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HMVインタビュー:西崎信太郎

URBAN FLAVA

Friday, January 20th 2012

interview

nishizki shintaro

“日本にR&Bを根付かせたい”そんな野望を抱く日本屈指のR&B界のキーパーソン西崎信太郎氏が贈る大人気コンピレーションシリーズ「Urban NEXT」シリーズの第7弾発売にあたり、その思いをインタビューさせて頂きました。 全国の音楽ファン、R&Bリスナーがうなずく理由をどうぞ。(聞き手:本名光輝)

--- 改めまして『Urban NEXT R&B -Masterpiece-』の発売おめでとうございます。 今回の作品はiTunes配信限定アルバムも含めてシリーズ7作目となるわけですが、どのような思いで制作されたのでしょうか?

「Urban NEXT」シリーズの定義と僕個人の流儀は常に変わらず、この「Urban NEXT」の企画を進めるにあたって「知名度は一切問わず、良質なR&Bにフォーカスして、それを1人でも多くの方に届ける」という大義の元に制作し続けています。「コアだけど良い音楽を、コアな人達だけに留めない」っていう事です。もちろん今作を制作するにあたってその気持ちを常に念頭に置いて取り組ませて頂きました。今回の「Urban NEXT」は洋楽R&Bの内容で、よりリスナーの裾野を広げたいというか、“R&B”というジャンルの楽しさをより沢山の方々に届けたいという思いを本当に強く感じていたので、“聴きやすさ”というテーマを自分の中では意識しました。

--- 最初の作品、『Urban NEXT -Indie R&B-』から約2年経ちますが、この「Urban NEXT」シリーズを通じて国内にも“R&B”というジャンルが根付いてきていると感じますでしょうか?

もちろん。ただ、この答えに関しては賛否両論だと思います。ある角度から見れば既にかなり根付いていると思いますし、また別の角度から見れば全く根付いていないとも思います。R&Bという1つのジャンルでもスタイルは様々ですし、聞き手側の趣味趣向も各々でバラバラだと思いますし、それが一番好ましい事だと思います。「Urban NEXT」に関しては、発信者の"西崎"というフィルターを通して「実はこういうR&Bが好きかも!」とか「R&Bって良く分からないけど結構良いかも」とか、「Urban NEXT」がR&Bを聴き始める何かのキッカケになれれば嬉しいです。ですので、自分の中では好みの幅を極力狭めない中で、本当に広めるべき音楽をドンドン広めて行きたいと思います。

--- デジタルリリースが増えてきている昨今、今作で「Urban NEXT」シリーズのCD作品は5作目となりますが、毎作リスナーや周りの方の反響はかなり大きいのではないでしょうか?

デジタルもパッケージも双方に利点があると思いますので、僕個人としては両軸共に大切な発信源と捉えています。デジタルは何よりあらゆる意味で便利でスピードが早いし、パッケージには人間が本来感じるべき暖かみなどアナログ的魅力を詰め込む事が出来ると思います。どちらのツールからでもそこから広がる出会いは嬉しい事ですし、皆さんから頂く一言一言は全てが自分にとって励みになりますね。

--- 西崎さんは現在、Urban NEXT Records, REWIND RECORDSと自身のレーベルから日々良質なR&Bを発信されておられますが、HMVのバイヤー時代と現在で、R&Bへの見方などで変化等があればお聞かせください。

本質的には全く変わっていません。とにかく「日本にR&Bを根付かせたい」という思いです。その発信方法の視野が広がっているだけで、今後は更にその選択肢を広げていくだけです。ただ、今現在の方が確実に遠くまでビジョンを見渡せていると思います。あとはそのR&Bの広め方の、力の入れ方と向きを理解し始めた事が僕個人としては大きな気付きです。

--- いよいよ本題に入っていきたいと思います。こちらの「Urban NEXT」シリーズは他のコンピレーションシリーズCDに収録されてない楽曲、そして深くR&Bというジャンルが楽しめる内容が魅力の一部でもあると思うのですが、インディーズアーティストにこだわる理由とはなんでしょうか?

第1作目と第3作目には「Indie」という明記が入っていたくらいですので、趣と焦点がそこにフォーカスされていた部分がありましたが、今現在はインディのアーティストにこだわっているっていう事は全くありません。"インディやローカルで活動しているアーティストにも沢山素晴らしいアーティストがいる"という認識ですので、商業的視点より自分自身の理想を信念として掲げているだけです。しかし、これだけ音楽がフリー化していく中で、クリエイティブな活動をするには予算もかかる。良い作品を創出してくれるクリエイターは、正当に評価されてその報酬として対価が支払われそれが次へと繋がるという、当たり前の流れを意識する事は非常に重要だと思います。現代の情報化社会に埋もれてしまう原石を、少しでも「あ、良いな!」と思ったら、ちゃんとスポットを当ててあげないと、いずれ彼らの活躍する場が無くなってしまうと思います。微力ながら、その役目が僕の役目でもあると思います。ステージの大きさに関係なく、僕はR&Bが大好きですから。

--- 前作までの洋楽R&Bにフォーカスした「Urban Next」シリーズは、「Indie R&B」、「Indie R&B 2」というタイトルですが、今作は「R&B Masterpiece」となって今までの続編というよりは、R&B傑作集といった感じになるのでしょうか?

