トム・ペティ『Wildflowers』のオルタネイトヴァージョンが単独CD・LPで登場　90年代アメリカンロックの傑作が完成するまでのプロセスを堪能できるファン必聴の貴重音源集

2021年04月16日 (金)　13:45

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トム・ペティ『Wildflowers』のオルタネイトヴァージョンが単独CD・LPで登場　傑作が完成するまでのプロセスを堪能できるファン必聴の貴重音源集

アルバム総売上枚数8,000万枚以上を記録、18回のグラミー賞ノミネート (うち3回受賞) 、ロックの殿堂入りを含む数々の特別功労賞を受賞するアメリカンロックのレジェンド、トム・ペティ。1976年にアルバム『Tom Petty And The Heartbreakers』でデビューを果たして以降、バンドやソロ名義などの数々の作品を発表、常に純粋なロックンロールをかき鳴らしながら晩年まで活動を続けてきた彼は、まさにアメリカンロックの至宝的存在だと言えるだろう。

昨年、彼にとってワーナーレコード移籍第1弾作品となった1994年の傑作『Wildflowers』を、トムが当時思い描いていた本来の姿に生まれ変わらせた作品『Wildflowers & All The Rest』として発表。4枚組CDと7枚組LPという2つのデラックスエディション、そして2枚組CDと3枚組LPという計4形態でリリースされたこの作品は、ローリングストーン誌から「アメリカンレジェンドのキャリアの中でも最も豊穣で影響力に満ちた時期を新たに輝かせる、決定的作品」と称され、バラエティ誌からは「最も正当的で最高のボックスセット」と賛辞を贈られるなど、トム・ペティという伝説にさらなる彩を与える作品となった。

この『Wildflowers & All The Rest』は、トム・ペティのオフィシャルストア限定で5枚組CD、ならびに9枚組LPという限定盤スーパーデラックスエディションが発売されていた。そこには市販のデラックスエディションの内容に加え、アルバム全曲のオルタネイトヴァージョンを収録したディスクが入っていたのだが、そのスーパーデラックスエディションのみで入手可能となっていたオルタネイトヴァージョンディスク『Finding Wildflowers (Alternate Versions)』が、このたび遂に単独作品として発売されることとなった。

You Saw Me Comin' [Official Music Video]

『Finding Wildflowers (Alternate Versions)』には、アルバム『Wildflowers』に収録されている楽曲のオルタネイトテイクやロングカッツ、ジャムヴァージョンなど全16曲が収録されている。1994年にトム・ペティとバンドメンバー、そして共同プロデューサーのリック・ルービンが手掛けてきた『Wildflowers』という傑作が完成するまでの道のりを記録した非常に貴重な音源ばかり。『Wildflowers』のソングライティングやレコーディングのプロセスを堪能することができる、ファンにはたまらない内容なのだ。

このコレクションは、トムの長年のエンジニアであるライアン・ウルヤーテがプロデュースを担当。24トラックのテープを245本すべて聴き、その中にあったトムと彼のコラボレイターたちによる革新的なプロセス、そして作品の中に封じ込めたエッセンスやマジックを錬成していくその姿を見事に捉え、一つの作品としてまとめあげている。トムが愛した家族、バンドメンバー、そしてコラボレイターたちが、トム・ペティという伝説への深い愛情と尊敬をもって丁寧にまとめあげていったもう一つの『Wildflowers』は、ファンにとってはもちろんのこと、ロック～ポピュラー音楽史そのものにおいても非常に重要な作品となるのだ。