【インタビュー】 TAHITI 80 『BALLROOM』
Tuesday, September 30th 2014
-- 「ボールルーム」のレコーディングに本格的に取り組み始めたのは何時でしょう?
Xavier Boyer: 正直、かなり長いプロセスだったね。いくつかの曲は「PPP(ザ・パスト〜)」向けツアーの間に取り組み始めたし、セッションのまっただ中で生まれた新曲もいくつかあった。「最初から最後まで」という意味で言えば2年近くかかったことになる。
-- 昨年発表された「BANG EP」と「ボールルーム」との間に、ソングライティングあるいはインスピレーションの面で重なっているところはありますか?それとも2作はむしろまったく異なるもの、と捉えていますか。
Xavier Boyer: もとはと言えば、僕達はEPを何枚かリリースしたいと思っていてね。「BANG」はその最初の1枚になるはずだったんだけど、その時点で「ボールルーム」に収録された曲の多くはかなり進行していて。ある意味、「BANG」は6枚目のアルバムで僕達がやりたくないことをまとめたものになってしまったんだよね! というのも、「BANG」は『バトル・オブ・ザ・バンド』(=バンドのコンテスト)をコンセプトに持つ作品で、だから僕達はどの曲も違う響きのものにしようと務めたわけ。そのアイデアはEPにおいては上手く機能したんだけど、アルバム1枚を通じてだと……それをやったら少し支離滅裂でスキゾになっただろうし、コンセプトとしても真面目なものとは言えない。だから、そのうちに“ちゃんとした、まとまりのあるアルバムを作ろう”という考えに落ち着いたんだ。
-- 前作「PPP」は一部をクラウトロック的なメカニカルなビートが引っ張る作品でしたが、対して「ボールルーム」でのリズム面での焦点はもっとルーズでスウィングするグルーヴに移行したなと感じます。この意見には同意いただけますか? もしそうだとしたら、リズム面での変化はどのようにしてもたらされたのでしょう。
Xavier Boyer: その通りだね。「PPP」は直線型の、いわゆるとても“白人っぽい”リズムの追求がすべてだった。で、今回もまた、僕達は自分達のサウンドを改めて定義したかったんだよ。前作とまったく逆の方向をとるとしたら、それはもっと“黒っぽさ”を含めることだったんじゃないか、と。だから僕達はベース・ギターをかなり強調することにしたんだ。ペドロがレコーディング卓の向こう側にばかりいるように僕は感じていたし、彼にまた、ファンタスティックなベース奏者という本業に戻ってほしかったんだよ! というわけで僕達は、グルーヴを求めてかなりジャムったね。いったんドラムス/プログラミング/ベースのパートが組み合わさったら、曲を仕上げるのはずっと楽だった。
-- シンセやドラム・サウンドのトーン、ディスコ・ファンク調のギター等、新作には70年代末〜80年代サウンドの雰囲気があります。このアルバムのアイデアを広げる間やレコーディングに際して、あなたがインスピレーションにした/あるいはレコードの雰囲気の参考にしたアルバムや音楽のスタイルをいくつかあげてもらえますか?
Xavier Boyer: 今回のキー・ワードは“シンセ・ポップ”だったんだけど、僕としてはあのサウンドにはまだ実験の余地が残っているなと思っていて。だから、何も“シンセ・ポップ”はデペッシュ・モードだけじゃないってことだし(でもデペッシュ・モードは大好きだけどね!)、そのリストにポール・マッカートニーの「マッカートニー2」やビーチ・ボーイズの「ラヴ・ユー」(※原回答では「Beach Boys Want You」になっていますが、タイトルの勘違いかと思われます)を加えることだってできるはず。シンセ・ポップは機械的で冷たい云々……というものとは限らない。とても有機的なものにだってなり得るんだよ。僕達はそこに自分達が何か試す空間があるぞ、と思ったわけ。
-- アルバムの収録曲はどんな風にまとまったのでしょう? これらの曲群はほぼ同じ時期に書かれたもの、それともしばらくあたためてきたアイデアがベースになったものもある?
Xavier Boyer: ほぼ2年の間に、僕達は40曲以上書いたね。アイデアを出したのはメデリックと僕。その頃、僕はソロ・アルバムを出そうかとも考えていたから、おかげで曲の選択肢はかなりたくさんあったってこと。それはそれで困らされるわけだけどね!
