凄まじい衝動を聴いた。 『サハリン ロック』

前作から4年。
世界のフェスを渡り歩き、遂に到達した人類史上初の “AINU BEAT”！！
パンデイロの魔術師マルコス・スザーノとのブラジル録音、
トンコリの故郷・サハリンの地でのフィールド録音を含む前例なき12曲。

カラフトアイヌの伝統弦楽器 トンコリ の奏者 OKI が率いる世界唯一のアイヌ・ルーツ・バンド、
OKI DUB AINU BAND 。
大胆にオール電化したトンコリ、ベースとドラムで強靭に補強したヘヴィなサウンドに、アイヌに歌い継がれるウポポ（歌）やリムセ（踊り）、さらにアフロ・グルーヴ、レゲエ、ロックなどが入り混じった越境DUBサウンドで日本はもちろん世界中の音楽ファンを唸らせている。

メンバーは首謀のOKI、アイヌ文化活動アドバイザー居壁太(cho)、そして日本が誇るトップドラマー沼澤尚（ds）、日本のダブワイズ最高峰内田直之と実に玄人好みの面々。
1stアルバム 『OKI DUB AINU BAND』 （2006）をリリース後はドイツ、スペイン、ポルトガル、イギリス、台湾、ブラジル、アメリカ、シンガポール・・・とこの凄腕メンバーで渡り歩いた海外フェスは数知れず。日本でもFUJI ROCK FESTIVALをはじめ朝霧JAM、RISING SUN ROCK FES、渚音楽祭、SUNSETなどに出演しそのいずれも大いに聴衆を沸かせてきた。

そんな瞬く間の4年間を経て届いた待望の最新作、タイトルは 『サハリン ロック』。
スタジオライヴ的なノリだった前作と比べ、より深くへ、より内へと突き詰めた感のあるへヴィで密なサウンドが展開される。

今年に入りOKIはトンコリの故郷であるサハリンを訪れている。
彼にとっては近いようでいて遠くもあるサハリン。遥か昔のことのようでいて、時には近い過去にも思えるトンコリの源流。かの地と対峙し、多々の衝撃を受け、それが結果として本作に大きく影響を与えているであろうことはそのサウンドからも感じ取ることができる。
旅のあとに悶々と思考を巡らせ、破壊したり磨き込んだりしながら、奥底にある衝動が一気に突き上げるように生まれたのがタイトル曲 「サハリン ロック」 （M-1）。キャッチーでありながらモノ凄いエネルギーを孕んだこのトラックを筆頭に、OKIのディレクションにより思慮深くも分厚く、スピード感のあるアルバムに仕上がっている。


ブラジル音楽好きにはおなじみのパンデイロの魔術師マルコス・スザーノとのブラジル録音、またトンコリの故郷・サハリンの地でのフィールド録音を含む12曲。
またOKI本人監修による、紙の質感も大切にした凝ったアルバム装丁はアートとして見ても素晴らしい。

世界にただ一つしかない音楽を奏で、まだまだストイックに越境し模索し続けるOKIが現在の全てを注ぎ込んだ傑作 『サハリン ロック』。
OKIやOKI DUB AINU BANDを愛聴してきたならばもちろんのこと、「日本にいるのにアイヌの音楽のことはよく知らない」 「日々洋楽にどっぷり浸かって日本の音楽を忘れそう」という時こそなおさら、必ず聴くべき最重要作品。熱烈推奨。


アルバム制作中にトンコリの源流を訪ねる旅に出た
そこで想像以上の衝撃を受ける
躁(そう)状態で終えた旅から帰り
いままでトンコリ奏者として築き上げてきたものが
音をたてて崩れていくのに気づく
そして深い思索の旅が始まる
帰国後アルバム作りを再開
サハリン旅行のアンサーは、サハリン・ロック

- OKI    

OKI DUB AINU BAND 『サハリン ロック』 2010年07月14日発売 Chikar Studio Musicians： OKI （tonkori/vo/g/b/drs/key/mukkuri） 居壁太 （chorus） 沼澤尚 （drs） 内田直之 （engineer） 仲條卓 （bass） エマーソン北村 （key） マルコス・スザーノ （pandeiro）

01.　SAKHALIN ROCK 02.　OSORO OMAP 03.　TONKORI MONIMAHPO 04.　KONKON 05.　TOPITARI 06.　HINA KAMUY 07.　TAWKI TAWKI 08.　BEKABEKA 09.　KARAPT ATUY RIRI 10.　PORONAYSK -23° 11.　FLOWER AND BONE 12.　TOYA

こちらもおすすめ。　OKIプロデュース、マレウレウ

アイヌの伝統的な歌「ウポポ」の再生と伝承をテーマに活動する女子四人組の新鋭
マレウレウはアイヌ語で「蝶」の意。さまざまなリズムパターンで構成される、天然トランスな感覚が特徴の輪唱などウポポを忠実に再現する貴重なアーティスト。OKIのサポーティング・アーティストとしてこれまでオーストラリア、ドイツ、アメリカなどで公演を行い、現在、国内外の各ジャンルのアーティストやクリエーターから熱い視線を注がれている。

オキ・ダブ・アイヌ・バンド　OKI DUB AINU BAND　とは

オキ・ダブ・アイヌ・バンド　OKI DUB AINU BAND

OKI (tonkori/vo/g/b/drs/key/mukkuri)
居壁太 (chorus)
沼澤尚 (drums)
内田直之 (engineer)

カラフト・アイヌの伝統弦楽器『トンコリ』を現代に復活させたOKIが率いる日本 / 世界唯一のAINU ROOTSバンド。
いにしえの楽器トンコリを大胆にもオール電化し、ベースとドラムで強靭に補強したヘヴィなライブサウンド に、アイヌに歌い継がれるウポポ(歌) の伝承曲やリムセ(踊り)、アフログルーヴ、レゲエ、ロック等が入り混じった越境DUBサウンドで人気を集める。

これまで主に海外フェスでライブ実績を重ね熱狂的に迎えられたサウンドが、アルバム 『OKI DUB AINU BAND』 （06年）のリリースを機に日本上陸。今作 『サハリン ロック』 が4年ぶりの作品となる。

現在のメンバーはTonkori、Guitar、Vocalの“OKI”、Tonkori/Chorusと勇壮なリムセで脚光を浴びる北海道出身アイヌ“居壁 太”、説明不要の日本が誇るグルーヴメイカー Drums“沼澤 尚”とDry＆Heavy,Little Tempo Flying Rhythms等でも活躍する”天下一品の働くラスタ”ことDUBエンジニア “内田直之”。

これまで世界最大規模のワールドミュージック・フェスとして知られるWOMADへの参戦 （04年オーストラリア、06年イギリス、07年シンガポール） をはじめアジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各地をツアーし、また日本国内でも数多くのフェスに出演 （FUJI ROCK、朝霧JAM、RISING SUN ROCK FES、渚音楽祭、SUNSET等）。2009年にはRISING SUN ROCK FES初日ヘッドライナーを努めた他、ブラジルで開催されたPERCPANに出演し喝采を浴びる。
2009年11月から2010 年2月までクラブクアトロマンスリー企画を実施。多種多様なゲスト陣(MO'SOME TONEBENDER,サカキマンゴー＆リンバ・トレイン・サウンド・システム,OOIOO,OGRE YOU ASSHOLE)との競演も話題となる。

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