅沢なことしきり。ソロ・デビューから11年を迎えるKAMIJOが、“EPIC INTENSE”なる新コンセプトを掲げ完成させた、今回のミニ・アルバム『VIOLET DAWN』では、IKUO（Ba／Rayflower）、HIRO（Gt／La'cryma Christi）、YUKI（Gt／DUSTAR-3／Rayflower／ex-Λucifer）、shuji（Dr／ex-Janne Da Arc）といった超強者たちが、ドリーム・チーム的に参加し、限りなくバンド・ライクな熱量の高い音を聴かせてくれているのだ。激ロック読者向けのメタル・チューン「INTENSE CARESS」や、壮麗にしてアグレッシヴなタイトル・チューン「VIOLET DAWN」等、珠玉の5曲はどれもKAMIJOだからこその完成度を誇る。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：REGGAE ROCK, PUNK ROCK
自身の変化と変貌する
世の価値観を反映した革命の一枚
G-FREAK FACTORY、4年ぶりのアルバム。前作リリース後、コロナの流行でツアーは延期され、自身主催の“山人音楽祭”も中止。結成25周年を迎えた2022年にはメンバーの脱退と、様々なことがあった4年。世の価値観も大きく変貌するなか、移り変わる生活背景や心境を真正直な音楽と言葉で記した今作。25周年に発表した「Dandy Lion」、2023年にLeo（Dr）を迎えてリリースした「RED EYE BLUES」を含む、全12曲収録。パンク、レゲエ、フォークとあらゆるジャンルを消化した圧倒的スケール感を放つサウンドと、日々思うことや溢れる感情と痛烈なメッセージを込めたリリック。諦めず悲観せず、確信的に歌う茂木洋晃（Vo）の歌声は強く美しい。あなたの心に革命を。
フジジュン【ライター推薦】

GENRE：SKA PUNK
軽快なスカのビートに映えるキュートな歌とダンス
日本をスカ・ダンスで踊らせるスカ・アイドル爆走中！
軽快なスカのビートに乗せたキュートな歌声、キレのいいスカ・ダンスで話題を集めるスカ・アイドル、NO❤AFのミニ・アルバム。これまで津田紀昭（KEMURI）やRYOJI（POTSHOT）等から楽曲提供を受け、スカとアイドルの融合にスカ・パンク・ファンからも注目されている彼女ら。最新作はリード曲となる「REVOLUTION」の演奏にGELUGUGU HORNが参加し、作詞をメンバーの心安かなえが務め、スカ×アイドル＝NO❤AFのスタイルを楽曲でしっかり表現した。同じくGELUGUGU HORNが参加した「Sign」や、心安の歌詞がグッと来る「君は誰推しなのか問題」、かわいい王道アイドル・チューン「恋々ドリーマー」等、彼女らの様々な表情が見える楽曲も楽しい。
フジジュン【ライター推薦】

GENRE：METAL, HARD ROCK
めくるめく楽曲世界はまさに“Wonder Arts”
激しさと美しさ、喜びと感動を包括する最新作
国内最高峰の呼び名も高いメロディック・メタル・バンドの約4年ぶりとなるスタジオ・アルバム。前作発表後はコロナ禍でリリース・ライヴもできない状況だったが、アコースティック盤リリースや規制下でのライヴを行い、バンドと向き合ってきたTEARS。新しい旅の始まりを告げる「Wonder Arts」で始まる今作は、“攻撃的”をテーマにしたというアグレッシヴな曲から美しいバラード曲、新たなアプローチに挑戦した曲までタイトルに相応しいめくるめく楽曲世界を展開する。表現力豊かなヴォーカルやサウンド面はもちろん、曲順や曲間までこだわった全10曲は聴き応え抜群。熱く激しく心を燃やし、やがて深い喜びや感動が包み込む至極の一枚に浸ってほしい。
フジジュン【ライター推薦】