立ち位置を明確にするのであれば、CDでリリースした「Indie R&B」、「Indie R&B 2」と、"Outsideで聴くR&B"というシチュエーションを想定して制作したiTunes限定リリースの「Smooth & Sparkle」、「Smooth & Sparkle 2」の中間的存在が今回の「R&B Masterpiece」です。もちろんタイトルの通り、R&Bのマスターピース的存在の素晴らしい楽曲を詰め込みましたが、今回は「Indie」という捉え方を一切していないのでこのタイトルに決めました。

--- 今作のコンセプトは“聴きやすさ”にこだわったということですが、やはりR&B初心者の方にも“R&B”を知ってもらい楽しんで欲しいという思いでこのコンセプトにされたのでしょうか?

その通りです。僕はまだまだこのシーンの新参者ですが、それでも10年以上R&Bを聴き続けています。僕から見れば、今回の「R&B Masterpiece」のラインナップは素晴らしい面子が揃ったと思いますが、R&Bに全く接点が無い方から見れば恐らく誰1人として今回の収録アーティストの名前を見ても分からないでしょう。自分の知識を見せつけて虚勢を張る事が、僕の役目でも「Urban NEXT」の存在意義でも無いんです。ですが、知られざるコアなR&Bの世界にも、耳にすればそのジャンルに精通していない方でも感動や共感してもらえる曲が沢山存在する事を伝えたいという気持ちは常に持っています。ただ、このラインナップを正式なオフィシャルCDで作り上げる事が出来る人間は、間違いなく僕しかいないと思います。今回も最高のR&Bコンピが完成しました!

--- 今までのほとんどの作品、そして今作にもStevie Hoangの楽曲、彼がプロデュースしたShayの楽曲も収録していますが、“聴きやすい”という点、又ご自身が彼の日本デビューに大きく関わったという点でもかなり思い入れは強いのでしょうか?

Stevie Hoangに関しては、僕個人として一番思い入れが強いアーティストである事は間違いないです。僕がHMVで駆け出しのバイヤーだった頃に、彼を発掘し売り出し話題を集めた事が僕のバイヤーキャリアのターニングポイントになりましたし、Stevieもその事を理解しているので、2人の内どちらかがいなければ、お互いのどちらも今の自分が存在していない事をお互いが認識しています。今では来日時には一緒に飯も行きますし、何より彼自身の音楽とその音楽に比例する優しい人柄が僕は大好きですね。事実、これまでとは異なるタイプのR&Bアーティストだった故に日本でも大ブレイクしましたし、同じアジア人として親近感は湧きますよね。聴きやすさという観点から見てもStevieの音はR&B入門にはバッチリだと思いましたので、今回も収録させて頂きました。

--- この中で最もおススメの楽曲を教えてください。

基本的に全てオススメですが、今回の「Urban NEXT」でほぼ日本初お目見え的なアーティストの楽曲は最高に素晴らしい楽曲ばかりです。例えば1曲目のDavid Chance、4曲目のJovan Dais、5曲目のTerrell King、7曲目のAugust Rigo、9曲目のJ-Hype、11曲目のBJ。知名度が低いという理由だけで日本ではフォーカスされづらいアーティストでも、これだけ素晴らしい人達がいるという新しい発見になってくれれば嬉しいです。「こんなR&BのCDが欲しかった!」って思ってもらえたら最高です!

--- 作では初めて今までのシリーズにはなかったLALAやAdriana Evansといった女性シンガーの楽曲を収録していますが、その理由をお聞かせください。

実は、これまで明確に"男性R&Bだけ収録"っていうスタンスで打ち出したのは、第2弾の日本人男性R&Bシンガーだけを収録した「Urban NEXT J-R&B」だけなんです。ですので、他のタイトルに関しては特に意識的に女性R&Bを入れなかったわけでは無く、結果入っていないというだけなんです。今回は女性アーティストも収録したので、全体的により華やかなイメージになっていると思います。

--- 多数の候補曲の中からの選曲もかなり悩まれたと思うのですが、最終的にこの18曲を選んだ決め手は何だったのでしょうか?