-- 敢えて言えば、どの曲がアルバム全体のフィーリングや方向性を決めたと思います? いわば「見つかった、このレコード独自の“声”はこれだ!」みたいな発見をした、レコーディングにおける瞬間と言えば?
Xavier Boyer: 思うに、リチャード・スウィフトと曲についてディスカッションを始めた時がレコーディングのターニング・ポイントになったんじゃないかな。彼は“ダークでセクシーな感じの曲”が自分のもっとも好きなトラックだと指摘してくれたんだけど、そこで突如として納得がいったというか、それこそこのアルバムのヴァイブを要約した言葉じゃないか、と。そうやって枠組みを手に入れた僕達は、絞って18曲をリスト・アップしたわけ。それがこのレコーディングにとっての「これだ!」の瞬間だったよ。
-- タヒチ80の音楽は、音楽的であるのはもちろん、常に映像的かつ視覚的(=色彩や対照的な質感、様々なムードに溢れている)だなと思っています。「ボールルーム」においてあなた達全員が共有していたイメージ、あるいはその音楽を通じて喚起させたかったイメージは、何かあるでしょうか。
Xavier Boyer: 歌詞がダークな音楽だから、曲の持つ“ダンス”な雰囲気でそことのコントラストを持たせようとしたね。マキシム・プリュー(※JLS所属:他にシングル「Escalator」、「BANG EP」、マンソー「マンソーの人生讃歌」のジャケットを手がける)のアート・ワークはレコーディング・セッション終了前に出来上がっていたんだ。だから、あのアート・ワークは間違いなくこの作品の視覚面におけるパートナーだった。
-- タイトル「ボールルーム(=舞踏場/ダンス・ホール)」は、このアルバムの何を意味するんでしょう? 音楽の持つディスコ/ダンサブルなヴァイブのこと?
Xavier Boyer: まず第一に、短いタイトルだってこと! 前作「PPP(正式には『The Past, Present & The Possible』)」みたいに長いタイトルの後では、簡潔にするのがいいアイデアに思えたんだ。ボールルームっていうのは、色んなことが起きる場なわけだよね。人々が集まったり、また仲直りしたり、あるいは別れの場になるのがダンス・フロアだっていう。とても興味深いよ!
-- あなた達は何年にも亘って自らのプロデュースで作品を作り、また他のアーティストの作品をプロデュースしてもきました。他者の手を借りずに済む自主制作型の作曲/プロデュース・ユニットとして活動していると言えますが、それだけに今回、リチャード・スウィフトをプロデュースに起用したのは興味深いです。これはなぜでしょう? また、どんないきさつで彼と知り合い、一緒にやることにしたんですか?
Xavier Boyer: 僕達の作品の多くは、過去に自分達がやったことの反動から出て来るんだ。自主プロデュースは僕達にとってルーティン、決まった手順と化してしまったし、新しいアイデアが必要になっていた。僕は何年か前にパリでちょっとリチャードに会ったことがあってね、僕は彼のソロ作品の大ファンだったんだよ。で、セッションの間にブログを読んでいて、彼がフォクシジェンのプロデュースを担当したと知ってね(※『We Are the 21st Century Ambassadors of Peace & Magic』/2013年)。僕はあのレコードがかなり好きだったし、そこで彼を探し出すことにしたんだよ! 僕達が彼と初めてとったコンタクトはとてもポジティヴなもので、まず彼は僕達のアルバムを“ダーク&セクシー”のワン・センテンスに要約してくれたし、面白いアイデアも色々と持っていてね。たとえば僕達の音楽に“埃”を加えたいとか、VHSビデオっぽさを添えたい、と言った。僕達の歌をいじりたがる、そういう誰かが遂に現れたってこと!
-- オレゴンでのレコーディング/ セッションはどんなものだったでしょう? ニューヨーク以外で、アメリカでレコーディングをやるのはこれが初だったのでは?
