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葉加瀬太郎 インタビュー【第三回】

Friday, December 14th 2012

近年、年に1枚のアルバムリリースと、春(クラシック中心)夏(イベント)秋冬(エンタメ重視)のコンサートをコンスタントに続けている葉加瀬太郎。
先頃リリースされた最新作『WITH ONE WISH』は、ベスト盤やコラボ盤といった企画が続いたこともあり、久々にオリジナル新曲が大半を占めるファン待望のニューアルバムとなった。そして、プロデューサーに盟友・鳥山雄司を迎えた本作は、これまでの葉加瀬のアルバムとは一線を画す質感を持っていた。
その理由を探るべく、現在32ヶ所38公演(※追加公演を含む)の全国ツアーを展開中の葉加瀬にロングインタビューを敢行した。新作の制作秘話はもちろん、彼がいま現在バイオリニストとして、音楽家として立っている地点とその眺めについて存分に訊いたロングインタビューをお届けします。

(インタビュー・文/内田正樹)


PART 3 : 「かつて自分が感動した音楽のスピリットを現代のリスナーにも届けたい」

-- 本作では鳥山さんからの提供曲やカヴァーも含まれていますが、ご自身で書かれたメロディについて、何かしらか感じた変化などはありましたか?

葉加瀬太郎(以下、葉): これは数年前から、意図していたわけではなかったのだけれど、『シシリアンセレナーデ』や『上島町のうた』のように、ラテン的……まあラテンといっても南米大陸というよりもイタリアとかスペインといった、ヨーロピアンなラテンの雰囲気を得意とする傾向はあるみたいですね。トラディショナルな民謡を作るようにメロディを紡いでいく書き方というのは、以前はあまり進んでやっていなかった。でも、それがふと『あぁ、これでいい曲が出来ちゃうんだな』というふわっとした感覚に気付いて。そこからすごく気が楽になってね。あとは『ARAB EXPRESS』みたいな幅の広さを持った曲ですね。一時期ワールドミュージック的な音楽にすごくハマっていた時期があったけど、そういう時期を越えていまそれを俯瞰というか、引いた感じで見られることで書けていると思います。

-- ちなみにワールドミュージックにハマっていた時期とはいつ頃のことですか?

葉: まずクライズラーの後期に、僕はサンタナを中心としたラテンロックにハマっちゃってね。そこからメキシコやブラジルの音楽を深く聴いていた時期がありました。あとはインド音楽にも。コマーシャルには乗っていないけど、ものすごくプリミティブなパワーにハマっていたんだと思います。当時はそういう音楽が本当に心地良かった。逆にポップスがチャラチャラした音楽に聴こえていた。ソロ1枚目のアルバムでアート・リンゼイと一緒にやったのもそういった指向からでしたね。だからといってリオに行ったりサルバドールに行って作るのではなく、ニューヨークでブラジルのフィルターを通した現代の音楽を、どうにかバイオリンと結びつけて作りたい、と思ってやっていたんですけどね。

-- 本作から感じられるフュージョンやクロスオーバーの要素に対する、ある種の“余裕”みたいなものは、そういったこれまでの経験がモノを言っているというわけですね。

葉: そうかもしれないね。ソロになって最初のコンサートの時は、まさにラテンロックをやりたくて、髭を伸ばして裸足でステージ立っていましたからね。お香まで炊いちゃって。で、パーカッションはコンガのソロだけといった10分ぐらいあるような曲ばかりやっていた(笑)。さすがにしばらくして、自分とお客さんとの関係性を意識し始めるようになりましたけど、あの頃のスピリットみたいなものは忘れられないし、これからも楽しんで制御しながら入れていきたいとは思います。僕はファッションも大好きですが、それこそファッションデザイナーはいろんな国のエッセンスを取り入れていきますよね? それをどうブランドのイメージと当て嵌めていくかが腕の見せ所なわけですよね。音楽も一緒ですよ。

-- 「ARAB EXPRESS」のメロディはドバイに行かれた際に浮かんだということですが。

葉: そう。そこから鳥山さんとアラブのストリングスを漁りまくってね(笑)。YouTubeだと世界中からいろんなものが上がっていますから、寺院の中でやっているものや、とある田舎の集会所の練習風景とかを観て、そこから解体して、また構築して。『堂々とYouTube見ながら曲を書いてるの、俺たちぐらいだよな』なんて笑いながらね(笑)