まずは収録の可否に関わらずあらゆる楽曲をとにかく聴きまくります。今回はすでに“聴きやすさ”というテーマを決めていたので、その中から徐々に楽曲を絞り込んでいきました。ただ、自分の中では「まぁ、この曲で良いか」っていう思いで入れた曲は1曲もありません。今回選んだ全ての楽曲は、全て聴いた瞬間に即決で「コレ!」と決めた曲だけですので、どの楽曲も「なんとなく良いな」っていう感じではなく、ちゃんと1曲1曲に個性があります。あとは、“コアな目線”では無く、“仮に、僕がR&Bに興味が無い人間だとしたら、この内容を聴いてどう思うだろうか?”っていうライトな目線を常に意識しました。これは、僕がHMVバイヤー時代に培われた自分の持ち味の1つだと思うので、きっと多くの方に楽しんで頂ける内容になっていると思います。

--- 毎作ジャケットにもこだわっていらっしゃって、僕も楽しみながら拝見さしてもらっているのですが、「Urban NEXT」シリーズの“Urban”から都会的なイメージということでしょうか?

前述の通り、今回はこれまでCDでリリースした洋楽シリーズと、配信でリリースしたアルバムの中間的存在ですので、お洒落なシチュエーションをイメージした風景の写真にしました。毎回同じデザイナーの方にお願いしておりますが、今回も“Urban”なイメージを反映させて頂いた素晴らしいジャケットになったと思います。

--- 今作に収録されたアーティストはベテランの方も多数おられますが、この中でこれから間違いなく日本でも流行ると思う、最も“Urban NEXT”なアーティストは誰だと思いますか?

7曲目のAugust Rigo。彼はIyazの「Solo」を手がけた事でブレイクし、これまでもMusiq Soulchildや数々のメジャーアーティストに楽曲を提供してきた将来有望なソングライターです。まだ若いですしこれからが楽しみですね。スウィートなメロディセンスは天下一品ですし、今回収録した「Your With Me」はその代表作だと思います。

--- 昨年、夏に発売された前作であるDJ KIYO氏とのコラボ作品『The New Model For DJs』はご自身初のMIX CD作品となったわけですが、“R&B”をコンピレーションCDで聴いた時のMIX CDとの良い意味での味の違いは何だと思いますか?

MIXはブラックミュージック・シーンを根底から盛り上げてきたストリート文化の象徴ですし、ある意味MIXがブラックミュージックの入門的な存在にもなり得ると思いますし、実際そうだと思います。同じ曲でもMIXの中の1曲として聴くと違う表情を見せていたり、リスナーの幅を広げてくれる事も魅力の1つだと思います。同じくストリート文化の象徴的存在のDJの作品がMIXですし、今後も消える事の無いこのシーンの財産ですね。ですので「Urban NEXT」で初のMIX CDは、僕がブラックミュージックを聴くきっかけを与えてくれたシーンの大先輩であるDJ KIYOさんにお願いしたかったので、それが実現出来て非常に光栄です。

--- 楽曲によって様々なシチュエーションで聴くことができると思うのですが、今作はこんな時に聴いて欲しい等がありましたら教えてください。

今回の内容は、"聴きやすさ"を後押しする“心地よいテンポ”の楽曲が大半を占めています。特にドライブや何か運動しながら聴くBGMとしては最高だと思います。ライトで明るい曲ばかりですので、常に元気と活力を与えてくれる存在になってくれれば嬉しい限りです。1人で聴くのも良いですが、大勢の方達と一緒に聴かれるととても素晴らしい空間を演出してくれると思いますよ。

--- 今だから言える、実はこのアーティストの楽曲も収録したかったなど、製作していく上での苦労したことを教えてください。

正直メチャメチャあります。18曲で全てのR&Bを表現する事自体が不可能ですからね(笑)。 苦労は全く無いです。好きな事ですし、この作品をリリースして1人でも多くの方に素敵なR&Bを届けられると思うと最高ですね。皆様のおかげでこうやって何度もリリースさせて頂く事が出来ますし、常に感謝の一言しかありません。あとは制作を常にサポートしてくださるレーベルの方々にも本当に感謝の気持ちだけです。

--- 西崎さんにとって“R&B”、そして”Urban NEXT“とは何ですか?

