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指揮者マーラー

Yusuke Nakagawa

User Review :4.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309273181
ISBN 10 : 4309273181
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2012
Japan

Content Description

大作曲家マーラーは、その生涯の圧倒的な時間、オペラとコンサートの指揮者であった。先達との軋轢、ライバルとの確執、後進との緊迫、興行師との悶着、そして自己との闘い…。ヨーロッパ楽壇の頂点を極めた偉大な指揮者の実際を丁寧に追う、初めての本格クロニクル。

目次 : 第1章 青年の挫折と野心/ 第2章 権謀術数/ 第3章 若き権力者/ 第4章 首相と国王―あるいは首席楽長と興行師/ 第5章 頂点へ/ 第6章 政権/ 第7章 上からの革命/ 第8章 新大陸/ 第9章 新しい王国/ 第10章 未完

【著者紹介】
中川右介 : 1960年生まれ。早稲田大学第二文学部卒。カメラ雑誌編集長等を経て、現在「クラシックジャーナル」編集長。出版社「アルファベータ」代表取締役。海外の出版社と共同・提携し、20世紀に偉大な足跡を残した芸術家や文学者の評伝の翻訳を出版する傍ら、自らもクラシック関係の著書を執筆。歌謡界や歌舞伎界にも精通する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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指揮者マーラーの超人的な仕事ぶりがわかる...

投稿日:2012/06/25 (月)

指揮者マーラーの超人的な仕事ぶりがわかる、なかなかに興味深い本です。但し、やはり注釈がたくさん必要ですね。たとえば、現在ほとんど知られることのないオペラの名が大量に出てきますので、作曲者や作品について情報を入れてほしいなあ。また、マーラーはワーグナーを偏愛して指揮したわけですが、各劇場で「トリスタン」や「リング」があまりにも頻繁に演奏されていることに驚いてしまいます。それは、本書にも言及されるように、多くのカットを施した短縮版であったことにもよるのでしょう。また、小編成のオケでも演奏して(できて)いたアレンジのおかげでもあったのでしょう。現代のわれわれは大劇場の大編成オケによるワーグナーに慣れすぎてそれが当然であるかのような常識かと思いますが、実は演奏史上はそうではなかったということの説明をしてほしかったなあ。ディスクの実例とか、そんなところを教えていただきたかったと思います。ま、継続して、次のお仕事に期待。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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オペラ指揮者としてのマーラーの凄さが伝わ...

投稿日:2012/05/20 (日)

オペラ指揮者としてのマーラーの凄さが伝わります。録音のない時代であったことが残念です。もし指揮者になっていなければ、長大な交響曲を数十曲残していたでしょうか。「第9番を書いたら死が待っている」というジンクスを恐れずにすんだのでは。

テリーヌ さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 佐藤治彦

    淡々と事実を書いた文章から浮かび上がるマーラーの人生と苦悩。マーラーの食い扶持である指揮者活動からその人生を俯瞰した。

  • どくたあ

    中川右介氏の著書はそれとなく刷り込まれていたマーラー印象を、時間軸に沿った形で事実を著述し、マーラーが精力的に最後まで活躍し、前向きに生きていたかを伝えている。「マーラーに限らず、人間というものは、日々の仕事でも、家族や友人、恋人との関係でも、さまざまな些細な出来事が起きる。その積み重ねが人生である。天才音楽家といえども、二十四時間の全てを音楽に没入できるわけではない。この際限のない日常の雑務をこなしながら、なおも創作できた者が、歴史に名を刻むのである」この文章にとても共感した。

  • pintarou

    著者がいっているように、日常を淡々と記録しているようでちょっと退屈。記述も、虚実ないまぜになっていないか。

  • mdsch23

    作曲家として知られるグスタフ・マーラーの指揮者としての側面に焦点を当てた伝記。指揮者としてデビューするまでの話と、現代に数多く残されている定期演奏会やテーマ別演奏会形式の確立、優秀な「副官」であるワルターとの交遊の話が興味深い一作。

  • 鴨の入れ首

    図書館本です。作曲家としてだけでなく指揮者としても高名だったグスタフ・マーラーの生涯を、指揮者としてのキャリアの視点から俯瞰する中上級者向け音楽解説書です。いろいろな意味で平坦ではなかったそのキャリアから、前時代の欧米音楽界でもがいていた大音楽家の生身の姿が浮かび上がるように思いました。大変興味深く読みました。

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