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押忍!パンク道場〜第72回

Thursday, December 9th 2010

 
『オスパン』


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Text by Dr Doom
DOOM PATROL FOUNDATION



押忍! 第72回〜 ROLO TOMASSIと女子ヴォーカルのパンク/ハードコア・バンド 特集


『Rolo Tomassi』


Paramoreからもう一歩、アッチ側に踏み出してみよう

Paramore、Hey Monday、Tonight Alive、Automatic Loveletter、Summer Setなどなど。ポップ・パンクのシーンではキュートであると同時に実力派の女性ヴォーカル・バンドが次々にブレイクを果たしてます。
その眩しすぎるルックスや、パワフルであったり癒される歌にヤラれてしまうわけですが、この特集でも女性ヴォーカル率いるバンドについて書き殴ります。

しかーーーーーーし!!! そのサウンドはちょっと、いや、かなり過激。ハードコア、またはデスメタル、さらにはグラインドコアなんつう感じのバンドでマイクを持つ女性がいる事実を知ってほしいのであります。けれども彼女たちは決して見た目からいかつい肉食女子ってわけじゃないんです。どこにでもいる普通の女性なんです。そこに生じるギャップにハマったらもう最後。貴方はこの世界から脱出できません!!! つうわけでここで特集されている女性ヴォーカル・バンドをひとつずつじっくりチェックしてみてつかあさい。



変態とシャレオツが全力で激突! Rolo Tomassiをチェックせよ!!!

Rolo Tomassi
イギリスはシェフィールドの5人組。"ときに妖精のように歌い…ときに夜叉の如くわめき散らす…" なんつうフレーズをどこぞで見かけましたが、ここの女子のEvaはまさにそんなヴォーカル・スタイル。スタイリッシュなファッションに身を包み、妖艶に歌うパートもあれば、髪を振り乱して叫び散らすんです。
メンバーにシンセサイザーで怪しい音色を出し、時折マイクでわめく男性がいるんですが、その方はEvaの実兄であるJamesです。Mars VoltaやLightning Bolt、はたまたThe Dillinger Escape PlanやIwrestledabearonceあたりと同等の変態さを滲ませた、アヴァンギャルドでミステリアスなハードコア・パンクを聴かせてくれます。それでもキャッチーでポップなのは、ポスト・ロック、エレクトロニカ、ジャズの要素をミックスしてるところや、お兄ちゃんの弾き倒すシンセが独特な味を出してるからでしょう。



Rolo Tomassi 『Cosmology +Hysterics』
通常価格(税込) : ¥2,400 カートに入れる
最新2ndアルバム『Cosmology』に、1stアルバム『Hysterics』を加えた日本盤限定CD2枚組。『Cosmology』は、RADIOHEAD、Britney Spears、M.I.A.でお馴染みのDiploプロデュース。



♪PartyWounds♪

♪ILoveTurbulence♪

2度目の来日決定! ウルトラ・アグレッシヴ・ハードコア、Punch炸裂!!!

Punch アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコの女性ヴォーカル、Meghan率いるハードコア・バンド。1分前後で終わるヴァイオレントでファストなスラッシュ/レイジング・ハードコアは一切の小細工なし。もう爽快そのものです。ヒステリックで衝動的でアグレッシブなライヴ・パフォーマンスもまた圧巻なのでございます。

2009年6月に同郷サンフランシスコのLoma Prietaとカップリング・ツアーをして以来、2度目の来日が決定してまして、毎年恒例1月末に神奈川は川崎クラブ・チッタで行われるハードコア・フェス、PUMP UP THE VOLUME FEST 2011の舞台で再びぶちかましてくれる模様。今年のラインナップはPunchの他に、Comeback Kid、Strife、The Ghost Inside、Full Blown Chaos、Awaken Demons、Floorpunchなど錚々たるメンツの海外勢を世界中から呼び寄せ、フェス主宰者の宇宙氏率いるEndzweck、FC Five、Loyal To The Grave、Numb、Ill Communication、Shark Ethic、Everyday New Dareらの国内勢が出演する予定。

