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背中の蜘蛛

Tetsuya Honda

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784575242140
ISBN 10 : 4575242144
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2019
Japan

Content Description

東京・池袋で男の刺殺体が発見された。捜査にあたる警視庁池袋署刑事課長の本宮はある日、捜査一課長から「あること」に端を発した捜査を頼まれる。
それから約半年後――。
東京・新木場で爆殺傷事件が発生。再び「あること」により容疑者が浮かぶが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その唐突な容疑者の浮上に違和感を抱く。そしてもう一人、植木と同じように腑に落ちない思いを抱える警察官がいた。捜査一課の管理官になった本宮だった……。

「あること」とは何なのか? 池袋と新木場。二つの事件の真相を解き明かすとともに、今、この時代の警察捜査を濃密に描いた驚愕の警察小説。


【著者紹介】
誉田哲也 : 1969年東京都生まれ。学習院大学卒業。2002年『妖の華』で第二回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞、03年『アクセス』で第四回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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3章あるうちの2章まではあっさりと終わり...

投稿日:2021/04/10 (土)

3章あるうちの2章まではあっさりと終わりました。 しかしダークなことで定評のある誉田先生、このままでは 済まないはず。 案の定、第3章からは一気に誉田先生の世界になりました。 お得意の正体不明の人物も登場。 だんだんと読むのが止まらなくなりました。 主役2人の警察官の決意のようなものが感じられて、 とてもおもしろかったです。 1つ注文をつけますと、いかにも誉田先生らしい女性をひどい目に 合わせる描写が今回も出ます。誉田先生はすでに大人気作家ですし、 人が死なない小説、いわゆる青春小説やお仕事小説もうまいです。 ですので、ミステリーものでも悲惨な描写はなくても十分に おもしろい作品が描けるのではないかと思いました。

WM-102 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ウッディ

    池袋の刺殺事件、新木場の爆殺事件、膠着する捜査の中、あっさり犯人逮捕につながる不自然なタレコミの裏に、情報管理課運用第三係(運三)という公表されていない部署の存在があった。WEBという蜘蛛の巣の網の目を監視し、事件に繋がる情報を拾ってくるスパイダー、それは国家による国民の プライバシーの監視でもあった。ネットなしでは生きていけない現代だからこそ、本宮や上山のような倫理感をもつ刑事が必要という問題提起があり、また、退職した田辺と前原姉弟の人間ドラマも読み応えがあり、面白かった。自分的にはこれが直木賞です。

  • Yunemo

    「背中の蜘蛛」と「蜘蛛の背中」、どこに違いが?著者の意図がここにあるのかな、なんてことを想い。人は一人で生きられない、相互協力の集合体、それが社会であり国家、ここに現実の大きな問題、壁が立ちはだかっている、そんな感覚が沁みての本作品。先端技術の表れは米国の軍事技術の研究、開発から、そして各国へ、民間への波及。その使用方法は多岐にわたり、ついには、各人のプライバシーにおよび、犯罪捜査のエポックとなっていく、もう現実になっているかもしれませんが。蜘蛛の存在が、人間の倫理観を試すものなら、使用者の高潔感のみが。

  • しんたろー

    久しぶりの誉田さんは得意の警察ものでありながら、ネット社会に警鐘を鳴らす社会派な内容。三章構成の一章と二章は別々の事件が不可解なタレコミで解決して、三章でその謎が解明される構成。人物が多くて混乱するのが玉に瑕だが、各々が段々と繋がってきてからは面白さが増した。世界的に国家の国民監視は行われているのだろうし、その恐ろしさがジワジワと伝わってきた。犯人の哀しい動機には同情できるし、犯人に関わる姉弟の切ない人生も哀しく響いた。本宮と上山の関係やキャラクターが好みなので、二人が新たに活躍する続編を望みたい♬

  • Makoto Yamamoto

    初読みの譽田哲也。池袋の路上で男の死体が発見された。目撃者もなく捜査は難航、しかし「タレコミ」がきっかけになり捜査が急転逮捕へ。続いて新木場で男女爆殺傷事件が発生し、難航する捜査が、「タレコミ」で容疑者逮捕につながる。双方に関係した本宮、小学生の娘の携帯で悩む上山が絡んでくる。 背景に、サイバー空間での問題もあり、興味深く読ませてもらった。 シリーズものなら他の本も読んでみたい。

  • R

    最先端の捜査技術を中心としたミステリでした。最新技術よりも、現場で足を使っての捜査が必要じゃないか?というテーマかとミスリードしながら、捜査とは手法ではなく、携わるものの熱意だと教えてくれるような物語。実際に使われているのかわからない先端技術の凄さ、その面白さも堪能できたけども、捜査というものの根幹は、人間の情熱だし、暴かれるほうもまた人間なんだと思わされる内容が面白かった。最初に追いかけた事件が、えらいあっけない幕切れだったのだけ気になるけども、非常に面白い小説だった。

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