カウフマンが音楽の都に捧げた永遠の歌唱
世界のオペラ界が出演を熱望するヨナス・カウフマンがオペレッタやウィンナ・リートを披露した空前のコンサートのライヴ映像で、2020年9月から世界20か国以上で劇場公開されている映像作品です。1870年から1950年にかけて作曲された、オペレッタの名アリア、そしてウィーンのポピュラー・ソングをたっぷり収録しています。
19世紀末から20世紀前半にかけてのウィーンでは、ヨハン・シュトラウスの『こうもり』や『ヴェネツィアの夜』、レハールの『メリー・ウィドウ』などのオペレッタが続々と生み出され、その中のアリアや二重唱は瞬く間にヒット・ナンバーとして愛唱されるようになりました。またロベルト・シュトルツやハンス・メイ、ヘルマン・レオポルドらによって作曲された、ウィーンをテーマにしたポピュラー・ソング(ウィンナ・リート)が一世を風靡したのでした。これらは、20世紀の名テノール歌手であるリヒャルト・タウバー、ルドルフ・ショック、フリッツ・ヴンダーリヒらが、長年にわたって歌い続けた魅力的な歌でもあります。
カウフマンはこれらのオペレッタや歌が大好きで、1993年に喜歌劇『ヴェネツィアの一夜』の主役を歌いプロとしてのキャリアをスタートさせたほど。それ以来長年にわたって温め続けてきた構想をアルバムとして発表したのが2019年のこと。この映像はそのアルバムの収録曲を中心に据えた、ウィーンのコンツェルトハウスで行ったソロ・リサイタルのライヴ映像です。
『ヴィリアの歌』とデュエット曲には、ゲストとして2019年9月の英国ロイヤル・オペラ来日公演『ファウスト』でのマルグリート役を演じたレイチェル・ウィリス=ソレンセンが登場し、美しいリリックで優美なフレージングが花を添えています。
演奏の合間には、カウフマンによるコメントが挿入され、プラーター公園、グリンツィングのホイリゲ、ウィーン中央墓地など、作品と所縁のあるウィーンの名所を訪れ、地元の人々との交流や自身の過去を振り返るオフショットなどを見ることができます。(輸入元情報)
【収録情報】
1. オープニング
2. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『踊り子ファニー・エルスラー』より『ジーヴェリングのライラックの花』
3. カウフマンによるコメント
4. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』より『しなやかな身のこなし、あの魅惑的な腰』(時計の二重唱)
5. カウフマンによるコメント
6. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』序曲
7. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『ヴェネツィアの一夜』より『魅力あふれるヴェネツィアよ』
8. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『ヴェネツィアの一夜』より『ああ、眺めるだけなら素敵なのだが』(入り江のワルツ) オスカー・シュタッラ編
9. カウフマンによるコメント
10. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『ウィーン気質』より『これだけは許せない〜ウィーンの血!』(ウィーン気質のワルツ)
11. カウフマンによるコメント
12. ヨハン・シュトラウス2世:チクタク・ポルカ Op.365
13. カールマン:喜歌劇『サーカスの女王』より『星のように美しい、お伽話のような二つの瞳よ』
14. カウフマンによるコメント
15. シュトルツ:プラーター公園では樹々にまた花が咲き
16. カウフマンによるコメント
17. シュトルツ:『ウィーンからの挨拶』行進曲 Op.898
18. シュトルツ:ウィーンは夜がいちばん美しい
19. カウフマンによるコメント
20. レオポルディ:ヘルナルスの小さなカフェで
21. メイ:今日は俺の人生で最高の日
22. カウフマンによるコメント
23. ジーツィンスキー:ウィーン、わが夢の街
24. レハール:喜歌劇『メリー・ウィドウ』より『昔あるところにヴィリアという森の妖精がおりました』(ヴィリアの歌)
25. 喜歌劇『メリー・ウィドウ』より『閉ざした唇に』(メリー・ウィドウのワルツ)
26. ツェラー:喜歌劇『小鳥売り』より『チロルではバラの花を贈ると』
27. カウフマンによるコメント
28. クロイダー:お別れには『じゃあね』とささやこう
29. G.クライスラー:死神ってウィーン人に違いない
30. 拍手とエンドクレジット
ヨナス・カウフマン(テノール)
レイチェル・ウィリス=ソレンセン(ソプラノ:4,10,24,25)
プラハ・フィルハーモニア
ヨッヘン・リーダー(指揮)
収録時期:2020年
収録場所:ウィーン、コンツェルトハウス(ライヴ)
ZDF、ORF3、ARTE、ソニー・クラシカルによる共同制作
収録時間:97分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DTS 5.1
字幕:ドイツ語、英語
NTSC
Region All
【ヨナス・カウフマン(テノール)】
1969年ドイツ、ミュンヘン生まれ。少年合唱団に所属したのち20歳から本格的に声楽を学ぶ。1994年、ザールブリュッケンの歌劇場でオペラ界に正式にデビュー後、すぐ欧米の大劇場に招かれ、ドイツ・オペラのみならず、イタリアやフランスの演目でも評価を得る。現在、ワーグナーの重厚な『パルジファル』からヴェルディの『オテロ』、ジョルダーノの『アンドレア・シェニエ』といったイタリアのヒロイックなオペラまで、幅広いレパートリーで成功を収め、テノール界の人気スターの地位を確立している。(輸入元情報)
【レイチェル・ウィリス=ソレンセン(ソプラノ)】
1984年生まれのアメリカのソプラノ。ブリガムヤング大学で声楽を学び、ヒューストン・グランド・オペラ・スタジオおよびドローラ・ザジックのもとで研鑽を積む。2010年、メトロポリタン・オペラ・ナショナル・カウンシル・オーディションに合格し、2014年、ドミンゴ主催のオペラリア・コンクールで最優秀賞を受賞して注目を浴びる。モーツァルトからワーグナーまで幅広いレパートリーを持ち、欧米の歌劇場の常連である。2019年9月、英国ロイヤル・オペラ来日公演のグノー『ファウスト』でマルグリットを歌って日本デビューを飾った。(輸入元情報)