詩集 アキレスの盾

今、世界各地で反生命的で非人間的な行為、破壊と流血、生命に対する抑圧がくりひろげられている。これらはすでに、第二次大戦後の１９５２年に発表されたオーデンの詩篇「アキレスの盾」に描かれていることではないだろうか。危機の時代に自然と人間との関わり、さまざまな愛や美のかたち、そして負の歴史を繰り返す人間の弱さを見据えて祈るオーデンの代表作。

目次 : １　牧歌集（風/ 森/ 山　ほか）/ ２　日なたにて　日かげにて（アキレスの盾/ 艦隊寄港/ 狩猟の季節　ほか）/ ３　聖務日課の祈り（午前六時の祈り/ 午前九時の祈り/ 正午の祈り　ほか）

【著者紹介】
Ｗ・Ｈ・オーデン : １９０７年、イギリスのヨークに生まれ、１９７３年、ウィーンに没する。オックスフォード大学卒業。１９３０年代英国詩壇の若き旗手となり、３９年にニューヨークに移住。翌年、キリスト教に復帰。４６年、アメリカ合衆国の市民権を得る。５６年、オックスフォード大学詩学教授に就任。主な詩集に、ＴＨＥ　ＡＧＥ　ＯＦ　ＡＮＸＩＥＴＹ，Ｒａｎｄｏｍ　Ｈｏｕｓｅ，１９４７（ピューリッツァー賞受賞作、『不安の時代』、国文社、１９９３年）などがある

太田雅孝 : １９５２年、東京都に生まれる。大東文化大学名誉教授。英国ヨーク大学客員教授。（一般社団法人）日本詩人クラブ会長（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）