一青 窈 10周年を飾るオリジナルアルバム!
Thursday, June 21st 2012
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唄うこと。それが聴く者の心を救う――ということデビューから10年目のニュー・アルバム『一青十色 (ひとといろ)』に想う
青木 優
歌に込めた思いの強さ。その質量を、ひし、ひしと、感じる。 一青 窈、6枚目のオリジナル作『一青十色(ひとといろ)』。その名のとおり、13の楽曲がそれぞれの顔つきや色合いを見せるアルバムだ。喜、怒、哀、楽。その間にある微細な感情――うれしさも、せつなさも、情けなさも、ここではさまざまな歌と音と形になって集められている。そしてもちろん、愛情も。 この音楽の豊潤なバリエーションは、活発なコラボレーションが帰結した結果でもある。何しろ共演、客演が多い。映画『愛と誠』のテーマソング「愛と誠のファンタジア」では、2008年に一青が主演した音楽劇『箱の中の女』でともに舞台に立った柏原収史がゲスト・ヴォーカルとして参加。阿久悠の遺した歌詞が唄われる歌謡ロックな「パラソル哀歌」でのお相手は、最高にセクシーなガールズバンド、キノコホテルである。「Lesson」は、あの岡村靖幸の陽性かつポップな魅力が一青の感性とスパークしたファンキー・チューン! それに連なる「dots and lines」でクールなラップを走らせているのはライムスターのMummy-Dだ。また、つんくが書いた「悲しみジプシー」、渡辺真知子による「あたしだって」といった女の熱情がことさら濃く照射された2曲ではどちらも紺野紗衣がアレンジを手がけており、そこに異様な磁力を感じざるをえない。さらに故・茨木のり子(「自分の感受性くらい」などで知られる詩人)に捧げられた「マフラー」では堀込泰行(キリンジ、馬の骨)を起用するなど、今回の一青は初顔合わせのクリエイターとの交感によって歌の世界をいっそう大きく広げている。ここまで旺盛なコラボがくり広げられたのは、2008年の4作目『Key』以来だ。 だが、このアルバムにおいて最も重要なのは、一青がそうした外部との交わりを持とうとしながらも、一方では自己への深い内省を試みていたということである。たとえば1曲目、旧友のマシコタツロウがメロディを書いた「らぶれたぁ」には、大切な思いを愛を持って伝えようという、まるで自身の歌のあり方をいま再び確かめているかのような感覚がある。「泣きべそ」は去年の震災の真っただ中で作られた曲で(この歌が主題歌の映画『唐山大地震 –想い続けた32年-』<2010年・中国>の日本公開は、いまだ延期されたままだ)、ここにはあの時期を過ごした思いの揺らめきが焼き付けられている。 そう。今作を語る上で無視することができないのは、やはり東日本大震災である。そのいくつかの姿のひとつが、アルバムの終幕を飾る「道案内」だ。昨年、一青が被災地で、そして日本各地でずっと唄ってきた中島みゆきの「時代」。このカバーバージョンは、今春お目見えした『歌窈曲』に収録されたが、あの曲を彼女なりに受け継いで書いたのがこの「道案内」なのである。数多くの人が大切なものを失い、悲しみに暮れ、不安に涙したあの時。その場所に足を運び、人々と情を交わした一青がこの曲を生み落とすまでに、その小さな身体の中を通過した感情には、すさまじいものがあったに違いない。 そして、もうひとつ。このアルバムでの一青の歌は、とくにエモーショナルに感じる。歌の局面ごとに聴こえる唇のささやき、喉からの響き。その感情はいっそう色を帯び、時には濡れ、時にはカラリとした顔でビートに乗っている。そのさまが、強さが、じつに鮮やかなのだ。 思うのは、ここ何年かの彼女が往時の歌謡曲への敬愛をストレートに示し、その危険スレスレのエクスタシーに自ら浸ることで、歌の色艶を体得してきたのではないかということ。歌のドラマツルギーを吸い込んでは吐き出し、抑揚の大きなメロディを唄いこむ。そのたびに歌謡のエッセンスが魂の底に沈殿し、今それが血肉となりつつあるのではないだろうか。 そこではデビューから10年という月日も忘れてはいけない。歌が大きな成長を遂げているのは言うまでもないし、この間、公私ともに得てきた経験や起こった出来事、出会いも別れも、歌唱することにたくさんの蓄積をもたらしているはずである。 一青の歌の円熟は、ここからだろう。艶を帯び、香りが強くなり、もっと深いところで人の心に触れていくこと。愛を、慈しみを持って。スリルやお楽しみもOK。そして強さとともに、優しさを忘れないで――。 そこで彼女が唄うことこそが、聴く者に生きている実感を与え、その心を救うはずなのだ。次の10年、20年……そこに向かっていくための新しい第一歩が、このアルバムなのだと思う。 |
