葉加瀬太郎 インタビュー【第四回】
Friday, December 21st 2012
先頃リリースされた最新作『WITH ONE WISH』は、ベスト盤やコラボ盤といった企画が続いたこともあり、久々にオリジナル新曲が大半を占めるファン待望のニューアルバムとなった。そして、プロデューサーに盟友・鳥山雄司を迎えた本作は、これまでの葉加瀬のアルバムとは一線を画す質感を持っていた。
その理由を探るべく、現在32ヶ所38公演(※追加公演を含む)の全国ツアーを展開中の葉加瀬にロングインタビューを敢行した。新作の制作秘話はもちろん、彼がいま現在バイオリニストとして、音楽家として立っている地点とその眺めについて存分に訊いたロングインタビューをお届けします。
PART 4 : 「自分でも驚いたけれど、故郷とか、家に帰るとか、そんな言葉がいっぱい浮かんだ」
-- これは本作を聴いた感想なのですが、まずひとつにはアルバムジャケットが表しているように“旅”の要素がありますね。実生活同等に葉加瀬さんが音楽で世界を旅しているし、もっと言えばかねてから葉加瀬さん自身、インタビューなどで『音楽自体が旅のようなもの』と発言されています。葉加瀬太郎(以下、葉): そうですね。ええ。
-- その上で、なのですが、これまで主に楽しさや希望を奏でてきた葉加瀬太郎が、このアルバムではそれに加えて“愁い”を奏でていると思いました。つまり旅愁であり郷愁です。本作はそういった“愁い”が詰まった作品だと思うのです。
葉: うん……歳を取ったんだね。そういう気がします。おっしゃる通り、曲を作りながら、故郷とか、家に帰るとか、そんな言葉がいっぱい浮かんできちゃいましたからね。これまで抱かなかった感覚ですね。非常にノスタルジックです。自分でも驚きでしたけど、懐かしいものがまったく怖くないと言うか。まあ44歳いう年齢がいい歳なのか若いのかはジャッジが難しいけど、明らかに30代とは違う意識を持ち始めたのは確かですね。
-- 史上の音楽家たちの中には、自分が何処から来て何処へ向かっていくのかが最大のテーマだと名言していた人も少なくないと思います。葉加瀬太郎にもそういった意識が芽生えてきているのでしょうか?。
葉: 自覚症状アリですね。ロンドンでの生活が長くなってきたせいもあるのかもしれません。日本のことや自分の故郷のことを考えて、『そう言えば親もいい歳になったよな』とも思いますからね。今日このインタビューで指摘されるとは思ってもみませんでしたけど。
-- また本作はワールドミュージックやフュージョンや映画音楽といった、葉加瀬さんの音楽的ルーツが凝縮されているアルバムでもある。そういった意味で自分のルーツを旅しているアルバムであるとも言えるのでは?
葉: そうですね。ライナーノーツにも書いたけど、僕は小学校の頃に、12枚組の『ヨーロッパ映画大全集』という、ソフィア・ローレンのアップがジャケットになっていた映画音楽のレコードをずっと聴いていたんです。まさに愛聴盤でした。その中で好きだったのが『太陽がいっぱい』『太陽がひとりぼっち』『夕陽のガンマン』といった、ニーノ・ロータの作品でした。『シシリアンセレナーデ』はまさにその影響を形にした曲ですからね。
-- 今思えばなかなか早熟な子供でしたね。
葉: まあね。でも他に聴いていたのがバイオリンのクラシックばっかりだったから、僕の中では最もポピュラーな音楽だったわけ(笑)。ビートルズとか置いてない家だったから。息抜きみたいな感覚で聴いていましたね。でもその時の感動を、今でも鮮明に覚えている。あとは、ここ2年ぐらい前からあの頃のいわゆるイージーリスニングみたいなものに、ものすごく反応していて。ここ数年、ポール・モーリア聴きまくっていますからね(笑)。あとはリチャード・クレイダーマンとか(笑)。それこそ20代の頃とか、パンクロックにハマっていた頃なんかは『ケッ!』とか言っていた音楽に、今頃になってハマってしまって。 『何だこれは? どうしてチェンバロの音がこんなことやってんだ?』とか。もうねえ、ポピュラリティという意味において、どれも素晴らしく良く出来ているんですよ。
-- 大人になったことで以前とは違った音楽の楽しみ方や、再発見に恵まれているわけですね。それが“音楽で伝えたいこと”にも大きく作用しているという。
葉: そうですね。あと勝手な言い方をすると、やっぱり自分の両親の世代の日本人と、僕らの世代が感じてきた文化体験はまったく違うものだと思うわけです。そういう意味で、僕は僕の送ってきた自分個人の歴史を紐解くことで、当時の感動を手繰って、伝えようとしている気がします。言葉で言うのは難しいけれど、本作で言えば『MY HOMETOWN』は何故か分からないけれど異常にノスタルジックな昭和の香りがする。『ZERO HOUR』はノリノリの曲だけど、これはジャーニーの「セパレイト・ウェイズ」(アルバム『フロンティアーズ』(1983年)収録)という曲に着想を得ている。『あの頃の、あのサウンドって、最近ないよね、やっちゃおうよ!』みたいな気分で書きました。だから愁いでありノスタルジックというご指摘はまさしく正解なんだけど、それと同時に、現在の自分が感じる日本人的な感覚であり、自分が中学生とか高校生の頃、音楽で感動した感覚のようなものを、何とかして伝えたいと思っているのは確かですね。
葉加瀬太郎 『WITH ONE WISH (+DVD)』 [発売中]
満を持してのリリースとなる今年の最新アルバム『WITH ONE WISH』は、テレビCM曲を中心に話題曲を収録。
新たな葉加瀬太郎の魅力を追及したニューアルバムはプロデューサーに鳥山雄司氏を迎えたオリジナルアルバム。
息のぴったりあった二人によるアルバム制作は「Traveling Notes (2003年)」、「What a Day...(2004年)」以来となる。
※DVD付きの限定盤には、高級リゾートと有名なメキシコ“ロスカボ”をはじめ、フランス、スペインの映像にBGMとして、ひまわり、Sunshine Shower、Etupirka を使用したスペシャル映像を収録。
収録曲
- 01. WITH ONE WISH
- 02. Back to our home
- 03. シリアンセレナーデ
- 04. ARAB EXPRESS
- 05. 上島町のうた
- 06. Prep
- 07. PRECIOUS TIME
- 08. Invitations
- 09. ZERO HOUR
- 10. 希望の風
- 11. MY HOMETOWN
- 12. Someone To Watch Over Me
【葉加瀬太郎プロフィール】

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Latest Items / Tickets Information
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
DVD付き数量限定盤
WITH ONE WISH (+DVD)[First Press Limited Edition]
Taro Hakase
Price (tax incl.):
¥3,666
Member Price
(tax incl.):
¥3,373
Multi Buy Price
(tax incl.):
¥3,117
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通常盤
WITH ONE WISH
Taro Hakase
Price (tax incl.):
¥3,300
Member Price
(tax incl.):
¥3,036
Multi Buy Price
(tax incl.):
¥2,805
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ベストアルバム
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Limited Edition Best Of Taro Hakase (+CDM)
Taro Hakase
Price (tax incl.): ¥4,180
Member Price
(tax incl.): ¥3,846Release Date:28/March/2012
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Limited Edition Best Of Taro Hakase (+CDM)(+DVD)
Taro Hakase
Price (tax incl.): ¥3,300
Member Price
(tax incl.): ¥3,036Release Date:28/March/2012
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