Punch 『Eyeless』
マルチバイ価格(税込) : ¥1,249 カートに入れる
スラッシュ・ハードコアの老舗名門レーベル、アメリカの625 RECORDSからリリースされた7インチに加え、デモ収録曲を加えたオトクな編集盤。


PUMP UP THE VOLUME FESTIVAL 2011

PUTVF 【出演バンド】
Strife / Comeback Kid / The Ghost Inside / Punch / Full Brown Chaos / Awaken Demons / Floorpunch
and more bands to be announced...

PUMP UP THE VOLUME FESTIVAL 2011 オフィシャル・サイト


初来日でFactキッズの度肝を抜いた噂のIwrestledabearonce!!!

Punch 略してIWABO、アイワーボと呼ばれてることはどのくらい浸透しているのでしょうか? 以前にアメリカでツアーを共にしてからの付き合いだというFactが日本へ呼び寄せたことで、2010年11月末に待望すぎる初来日が実現しました。1年中世界を回りっぱなしのツアーで培われたタイトすぎる演奏力と迫力にひたすら圧倒されましたし、奇天烈な曲展開は最高に楽しいんです。

アメリカはルイジアナ州シュリーブポート発のIWABO。男顔負けというか、むしろさらに凄まじいスクリームをぶちかまし、豊富な声量で歌い上げたりもしちゃうKrystaは、マクドナルドのハッピー・セットでキティーちゃんグッズを見つけた瞬間にハシャギ散らかすようなキュートな眼鏡女子なのであります。彼女のヴォーカルのバックには、デスメタル、グラインドコアをミックスしたブルータルなサウンドが目まぐるしく鳴り響き、突如としてカントリー、ダンス・ビート、スーパー・マリオのようなゲーム音のサンプリングが流れ出すんです。まるでジェットコースターのように起伏に富んだ楽曲がとにかく面白い!

Iwrestledabearonce『It's All Happening』
マルチバイ価格(税込) : ¥1,785 カートに入れる
彼女らの記念すべきデビュー・フル・アルバム。極限まで変態なサウンドなのに何故ここまでポップなのか?! アルバムを通して聴いたときその答えがわかる…!!!

Iwrestledabearonce『Iwrestledabearonce 』
通常価格(税込) : ¥1,680 カートに入れる
フル・アルバム以前にリリースされた6曲入りEPに日本盤ボーナス映像収録。この頃は打込ドラムでレコーディングされており、初期衝動満載で歯止め利かず…!!!



これぞヘヴィ・ロック/アート・メタルの新境地! Kylesaに要注意!!!

Punch
アメリカのジョージア州サヴァンナにて、Damadのメンバーが2001年に結成したバンドです。ギター・ヴォーカルの女性、Lauraがとにかくクールでイカしてます。彼女がギターを弾きながら叫ぶ裏では、クラスト、サイケデリック・ロック、スラッジ・メタル、ストーナー・ロックが混ざり合った唯一無二の音が、ツイン・ドラム編成が織りなすビートに乗ります。殺伐とした空気の中で、スケールの大きさを感じさせる叙情的なメロディーがまた映えるんです。

2009年に日本のBirushanahと共にジャパン・ツアーが彼女らの初来日。ちなみに僕はその年の5月にアメリカのシカゴでMastodonのオープニング・アクトとしてKylesaを観たんですが、ライヴでの独特な世界観に完全にヤラれちまいました。再来日を希望します!


Kylesa『Spiral Shadow』
マルチバイ価格(税込) : ¥1,785 カートに入れる
リリースされたばかりで最新作となる5thアルバム。容易にカテゴライズできないサウンドに拍車かかってます。日本盤にはボーナス映像が追加収録。

 

輝く女子たち、まだまだいます。


パンクやハードコア、メタルのバンドでフロントに立つ女子はまだまだいます。アグレッシヴ、ハード、あるいはキュート、そしてときにはセクシー。彼女らの見せる様々な一面にノックアウトされてください。ここで紹介できるのはそのごく一部ではありますがとくとご覧あれ!