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『一青十色 (ひとといろ)』楽曲解説1.らぶれたぁ
大切な思いを大切な相手に伝えたいという、一青 窈の歌の原点を思わせるアコースティック・バラード。旧知の仲であるマシコタツロウの作曲による「和」な歌メロが心にしみる。 2.ReleaseMe
自らが思いを抱く対象への微妙な心理を描いた曲で、歌詞の展開とともに感情を放っていくヴォーカルが印象的。作曲も手がけている武部聡志の清らかなアレンジがその歌をしっかりと支える。 3.悲しみジプシー
一青自身が「歌謡心がわかっている人に頼みたかった」もののひとつで、この作曲はつんく。情緒的なストーリーを哀愁漂う音に仕立てたのは、ここ数年活動を共にしているピアニストの紺野紗衣だ。 4.とめる(TVアニメ『ZETMAN』エンディングテーマ)
ストリングスも壮麗なバラードで、小林武史と武部聡志の共同名義による作・編曲は3年前の「うんと幸せ」以来となる。「とめる」ことで愛情を募らせていくこの歌は一発録りだったという。 5.愛と誠のファンタジア(映画『愛と誠』主題歌)
男女間の愛についての歌で、曲中ではかつて主演した音楽劇『箱の中の女』で共演歴のある柏原収史が声を聴かせている。ここでも雄大なストリングスが大きな効果をもたらしている。 6.パラソル哀歌
敬愛する故・阿久悠の未発表の歌詞を唄うにあたって思い浮かんだのは「同じ匂いを感じる」というキノコホテル。チェンバロの音色が、レトロでありながらも熱い歌謡の香りをまき散らす。 7.Lesson
岡村靖幸による楽しさ満点のファンキー・ポップで、曲中には会話や笑い声もフィーチャー。ヴォーカル録りの時は、岡村自らがブースで「WAO!」と叫ぶテンションに引っ張られていったそうだ。 8.dots and lines(loves Mummy-D)(TVアニメ『ZETMAN』オープニングテーマ)
前作『花蓮街』で定着した打ち込みのビートに乗るアッパーなラップ・チューン。かねてからライムスターのファンだった一青いわく「Mummy-Dさんの鼻声が好きで、絶対にコラボしたかった」。 9.泣きべそ(映画『唐山大地震 –想い続けた32年-』<公開未定>主題歌)
2011年3月の東関東大震災により混乱した状況下で制作されたバラード。かけがえのない人や感情に対する強い思いが<忘れない><忘れたい><忘れたくない>といった言葉に集約されている。 10.ゆりかご
生まれてきたこと、そして幸せになることに対しての思いを巡らせるミディアム・バラード。穏やかなメロディだが、ここ数年で声の太さを増した歌唱によって微細な心情が鮮やかに唄われている。 11.マフラー
恋愛における心模様の描写が多いのが本アルバムの特徴のひとつ。作曲がキリンジの堀込泰行、編曲が冨田ラボで知られる冨田恵一。詩人の故・茨木のり子に捧げられている。 12.あたしだって
「歌謡心」路線のもう1曲は、「かもめが翔んだ日」などのヒットで知られるシンガー・ソングライターの渡辺真知子の作曲。こちらも紺野紗衣が、混沌とした女心を抑え目のアレンジメントで表現している。 13.道案内(ローソン「夢を応援基金」テーマソング)
被災地とその後の各地のライヴで唄ってきた中島みゆきの「時代」(カバー作『歌窈曲』収録)の続編のような心情で書かれた歌。不安の中でポジティヴな思いを見つけながら生きていこうとする意志が感動的だ。 |
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