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トオマス・マン短篇集

Thomas Mann

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003243343
ISBN 10 : 400324334X
Format
Books
Publisher
Release Date
March/1979
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人間的な苦悩を芸術的情熱の火で浄めてゆくシラーの姿を浮き彫りにした「悩みのひととき」。精神的には優れたものを持ちながら、実生活の上ではみじめな馬鹿おどりをしているにすぎぬ「道化者」。その他「幻滅」「幸福への意志」「予言者の家で」など清新な創造意欲の息吹きにみちたマン(1875‐1955)の初期短篇から17篇を収録。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ドン•マルロー

    マンの修練時代と言っても良いだろう。若かりし日のマンによって書かれた作品群が収録される。もっとも習作的という意味では断じてない。芸術と現実とのあいだの、けっして埋めぬことのできぬ懸隔に煩悶する青年の若く情熱的な焔が書かれているにはいるが、類まれなる理知と文才が、作品の青臭い閉塞感を、大宇宙にも等しい巨大な枠組の中へともののみごとに転換させているからだ。芸術は破廉恥な詐欺などではない、と本書は語る。芸術とはあらゆる淵の中へも、慈悲深く光を差し入れる神聖な松明なのだ、と。マンのかざした松明の光がここにはある。

  • イプシロン

    解説にある「芸術家対市民」という解釈に捕らわれるとマンが伝えたかったことは読み取れないだろう。彼のいう芸術とは『神の剣』で語られる人間の中にある神性なのだから。マンが悩み探求しながら描きだしたのは、神の心に叶った人生を送ろうとする思いと、それを阻害し矛盾する俗世の営みはどうすれば両立するかという問いなのだ。それに対する答えは、外からの評価を気にせず「自分で自分を重んずればいい」なのだ。そういう視点で読むなら『トリスタン』で綴られるノクチュルヌから愛の死へと連なるピアノ演奏の神々しい美しさに陶酔するはずだ。

  • てれまこし

    自らは芸術家でありながら、芸術の非市民性に罪の意識も抱いている。市民性に敬意を抱きながら、そこにある平板さと凡庸さに嫌悪を抱いている。これがマン個人の心性にとどまらず、ドイツ的なものと結びついている。外的なものとしての社交性と内的なものとしての宗教性が、市民と芸術家との間の緊張関係に転移されてる。マンのイロニーはどちらの側にも完全には与しない公平な態度が要請するものである。だが、それは自己から距離を取ることでもあり、これが市民性を担保する。同時に彼はあらゆる分別を失わせる情熱に憧れを抱かずにはいられない。

  • アーチャー

    トオマス・マンのファンの方々ごめんなさい。私にはどこが面白いのか分かりませんでした・・・っていうか、一部のカタカナ表記されてる言葉を改訳すべきでは?

  • 蛇の婿

    短篇集ながらなかなか重い内容でした。『小フリイデマン氏』『幸福への意思』『衣裳戸棚』『鉄道事故』が好きです。…ほとんど全ての作品に共通するのは現実の世界に対して一歩引かざるを得ないコンプレックスでしょうか。それは作者の実体験の投影にも感じられます。

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