Birds

民間伝承の中に現れる〈鳥〉をテーマとした、シベリア〜ロシア西部の美しすぎる伝統民謡

ロシア連邦領内シベリア・クラスノヤルスク出身の民俗音楽アンサンブル：ヴェダン・コロドは、タチアナ・ナルイシキナ（ヴォーカル／フルート／スラブ・ドラム／オカリナ／フジャラ／口琴ほか担当）、ダリヤナ・アンティポワ（ヴォーカル／スラブ・ドラム／フジャラ／シャルクンシー担当）ヴァレリー・ナルイシュキン（ヴォーカル／グースリ／軍笛／オカリナ／スラブ・ドラム／口琴／ザレイカ／スラブ・バグパイプ／フジャラ／グドクほか担当）による同じ家族のメンバーによって2005年に結成。幼い頃より祖父母に習って音楽を作り始めたという同３名は、シベリアやロシア西部の伝統歌を主なレパートリとし、同地域における古代〜中世の音楽文化復興を標榜しています。神話、伝説などが語られた伝統民謡、そして伝統要素をふんだんに盛り込んだオリジナル・ナンバーを古ロシア語および古スラブ語で歌い上げ、演奏にはグスリ／オカリナ／多種多様なドラム／軍笛／シャルクンシーをはじめとした古代ロシアの民族楽器を使用。タチアナの神秘性を湛えたヴォーカルと、プリミティヴなビート、そして耳慣れないどこか物哀しげなメロディと、不協和音にも近いハーモニー...そんな彼らの類稀なスタイルが評判を呼び、デビュー同年にはトゥヴァの世界音楽祭“Ustuu-Huree”において、最優秀ロシア民俗音楽グループ賞を受賞しています。その後は、中世音楽やワールド・ミュージックをテーマとした大型ミュージック・イヴェントなどにも参加。ドイツ、マケドニア、セルビア、チェコ、ウクライナ、フランス、ハンガリーなど、ロシア以外の様々な国でもショウを行ってきました。

今回ご紹介する作品『バーズ』は、タイトルからも分かるように〈鳥〉がテーマ。鳥はスラブを含む大凡の民間伝承中に、必要不可欠な存在として登場します。ロシアの伝統民謡では、アヒル、白鳥、孔雀は少女の姿に重ねられ、 一方、若い男性はカモまたはタカに重ねられることが多く、また、鳥の存在そのものとしては、〈特定の出来事の前兆〉として歌の中に登場します（カッコーは悲しみと孤独の象徴、 ツバメは重要で良いことの前触れ、など）。本作は「カッコー」や「ツバメ」、「アヒルの群れ」など、テーマとした全8曲の楽曲で構成。本作より新メンバーとしてアリサ・ナルイシュキナがタンバリンで参加し、さらに演奏面でのビートが強化されました。また今回も、ブズーキ／口琴／シェイカー／マンドリン／ドラム／グースリ（ロシアのチター型撥弦楽器）／カリンバ／スキタイ・ハープ／スヴィレル（スラブの木製フルート）／ウッド・ホーンと、実に多種多様なものが用いられていますが、メンバーのヴァレリーは古楽器の修復や再構築もスペシャリティとしており、この珍しい音色の数々も大きな聴きどころの一つとなっています。是非、お楽しみに。

(メーカー・インフォメーションより)