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Yukiko Motoya

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065235263
ISBN 10 : 406523526X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan

Content Description

子供達を“等質”に教育する人気保育園に娘を通わせる推子は、身体に超小型電子機器をいくつも埋め込み、複数のコンテンツを同時に貪ることに至福を感じている。そんな価値観を拒絶し、オフライン志向にこだわるママ友・GJが子育てに悩む姿は、推子にとっては最高のエンターテインメントでもあった(『推子のデフォルト』)。大規模な台風が迫り河川の氾濫が警戒される中、防災用品の点検に余念がない渇幸はわくわくが止まらない。マンションの最上階を手に入れ、妻のセンスで整えた「安全」な部屋から下界を眺め、“我が家は上級”と悦に入るのだった。ところが、一階に住むド厚かましい家族が避難してくることとなり、夫婦の完璧な日常は暗転する(『マイイベント』)。依存症多発時代にどっぷり浸かる人たちへ―世界が注目する本谷有希子の心底リアルな近未来!

【著者紹介】
本谷有希子 : 1979年、石川県生まれ。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(第10回鶴屋南北戯曲賞)、『乱暴と待機』、『幸せ最高ありがとうマジで!』(第53回岸田國士戯曲賞)などがある。主な小説に『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『生きてるだけで、愛。』、『ぬるい毒』(第33回野間文芸新人賞)、『嵐のピクニック』(第7回大江健三郎賞)、『自分を好きになる方法』(第27回三島由紀夫賞)、『異類婚姻譚』(第154回芥川龍之介賞)、『静かに、ねぇ、静かに』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • とん大西

    本谷さん初読みです。奇妙で毒々しい2編、このザラつきとザワつきは期待通りと言えばいいのか、想定内というのか。…もはやネット依存しないことが悪であり、個性そのものを否定することこそが正である近未来。子育てすら一つのエンタメとして人生を謳歌する推子の隠れた葛藤。彼女のその葛藤すら俯瞰し嘲笑してしまう社会のありよう。それは剥き出しの無表情と無感動。「推子のデフォルト」…薄ら寒くて薄気味悪し、です。幼稚な選民思想が鼻につく2話目の「マイイベント」は、これまた全編通して嫌な感じ。でも、なんかクセになるゎ…

  • ケンイチミズバ

    子供から子供らしさを、人間から人間らしさを奪う板状のデバイスを痛烈に皮肉る作品。みなと同化し均一化することが世界標準の時代。個性や多様性は早いうちからその芽を摘むべき病気とみなされる。ネットと繋がりをもたない人間は変人か世捨て人の扱いは既に現在進行形だが。与えられるものを受け取るだけ、自分で考える必要がない社会を是とする未来。幼少期からそれが当たり前も現在進行形。須磨後奔、ええ愛。(笑)どれ?自分の子がわからないほど均一化され、壇上で演奏する園児たち。皆がユニクロで同じスマホを手にして個性を主張している。

  • モルク

    「等質性」を求め、オフラインを認めない近未来を描いた「推子のデフォルト」アナログ人間である私は完全に社会から取り残された難民となるだろうな。未曾有の台風がやって来る「マイイベント」川のそばにあるマンションの最上階に住む田代家。たいしたことないのに優越感に溢れ、人を見下し、理屈っぽく…と、最低のクズ男。台風でパニックになるとますますその腐った性格が増長する。ささくれだった気持ちで読了。イライラしながらも、面白かった。

  • なゆ

    なんか…読み終わって胸やけしてる。なんでかなーと考えたところ、「マイイベント」のイヤーな感情の波状攻撃にやられたのかも。未曾有の台風が近付いてきて、川のそばのマンション最上階に優越感たっぷりに暮らす田代家に、一階の馬場一家が避難してくる話。結局、どっちの家族も強烈、というより滅茶苦茶。「推子のデフォルト」はデジタル至上主義となった世の中で、子どもたちを“等質”に育てる保育園が人気だったり。ボディハッキングも普通になる日が来るのかしらん。怖っ!アナログ派のこぴくんママの「どれっ!」が哀しくリフレインする。

  • いたろう

    2編収録。1編めの「推子のデフォルト」が出色。デジタル機器や体に埋め込んだチップで、24時間ネットに接続して、情報に浸されている状態が当たり前になった未来の世界。そこでは、ネットに接続していないのは異端で、長くネットに繋がっていない者は、「オフライン依存症」と病気扱いされる。できるだけ幼い頃からネットに慣れるべきと信じる推子と、子供がオフライン依存症を疑われているママ友、2人はどうなるのか。デフォルメされた行き過ぎた未来の話と思いつつ、現実よりネットが中心になっていく社会の風潮を思うと、そら恐ろしくなる。

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