GENRE：MELODIC DEATH METAL
イエテボリ・スタイルのメロデスを巧みに昇華し
慟哭のリフとメロディを大阪の地で鳴らす新鋭の1stフル・アルバム
イエテボリ・スタイルのメロデスを巧みに昇華し、慟哭のリフとメロディを大阪の地で鳴らす新鋭による待望の1stフル・アルバム。もともとはDeGraceというバンド名で活躍していた面々が関西シーンの重鎮、ReN（Gt）をコンポーザーに迎えて新たなスタートを切ったという経歴を持つ彼ら。豊富なキャリアに裏付けられた緩急自在のバンド・アンサンブル、卓越したソングライティング能力が生み出す楽曲群の完成度の高さは折り紙付き、アグレッシヴさの中にえも言われぬ悲哀を宿すヴォーカルの表現力も素晴らしい。20年代も半ばに差し掛かり活況を呈する日本のヘヴィ・メタル・シーンにおいて間違いなく注目すべき見事な1枚と言えよう。
井上 光一【ライター推薦】

GENRE：METAL
Unlucky MorpheusのFukiが歌う
“ドゲンジャーズ”シリーズ第5シーズンOP主題歌収めたシングル！
“薬飲んで、寝ろ。”の決めフレーズを持つ、薬剤戦師オーガマンを貴殿はご存知だろうか。その彼を筆頭に、九州のご当地ヒーローたちが活躍する特撮番組“ドゲンジャーズ”シリーズ第5シーズン“シン・ドゲンジャーズ”において、OP主題歌「シンジダイ！ドゲンジャーズ！」を歌っているのが、なんとあんきもことUnlucky MorpheusのFukiなのだ。ちなみに、Fukiは第4シーズンのOP「メトロポリス！ドゲンジャーズ！」も歌っていたのだが、今回の楽曲ではよりローカル色が強調され“Men! Tight! Go!”という明太子コールが爽快に響くあたりがツボ。そして、ギター・ソロはメタル調。カップリング「Villains and Heroes」も地味にカッコいい！
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK
いずれ訪れる最後を見据えた上で“生きる”ことをテーマとした
コドモドラゴンの最新シングル
“荼毘（ダビ）”とは仏教用語で火葬を意味する言葉だが、コドモドラゴンの最新シングルに収められた楽曲は“どうせいずれ死ぬ”のだから“消し炭になるまで”、“一生ぶんを燃やし切れ”と歌うパワフルな表題曲、“花は咲いて枯れる運命”という1行から展開する「斑」と、いずれ訪れる最後を見据えた上で、“生きる”ことをテーマにしているのが読み取れる。通常盤のみ収録の「トワイライト・ディスコ[ード]」も、“永遠に側になんて叶わないなら／記憶の中で生き続ける事を美徳とした／どうかせめて忘れないで”と、彼らからのメッセージが込められた美しい1曲に仕上がった。カタカナ表記のシングル・タイトルのロゴ・デザインも含めて秀逸な1枚。
内堀 文佳【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK, MIXTURE
すっきりとした喉越しの“夏ソング”を表題に据えたニュー・シングル
夏の風景や情景には、刺激的なエナジー・ドリンクの類いよりも、白地に水玉模様のデザインが目を引く例の乳酸菌飲料や、爽やかな青と白のパッケージが青春のイメージと重なるスポドリのほうが断然似合う。フロントマン 涼太（Vo）いわく“夏ソング”となる表題曲は、THE MADNAが前作シングルやアルバム『ElecTЯiP』で見せてきたエキセントリックなアプローチや、刺々しい音像とは一線を画するすっきりとした喉越しが特徴的。ノスタルジックで感傷的な“あの夏の想い出”を描いたかのようなこの曲から感じるのは、普遍性にほかならない。虚無スポットとして有名な、かのモール505で撮影されたMVに漂う風情もまたいい。
杉江 由紀【ライター推薦】