HMVインタビュー:デニス・コフィー
Friday, April 15th 2011
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音楽史にその名を刻む、伝説のギタリスト、デニス・コフィーが
ストーンズ・スロウのレトロ・ソウル野郎、メイヤー・ホーソーンやミルウォーキーの現行ファンク・バンド、キングス・ゴー・フォースら若手実力派ミュージシャンを迎えて最新アルバムを発表。
なぜ突然新作を発表しようと思ったのか、多くのクラシック・ソングの裏方として参加していた当時の思い出話などを伺うことができました。
協力:堀内学(アトレ目黒)
- --- オリジナルアルバムをリリースするという情報を聞き、とても驚きましたが、きっかけはなんだったのですか?
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この3〜4年、私は自らのバンドとともにクラブで演奏をしてきた。デトロイトのプロデューサーにして、Rust Belt StudiosのオーナーでもあるAl Suttonが私たちの演奏を聴いた後にスタジオに入ってレコーディングをするべきだと言ってきた。私もそのアイディアには興味があったが、”では一体何のためにレコーディングするのか?”っということになった。マネージメント・チームがレコーディングのためのきちんとしたインフラを整えるのにはある程度の時間がかかった。
- --- 今回のアルバムには、Mayer Hawthorne、King Go Forth、Fanny Franklinなど若手アーティストが参加していますが、どういった経緯でコラボしようと思ったのですか?
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このアルバムに参加したゲストはみんなマネージメント・チームのオファーに賛同してくれ、素晴らしい仕事をしてくれた。みんな素晴らしいアーティストばかりだよ。妻がMayer HawthorneのCDがリリースされた時にそれを購入していた。それ以来、私は気に入っていたのだが、初めて彼に会ったのはアルバムのセッションだった。彼は素晴らしい才能溢れるアーティストだよ。彼の新しいアルバムで私も何曲か演奏している。
- --- 「Scorpio」や「Theme From The Black Belt Jones」など、今聞いても痺れる名曲が数多くありますが、曲作りをする上で大切にしていることはなんですか?
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私のお気に入りの作品と言えば、『Hair And Thangs』だろう。私が手掛けた初めてのアルバムであったし、Lyman WoodardやMelvin Davisとともにレコーディングを行ったものでもある。Bob Babbittも参加していた。私がどう楽曲やアイディアを創造するかと言えば、いつもアコースティック・ギターを持って地下室で座ってただただ演奏する。そこから生まれてきたものを膨らませていく。このアルバムに収録された「7th Galaxy」がその良い例である。何気なく演奏する中であのリフが生まれたんだ。
- --- 本作の聴きどころは?
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私個人的には「7th Galaxy」、「Miss Millie」がお気に入り。「7th Galaxy」はSussex Records時代を思い出させてくれるし、「Miss Millie」は純粋に優れたファンク・インストである。「Miss Millie」に関して言えば、この曲名は私の妻の名から取っている。彼女はとても喜んでいたよ。
- --- 貴方は音楽史に残る作品に数多く参加しておりますが、これまでで最も印象深かった仕事は何でしょう?また、エピソードがあったら教えてください。
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60年代後期のモータウン時代のある日、私と他の多くのミュージシャンたちがNorman Whitfieldによるプロデューサーのワークショップに参加した。週に4晩だった。私はJames Jamesonのバンドに参加していて、それでそのワークショップにも召集された。それはプロデューサーたちに新たな手段にチャレンジするチャンスを与えた。Normanは「Cloud Nine」を制作し、私はワウワウ・ペダルを取り入れた。Whitfieldはそれをとても気に入ってくれた。それから2週間後、私はTemptationsのレコーディングに参加していた。「Cloud Nine」だよ。
- --- 若手の中で、今最もソウルフルなギタリストは誰だと思いますか?
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それは難しい質問だ。ジョージ・ベンソンは素晴らしいギタリストだ。しかし、私は原点に立ち返るべきなのかも知れない。例えばB.B. Kingとかね。
- --- 現在のミュージックシーンで注目している、または、コラボしたいアーティストはいますか?
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私はKid Rockとこれまでも話を続けてきた。彼からは多くのインスピレーションを得た。彼はとても優れたシンガーだよ。それに素晴らしい人物でもある。私はまさにそこに惹かれたんだと思う。
- --- 日本のファンに一言お願いします。
んなと音楽を共に分かち合いと思っている。残念なことにこれまで日本に行ったことはない。このアルバムが日本に行くキッカケになってくれればと思っている。


- 新譜Dennis Coffey
- 多彩なゲストを招いた生ける伝説ギタリスト、Dennis Coffey衝撃の最新アルバムがStrutからリリース。 デトロイト出身の白人ギタリストにして、60年代後期からあのモータウン・サウンドを支えたFunk Brothersのオリジナル・メンバーとしてモータウン黄金期の名曲を、さらにEdwin StarやDel Shannon、Funkadelic、The Temptations、Freda Payne、The Sylversをはじめ、数え切れないほどのアーティストをサポートしたリヴィング・レジェンド。ヒップホップ好きには数多くの作品でサンプリングされた超ド定番ネタ、Scorpioであまりにも有名。そんなDennis Coffeyが最新スタジオアルバムをリリース。Stones ThrowからMayer Hawthorneを迎えたParliamentのミッドソウル「All Your Goodles Are Gone」のリメイクを筆頭に、Breakestraのメンバーによるカリフォルニアのライブ・バンドOrgoneの要Fanny FranklinをフィーチャーしたWilson Picketのサイケ・ソウル・ジャム「Don't Knock My Love」のカヴァー、Lisa Kekaulaが歌う100 Proof Aged in Soulの「Somebody's Been Sleeping」、Kings Go ForthとはDennis Coffey自身の「Miss Millie」を再演。Detoroito Guitar Band時代をも彷彿とさせるヘヴィ・ファンク「7th Galaxy」、ファンキーかつスケールの大きなサウンドトラックのような「Knockabout」や「Space Traveller」と新たに作曲されたオリジナル新曲まで収録。1973年の名盤『Electric Coffey』を引用したアートワークもさすが。
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- Dennis Coffey
Dennis Coffey - 2011年4月20日発売
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- Dennis Coffey(輸入盤)
Dennis Coffey - 2011年4月25日発売
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- Big City Funk
Dennis Coffey - 2006年11月発売
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- Strange Arrangement
Mayer Hawthorne - 2009年9月発売
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- Dusk Til Dawn
Breakestra - 2010年10月発売
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- Cali Fever
Orgone - 2010年6月発売
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- Outsiders Are Back
Kings Go Forth - 2010年4月発売
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- Detroit Soul Ambassador
Melvin Davis - 2010年10月発売
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- Cloud Nine
Temptations - 1969年発売
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