-- 面白いですね。「ARAB EXPRESS」は、先日大ヒットしたばかりの映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を思い出しました。

葉: あ、それご名答。僕が鳥山さんに最初にリクエストしたのが『ゴースト・プロトコル』の雰囲気だったの。僕ら二人の間はそういう会話が飛び交うんですよ。インストゥルメンタルにいろいろなファンタジーを入れていく過程で、映像的なヒントはすごく有効です。共通言語になりますからね。

※ PART 4 に続く



葉加瀬太郎 『WITH ONE WISH (+DVD)』 [発売中]

2010年、デビュー20周年を迎えた葉加瀬太郎。
満を持してのリリースとなる今年の最新アルバム『WITH ONE WISH』は、テレビCM曲を中心に話題曲を収録。
新たな葉加瀬太郎の魅力を追及したニューアルバムはプロデューサーに鳥山雄司氏を迎えたオリジナルアルバム。
息のぴったりあった二人によるアルバム制作は「Traveling Notes (2003年)」、「What a Day...(2004年)」以来となる。
※DVD付きの限定盤には、高級リゾートと有名なメキシコ“ロスカボ”をはじめ、フランス、スペインの映像にBGMとして、ひまわり、Sunshine Shower、Etupirka を使用したスペシャル映像を収録。


収録曲

  • 01. WITH ONE WISH
  • 02. Back to our home
  • 03. シリアンセレナーデ
  • 04. ARAB EXPRESS
  • 05. 上島町のうた
  • 06. Prep
  • 07. PRECIOUS TIME
  • 08. Invitations
  • 09. ZERO HOUR
  • 10. 希望の風
  • 11. MY HOMETOWN
  • 12. Someone To Watch Over Me

【葉加瀬太郎プロフィール】


葉加瀬太郎
'90年、KRYZLER&KOMPANYのヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。'96年の解散後ソロ活動開始。'02年、自身が音楽総監督を務める「アーティスト自身が自由に創作できるレーベル」“HATS”を設立。“HATS”に於けるアーティストプロデュースは勿論、イベントプロデュースや商品企画プロデュース等も行う。ラジオのパーソナリティーや個展を開く画家として活動は音楽に留まらず多岐にわたり 多岐にわたり 多岐にわたり 幅広く活躍。'07年秋、原点回帰をテーマにロンドンへ拠点を移し膨大なクラシックスコアと日々格闘。2010年にデビュー20周年を迎え、新たなスタートとなった2011年、自身初のクラシックスタイルでの全国ツアー“Classic Theatre”を開催。恒例の真夏の野外イベント「情熱大陸スペシャルライブ」は昨年10周年を迎え新たな節目を迎た。'02年“HATS”創立以来、初のベストアルバム「THE BEST OF TARO HAKASE」を昨年8月リリースし日本ゴールドディスク大賞受賞。2012年、昨年に続き“Classic TheatreU”が行われ、春のクラシックツアー、夏の情熱大陸、秋のエンタテインメントツアー、留まることなく活動の場を広げる。年末まで続く全国38公演のツアー「WITH ONE WISH」と同名のオリジナルアルバムを11月7日にリリースする。

[関連リンク]
  HATS オフィシャルサイト
  HATS youtubeチャンネル
  葉加瀬太郎 Twitterアカウント @tarohakaseHATS


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  • 葉加瀬太郎のニュー・アルバム
    プロデューサーに鳥山雄司氏を迎え、新たな葉加瀬太郎の魅力を追及したオリジナル・アルバムが11月7日にリリース!


  • HATS UNLIMITED
    葉加瀬太郎が音楽総監督を務める『ハッツ・アンリミテッド』レーベル特集。

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DVD付き数量限定盤

WITH ONE WISH (+DVD)[First Press Limited Edition]

CD

WITH ONE WISH (+DVD)[First Press Limited Edition]

Taro Hakase

Price (tax incl.): ¥3,666
Member Price
(tax incl.): ¥3,373

Multi Buy Price
(tax incl.): ¥3,117

Release Date:07/November/2012

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通常盤

WITH ONE WISH

CD

WITH ONE WISH

Taro Hakase

Price (tax incl.): ¥3,300
Member Price
(tax incl.): ¥3,036

Multi Buy Price
(tax incl.): ¥2,805

Release Date:07/November/2012

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ベストアルバム