Xavier Boyer: 「ウォールペーパー〜」のミキシングはポートランドでやったし、「フォズベリー」のミックスの一部はLAでやったんだよ。ただ、今回僕達が滞在していたのはとても小さな町、それこそ村みたいなところでね。ほとんどもう、牧歌的と言っていいような環境だった。素晴らしい体験だったし、何ヶ月もの間タヒチラブでセッションをやった後だっただけに、ヴァケーションをとってるような感じがあったな。とはいえ、滞在中は死にものぐるいで作業に取り組んだけどね。
-- プロデューサーとしてのリチャードはいかがでしたか? リチャードとあなた達の共通項は何だった? また、彼は何をタヒチ80にもたらしたでしょう。
Xavier Boyer: 彼はいわゆる典型的な“プロデューサー”ではなくて、もっとヴァイブ重視の、レコーディングの技術的な側面はそれほど気にしない人だね。たとえばコントロール・ルームで、スピーカーをオンにしたままでリード・ヴォーカルを録音したりとか。とてもローファイなんだよ。でも素晴らしい音になったし、それこそ僕達が求めていたものだったんだ。
-- 作品後半の“バック・フォー・モア”、“ロバー”、あるいは“ソリッド・ゴールド”は、アルバムのそれ以外の曲に較べて実験的で広がりのあるフィーリングを持つ曲です。「ボールルーム」というアルバムは、A面はより古典的なポップ・ミュージックに近く、B面はそこからやや逸脱した内容という、いわばふたつの側面を持つ作品ではないかと思いますが、いかがでしょう。
Xavier Boyer: 今回のアルバムの曲順決定に関しては、主にふたつのアルバムを参考にしたんだ、「ペット・サウンズ」と「スクリーマデリカ」の2枚。どちらも驚異的なアルバムだし、僕もこれまで何度も聴いてきた作品だね――そうは言っても、いまだに全曲のタイトルを空で覚えるところまでいってないんだ!でも、個々の曲名を覚えているかどうかは重要じゃないんだよ。あれらのアルバムの持つフロウ(流れ)が好きだし、インスト曲や実験的で風変わりなトラックもある作品なのに、それらすべてが最終的にはひとつに落ち着くっていう。特殊なエフェクトを使ったトラックを何曲か置いて、もっとキャッチーなタイプの曲との間にいいコントラストを作ろうとしたんじゃないかと思うよ。
TAHITI 80 『BALLROOM』
[2014年09月10日 発売]
収録曲
- 01. Crush!
- 02. Love By Numbers
- 03. Coldest Summer
- 04. T.D.K
- 05. The God Of The Horizon
- 06. Missing
- 07. Back 4 More
- 08. Robber
- 09. Seven Seas
- 10. Solid Gold
- 【日本盤ボーナス・トラック】
- 11. Garra
- 12. Kounty Volks
- 13. Empire
【TAHITI 80 プロフィール】
2000年、時を同じくしてアメリカ、イギリス、そして日本とワールド・デビューが正式に決定。また、ライヴでのパフォーマンスでも高い評価を受け、デビュー作からすでに名盤化を果たした。2002年9月、セカンド・アルバム「ウォールペーパー・フォー・ザ・ソウル」をリリース。「パズル」で展開されたTahiti80ならではの世界観をさらに高め、その評価を不動のものとした。そして2005年2月、3rdアルバム「フォスベリー」をリリース。いわずと知れたTahiti節はそのままにサウンドメイキングに関し、明らかにエレクトロニック方面の接近をあらわにした。同時にバンドの頭脳でもあるVo/GのグザヴィエはTahiti80のベーシスト、ペドロ・ルスンドとともに他アーティストへのリミックス楽曲を提供するなどし、レンジの広い活動を開始。その後メンバーは個々の活動へと進む。中でもバンドの中心的人物でありその頭脳でもあるグザヴィエは、自身の名前の綴りのアナグラムの名義“Axe Riverboy”名義で、2007年5月に初となるソロ・アルバム「Tu Tu To Tango」を発表。各方面から高い評価を得る結果となる。2008年通算4作目となるオリジナル・アルバム『Activity Center』を発表、2010には日本デビュー10周年を記念してベスト・アルバム『Singles Club』をリリースした。2011年現時点での最新アルバムとなる5th Album『The Past, The Present&The Possible』発表。2013年にはデジタルEP『BANG EP』発表とともに初となるFUJI RCOK FESTIVALへの出演を果たしている。
[関連リンク]
Live 情報
TAHITI 80 『JAPAN TOUR 2014』12/9(火) 東京LIQUIDROOM
12/10(水) 大阪MUSE
12/11(木) 京都メトロ
12/12(金) 名古屋ボトムライン
12/13(土) 横浜BAY HALL
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