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活劇映画と家族 講談社現代新書

Tsutsui Yasutaka

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065245507
ISBN 10 : 4065245508
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2021
Japan

Content Description

家族が、友が、仲間が、歌い、叫び、そして燃えあがる!母親に支配される凶悪なギャングの親分。先頭に立って息子たちを犯罪に導くギャングママ。家族の生活を助けようとして自ら悪の世界に踏み込む男。プロ集団としての疑似家族が歌って楽しむ団欒シーンには世界家族を目指す監督の意志があり、ひたすら面白い映画を創ろうとした、よき時代のスタアたちによる家族愛は、われわれを映像の世界に引きずり込んでやまない。小説界の巨人が名作映画の魅力と家族の「悪」、疑似家族の絆などを絶妙な筆致で描き尽くす。「家族とは何か」を問う巨匠の力作は必読の書である!

目次 : 家族と疑似家族/ 1 「白熱」「血まみれギャングママ」「前科者」/ 2 ハワード・ホークス監督「ハタリ!」の疑似家族/ 3 ジョン・ヒューストンに始まるボギーの一族/ 4 西部劇の兄弟

【著者紹介】
筒井康隆 : 1934年大阪市に生まれる。同志社大学文学部卒業。60年にSF同人誌「NULL(ヌル)」を発刊し、江戸川乱歩に認められ創作活動に入る。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年『ヨッパ谷への降下』で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2017年『モナドの領域』で毎日芸術賞、2010年に菊池寛賞を受賞する。2002年に紫綬褒章を受章する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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なんだか奇妙な単語の取り合わせだが、要す...

投稿日:2021/07/27 (火)

なんだか奇妙な単語の取り合わせだが、要するに古き良き映画を成り立たせていた価値観についての論考だと思う。戦うためには守るべきものが必要である。守らねばならないのは友達とか恋人ではなく「家族」である。理由や報酬を超えた絆だからこそ、どんな犠牲を払っても戦えるのだ。みんなが対等で自立した「パートナー」になってしまった現代では活劇映画はもはや成立しないのかもしれない。

tm さん | 静岡県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • コットン

    昔の映画について語っていて結構ネタバレ的な所もありつつ(筒井先生、大丈夫?)、映画の中の家族又はハワード・ホークス組のキャスト全員の家族的愛など、家族に焦点を当てた映画紹介。ローレン・バコールの人の良さやキャサリン・ヘップバーンの『アフリカの女王』での肝っ玉がすわったエピソードなどおもしろい。

  • keroppi

    筒井康隆さんは大好きで新作が出れば即買いしているし、映画も大好きなので、大いに期待して読んだ。さすがに、この時代の映画は、あまり見ていない。最近問題になったファスト映画のようにストーリーを説明してくれるが、「面白さ爆発」にはならない。期待した「筒井ワールド炸裂」でもない。まして「家族とは何か」を問うているわけでもない。息子を亡くした筒井さんが、息子の嫁と作り上げたということが、家族とは何かを思考しているのだろうか。取り上げられていた映画は、見たくなったが。

  • たぬ

    ☆3.5 家族をテーマに古い時代の洋画をいろいろ。映画ほぼ見ないので良くて出演俳優やタイトルを聞いたことがある程度。そんな状態でも御大による作品紹介は面白おかしく読めた。一気読みとはいかなかったけど。見たくなったのは「ハタリ!」だね。人間はともかく動物たちの演技に興味が湧いて。役者だとウォルター・ブレナンが愛嬌あるじいさんでいいな。カメラの外でのローレン・バコールが実に献身的で好感度大でした。

  • tama

    図書館本 新刊案内で ツツイファン この人の映画に関する本今までにもあったけど、ちょっと様子が違う。いくつかのシーンを流れそのままに文字解説。ややうるさいがずっとあり。でもおかげで一家感を理解できた。劇団感や戯曲の中でのプロ集団感ってやつね。そう言うの描きたがる監督は女性の微妙な感情描写下手!?面白い!石原慎太郎は映画監督のこと詳しくなかった。なんか分かる。智子さんがよい秘書を務めていた。皆殺しの唄はDE GUELLOって言うの初めて知った。wikiによると斬首の意味のラッパ信号とか。

  • Inzaghico (Etsuko Oshita)

    タイトルにあるとおり、取り上げられている映画はほぼほとんどが活劇映画と西部劇だ。たしかに、日本の任侠映画もそうだが、いわゆるアウトローを取り上げた映画には(疑似)家族が登場するものが多い。筒井のそれぞれの作品への愛が強すぎて、けっきょく(疑似)家族とはなんぞや、が最後まではっきりしなかった。スターの小ネタなどは面白いのだが……。映画の粗筋紹介がそれぞれの章の大部分を占めていて、ちょっと長いなあ、ちっとも粗くないなあ、と思うぞ(苦笑)。

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