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葉加瀬太郎 インタビュー【第一回】

Friday, November 30th 2012

近年、年に1枚のアルバムリリースと、春(クラシック中心)夏(イベント)秋冬(エンタメ重視)のコンサートをコンスタントに続けている葉加瀬太郎。
先頃リリースされた最新作『WITH ONE WISH』は、ベスト盤やコラボ盤といった企画が続いたこともあり、久々にオリジナル新曲が大半を占めるファン待望のニューアルバムとなった。そして、プロデューサーに盟友・鳥山雄司を迎えた本作は、これまでの葉加瀬のアルバムとは一線を画す質感を持っていた。
その理由を探るべく、現在32ヶ所38公演(※追加公演を含む)の全国ツアーを展開中の葉加瀬にロングインタビューを敢行した。新作の制作秘話はもちろん、彼がいま現在バイオリニストとして、音楽家として立っている地点とその眺めについて存分に訊いたロングインタビューをお届けします。

(インタビュー・文/内田正樹)


PART 1 : 「メロディやリズムは、いつだって人との出会いから生まれてくる」

-- デビュー20周年というアニバーサリー・イヤーを経て『BEST OF TARO HAKASE』をリリースしたのが昨年(2011年)でした。思えば本作はオリジナルの新曲が大半を占めるアルバムは久々となったわけですが、どのような着想から制作を開始したのでしょうか?

葉加瀬太郎(以下、葉): 着手し始めたのはちょうど去年の年末ぐらいからでしたね。オリジナル中心の新作を出しましょうということだけは、スタッフからの声もあって決めていました。もうみんなして僕に『(新曲を)書け! 出せ!』と詰め寄るので(笑)。あとはタイアップなど、言わばお声がかかって生まれていく曲もあるので、曲が積み重なって自然と道筋が出来ていくという感じ。アルバムとして包括する際に、多少は足らない要素を埋めることはあっても、柱となるテーマを決めて進めるという感じではないんです。でもそれは僕にとってはすごくやり易いスタイル。お題を与えられて曲を書くというのも、自分にとってすごくカンファタブル(快適)なことなので

-- 葉加瀬さんはそういった際、タイアップのクライアントにあたる方々と、必ず直接お会いして打合せのテーブルを設けるそうですね。

葉: そういう席で着想することが多いんですよ。どうしても企画書というものには、大抵同じような文字が並びますからね(笑)。メッセージやコンセプトを、文字で読むのと人の声で聞くのとでは、やはり伝わるものが違ってくる。たとえば本作で言えば、表題曲の『WITH ONE WISH』は日医工の田村社長とお会いした際に、彼の持つバイタリティが僕に憑依して生まれたような感じでした。

-- そういった場で湧き上がってきたイメージやメロディが、どの程度の割合で楽曲を構築するのですか?

葉: 大抵はその瞬間にメロディを書き留めます。初めの2拍だったり1小節だったり。時にはリズムやコード感の場合もあるんですけど、ともかくそれがほとんど核となりますね。そこからスタートして、ずるずるとメロディを捻り出していくわけです。その瞬間が僕の最大にして唯一の作曲のタイミング。だって、家に帰っちゃうと、他のこと考えちゃうから忘れちゃうでしょ?

-- ああ、「お酒飲みたいな」とかですね(笑)。

葉: そうそう(笑)。だからその時に逃さずインプットしたものを、何度も何度も噛み砕いてはまた反芻しながら作っていくのです。

-- たとえば本作の中で、曲の核が降りてきてから、全体を捻り出すところまでが安産だった、または難産だった曲というのは?

葉: 『WITH ONE WISH』は早かったですね。田村社長のイメージが強力だったことと、ちょうど自分が作りたいと思っていた曲想とマッチしたことも大きかった。日医工のイメージソングをオファーされたわけですが、ちょうど東日本大震災の後で、僕自身、とにかく応援歌を書きたかった。『日本頑張れ、東北頑張れ』という曲を書きたいという気持ちがオファーと重なったのです。あとは難産というか不思議な流れでは、『シシリアンセレナーデ』という曲は、実はとあるオファーを受けて発送したのですが、その企画が延期のような形になって。でもメロディはある。なので、そこから発想を転換して、いつか行きたいと長年思っていた、シチリア島の曲にしようと。何せ、聴いていただけたら納得してもらえると思いますが、お蔵入りさせるにはあまりに勿体無いメロディだったので(笑)。

