Wagner Highlights -Arranged for Two Pianos by Max Reger : Dag Achatz, Yukie Nagai

巨大な音楽量、レーガーの幻の編曲による初録音

ピアノ・デュオの埋もれた名品を次々発掘して強い支持を得ている永井＆アシャツのコンビ。今回はワーグナーの楽劇中の有名管弦楽ナンバーを、なんとレーガーとデュカスが2台ピアノ用に編曲したというもの。ワーグナーとレーガーは水と油と印象がありますが、若い頃のレーガーは周囲からひんしゅくを買う程の大ワグネリアンだったとのこと。この編曲もレーガーならではの込み入ったものですが、内在する音楽量はたいへんなもの。
　録音に先立ってアシャツ宅で行なわれた試演の際、フルトヴェングラーのエリザベート未亡人も訪れ（アシャツ令嬢はフルヴェンの孫の夫人、つまり両家は親戚）、『ヴォータンの別れ』を聴き感動のあまり涙したそうです。フルヴェンばりの堂々とした名演が光ります。
　寡作家デュカスの編曲は、より華麗でレーガーのものと好対照を見せています。（輸入元情報）

【収録情報】
ワーグナー：
● 『タンホイザー』序曲（レーガー編）
● 『タンホイザー』〜ヴェヌスベルク・バッカナーレ（デュカス編）
● 『ワルキューレ』〜ヴォータンの別れと魔の炎の音楽（レーガー編）
● 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』前奏曲（レーガー編）
● 『トリスタンとイゾルデ』〜前奏曲と愛の死（レーガー編）

　永井幸枝（ピアノ）
　ダグ・アシャツ（ピアノ）

　録音時期：1998年11月
　録音場所：スイス・ロマンド放送エルネスト・アンセルメ・スタジオ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）