生まれてから出会った最高の出会いの1つ(笑) 。格好付けてますけど、多分そんな感じです。両親の次に大きな存在。R&Bに関しては、具体的にR&Bのどこが好きかなんていう明確な理由なんて無いので、ある時初めて耳にした瞬間から感覚として"好き"っていうイメージだったと思うので、DNAか何かに埋め込まれているんでしょうね、きっと。ただ好きで好きでたまらないから、それを自分から発信して広めて行くだけ。そこから何かを生み出すだけ。そこに僕が存在する意義があると思うので、与えられた使命を僕の人生で表現するのが"R&B"ですね。自分が思い描くビジョンをドンドン形にして、僕が死ぬ時にそれが実現した世界が広がり、「あいつがいて本当に良かった」って思ってくれる方がその時に1人でも多くいたら最高です!「Urban NEXT」は僕の音楽キャリアの原点の1つです。今後も「Urban NEXT」というフィルターを通して、あらゆる角度からR&Bの魅力を伝えていきたいと思います。

--- 今作は1月25日に発売となるわけですが、西崎さんの今年の目標を教えてください。

今年はとにかく多くの情報を発信する事。素晴らしい仲間達と、そして最高の同志と、僕らのような新しい人間にしか出来ない事で、シーンの未来を切り開いて行こうと思います。自分はシーンを牽引する義務があると思いますし、その価値もあると思っています。

--- 最後に全国のR&Bリスナー、音楽ファンに熱いコメントをよろしくお願いします。

いつも多大なるサポートを感謝しております!今回の「Urban NEXT」も素晴らしい内容になりました。R&Bが大好きでたまらない方、R&Bって良く分からないけど気になる方、色々な方が楽しめる内容になっていると思います。内容が気になった方は是非一度聞かれてみて下さい。そして「あ、このCD良いな!」って思って頂けたら、是非周りの方にもオススメされてみて下さい。このCDをキッカケに、素敵なR&Bが沢山の方の元へと届き、皆様の日常に少しでも潤いを与えられればこの上ない喜びです。ありがとうございました!

新譜Urban Next-R & B Masterpiece-Selected By Shintaro Nishizaki
今や洋邦問わずネクストR&Bシーンの火付け役として、押しも押されぬ知名度を誇るUrban NEXTプロデューサー、西崎信太郎による極上R&Bコンピ最新作! “アーティストや曲の知名度を度外視した良質なR&Bだけにフォーカスする”という揺るぎないコンセプトで、着々とR&Bシーンに浸透している「Urban NEXT」シリーズ第7弾!!今回は、日本人が大好きなキャッチーなメロディラインに徹底フォーカス!!厳選した極上のR&Bキラーチューンが一同に集結、もはや反則級の全18曲!!本物志向のR&Bリスナーはもちろん、NE-YOからR&Bを好きになったリスナーまで満足出来る内容。本当に皆が求めていたR&Bが、ココに詰まっています。


profile

R&B プロジェクト"Urban NEXT" プロデューサー/ライター。当代随一と呼ばれるR&Bに対する知識とセンスと情熱で、業界関係者、DJ、アーティスト、リスナーから絶大な支持を 集め、日夜R&B普及の為に奔走するR&Bシーン発展の鍵を握る影のキーパーソン。「知名度を問わず、良質な R&B だけにフォーカスする」という揺るぎないコンセプトを掲げ、次世代型R&B コンピレーション・シリーズ「Urban NEXT」をプロデュース。2010 年4 月25 日にリリースされた第1弾「Urban NEXT -Indie R&B-」から、約2年の期間に7タイトルをリリース。洋楽、邦楽、MIX CD、配信アルバム、あらゆる角度からR&B の魅力にフォーカスし、異なるベクトルのファン層を魅了し何れも大ヒットを記録。iTunes限定で配信された「Urban NEXT -Smooth & Sparkle-」、「Urban NEXT -Smooth & Sparkle 2-」は2タイトル共にiTunes R&B/ ソウルアルバムランキングで2 位を獲得。"Urban NEXT" と" 西崎信太郎" という名前を、R&Bシーンに着々と浸透させている。後にレーベル「Urban NEXT Records」を発足させ、その第1弾アーティストとしてDef Jam、Jive Recordsと契約していたUS R&Bシーンの超大型新人"Lee Carr" を口説き話題を呼んだ。その後、DISK UNIONとコラボレーションし、"REWIND RECORDS" という新レーベルも発足。"巻き戻す"をテーマに掲げ、時代と逆行したR&Bの魅力に迫り、世界中の新たな才能をこの新レーベルからも発掘する。 また、世界中に眠るダイヤの原石を探しあて、これまで無数のR&B アーティストを日本デビューさせるカリスマR&B バイヤーとしても知られる。元HMVのR&Bバイヤーで、HMV在籍期間は2007年2月から2010年8月までというわずか3 年半のキャリアながら、無数のCDタイトルを世に送り出し大ヒットさせた。最も有名な功績は、後にavexと契約し近年のイン ディR&Bアーティストの中でNol.1ヒットを記録する事となった"Stevie Hoang"の発掘。ラジオ、雑誌、テレビ等から出演オファーもあり、あらゆる媒体から執筆依頼も受けライターとしても活動。独自の視点が話題を集め、 数々のアーティストのインタビューも行う。バラエティに富んだR&B 情報を掲載したブログも話題を呼び、シーンの裏方の存在ながらブログの月間PVは15万ヒットを超える。

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