Walls Of Jericho
『The American Dream』
ハードコア・シーン最強の女性ヴォーカリストの地位に立つCandace。もはや世界中に彼女のフォロワーがいることでしょう。4枚目のフル・アルバムです。

Deadlock
『Manifesto』
2度の来日経験あり。クリーン・ヴォーカルを担当するSabineの歌は、その可憐なルックスから想像できないほどパワフルです。次作『Bizzaro World』は2011年リリース予定。

Eyes Set To Kill
『Broken Frames』
Rodriguez美人姉妹率いるスクリーモ・バンドの最新3rdアルバム。ギター弾きながら歌うのがお姉ちゃんのAlexiaです。美人にして美声! 天は二物を与えたのです。

Lemuria
『Get Better』
意外にもハードコア・レーベルのBRIDGE NINE RECORDSと契約した彼女らの1stアルバム。ギター・ヴォーカルのSheenaのゆるい歌が何とも言えない味になってます。

Kingdom
『Rage That Guides』
Gatherが解散してしまった今、ヴィーガン・ストレート・エッジの女性ヴォーカルと言えばこのバンド。一聴しただけだとまず女性だと気づかないであろう、Davinの声はあまりにもハード!

Crisis
『Like Sheep Led To Slaughter』
2005年のIndependence-Dで奇跡の来日を果たしたものの残念ながら既に解散済み。長いドレッドをぶん回しながら叫ぶKarynからは圧倒的な存在感滲み出てました…。


最近のパンク/ハードコア/メタルコア・リリース!


というわけで、ここからは女子に負けるな! と言わんばかりに、現在のシーンにおいて重要極まりない男子ヴォーカルのバンドたちの新作を紹介していきます。ハードコア、メタルコア、デスコアなどなど、国内バンドも含めて行くのでそれぞれチェックお願いします!


While She Sleeps
『The North Stands For Nothing』
英国メディアに絶賛される若手バンドのデビュー・ミニ。ネクストBring Me The Horizon/Architectsという文句も大袈裟に聞こえないポテンシャルを感じます。

Crystal Lake
『Into The Great Beyond』
東京の実力派ハードコア/メタル・バンドの最新2ndアルバム。ハードな音楽性ながらドラマティックに練り上げられた曲構成に涙腺破壊大爆発必至なのであります。

The Damned Things
『Ironclast』
これをウルトラ・オールスターと呼ばずに何と呼ぶ! Anthrax、Every Time I Die、Fall Out Boyのメンバーが結成したバンドによる待望のデビュー・アルバム!!!

Before My Life Fails
『Youth Against Christ』
東京のハードコア/メタル・バンドのデビュー・アルバム。サザン・ロック風味なリフを盛り込み、ブレイクダウンもガッツリはさんでノリノリ・チューンの応酬です。

Have Heart
『10.17.09』
00年代ストレート・エッジ・ハードコアのヒーローによる、ボストンで行われたファイナル・ショウを収録したCD+DVD。彼らの成し遂げた偉業を余すことなく感じさせる家宝的一品です。

War From A Harlots Mouth
『MMX』
Fact主宰のスプリット第3弾『Pentagon.3』にも収録されたバンドの3rdアルバム。テクニカル・メタル+グラインド+ハードコアにさらにジャズを加味させたとんでもないサウンドです。
 


『Tanakyun』 以上、女子ヴォーカルのバンドを中心にいろいろな作品を並べてみました。パンクやハードコアならではの激しさや熱さを彼女たちから感じ取れるはずです。男子が指をくわえて見惚れるだけじゃなくて、同性から見ても可愛いし、カッコいいバンドばかりだと思うのでそれぞれディグってみてくださいませませ。特にリリースされたばかりの音源、来日情報は必ずチェックせYO!



 

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