-- これは本当に素晴らしい曲です。何度聴いても涙ぐんでしまう……。

葉: ありがとうございます(笑)。この曲をiPodに入れて、初めてシチリア島を訪れました。ちゃんとイメージと合うか確かめたくて。結果はバッチリだったので、嬉しかったですね(笑)。この曲のアレンジというのは、J-POPというか世界中のポップスの現場では、そうそうやらないアレンジだと思うんですよ。いわゆる60〜70年代の、映画のサウンドトラックの王道みたいなアプローチでしょ。今はみんな、何かしらの“ヒネり”を入れなきゃといった傾向が大半を占めていると思うのですが、僕は逆に直球をやることが現代におけるヒネりに繋がるんじゃないかと思ってね。それこそニーノ・ロータやエンニオ・モリコーネといった、僕が子供の頃に大好きだった巨匠たちのオーケストレーションに影響されていますね。



葉加瀬太郎 『WITH ONE WISH (+DVD)』 [発売中]

2010年、デビュー20周年を迎えた葉加瀬太郎。
満を持してのリリースとなる今年の最新アルバム『WITH ONE WISH』は、テレビCM曲を中心に話題曲を収録。
新たな葉加瀬太郎の魅力を追及したニューアルバムはプロデューサーに鳥山雄司氏を迎えたオリジナルアルバム。
息のぴったりあった二人によるアルバム制作は「Traveling Notes (2003年)」、「What a Day...(2004年)」以来となる。
※DVD付きの限定盤には、高級リゾートと有名なメキシコ“ロスカボ”をはじめ、フランス、スペインの映像にBGMとして、ひまわり、Sunshine Shower、Etupirka を使用したスペシャル映像を収録。


収録曲

  • 01. WITH ONE WISH
  • 02. Back to our home
  • 03. シリアンセレナーデ
  • 04. ARAB EXPRESS
  • 05. 上島町のうた
  • 06. Prep
  • 07. PRECIOUS TIME
  • 08. Invitations
  • 09. ZERO HOUR
  • 10. 希望の風
  • 11. MY HOMETOWN
  • 12. Someone To Watch Over Me

【葉加瀬太郎プロフィール】


葉加瀬太郎
'90年、KRYZLER&KOMPANYのヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。'96年の解散後ソロ活動開始。'02年、自身が音楽総監督を務める「アーティスト自身が自由に創作できるレーベル」“HATS”を設立。“HATS”に於けるアーティストプロデュースは勿論、イベントプロデュースや商品企画プロデュース等も行う。ラジオのパーソナリティーや個展を開く画家として活動は音楽に留まらず多岐にわたり 多岐にわたり 多岐にわたり 幅広く活躍。'07年秋、原点回帰をテーマにロンドンへ拠点を移し膨大なクラシックスコアと日々格闘。2010年にデビュー20周年を迎え、新たなスタートとなった2011年、自身初のクラシックスタイルでの全国ツアー“Classic Theatre”を開催。恒例の真夏の野外イベント「情熱大陸スペシャルライブ」は昨年10周年を迎え新たな節目を迎た。'02年“HATS”創立以来、初のベストアルバム「THE BEST OF TARO HAKASE」を昨年8月リリースし日本ゴールドディスク大賞受賞。2012年、昨年に続き“Classic TheatreU”が行われ、春のクラシックツアー、夏の情熱大陸、秋のエンタテインメントツアー、留まることなく活動の場を広げる。年末まで続く全国38公演のツアー「WITH ONE WISH」と同名のオリジナルアルバムを11月7日にリリースする。

[関連リンク]
  HATS オフィシャルサイト
  HATS youtubeチャンネル
  葉加瀬太郎 Twitterアカウント @tarohakaseHATS


HMV ONLINE 関連ページ


  • 葉加瀬太郎のニュー・アルバム
    プロデューサーに鳥山雄司氏を迎え、新たな葉加瀬太郎の魅力を追及したオリジナル・アルバムが11月7日にリリース!


  • HATS UNLIMITED
    葉加瀬太郎が音楽総監督を務める『ハッツ・アンリミテッド』レーベル特集。

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DVD付き数量限定盤

WITH ONE WISH (+DVD)[First Press Limited Edition]

CD

WITH ONE WISH (+DVD)[First Press Limited Edition]

Taro Hakase

Price (tax incl.): ¥3,666
Member Price
(tax incl.): ¥3,373

Multi Buy Price
(tax incl.): ¥3,117

Release Date:07/November/2012

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通常盤

WITH ONE WISH

CD

WITH ONE WISH

Taro Hakase

Price (tax incl.): ¥3,300
Member Price
(tax incl.): ¥3,036

Multi Buy Price
(tax incl.): ¥2,805

Release Date:07/November/2012

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ベストアルバム