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撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて 犀の教室

Tatsuru Uchida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794973078
ISBN 10 : 4794973071
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

持続可能な未来のために、資本主義から、市場原理から、地球環境破壊から、都市一極集中から、撤退する時が来た!少子化・人口減、気候変動、パンデミック…国力が衰微し、国民資源が目減りする現在において「撤退」は喫緊の論件。撤退する日本はどうあるべきか、衆知を集めて論じるアンソロジー。

目次 : 1 歴史の分岐点で(撤退は知性の証である―撤退学の試み/ 撤退のための二つのシナリオ/ 撤退戦としてのコミュニズム ほか)/ 2 撤退の諸相(撤退という考え方―ある感染症屋のノート/ 下野の倫理とエンパワメント/ 音楽の新しさはドレミの外側にだって広がっている ほか)/ 3 パラダイム転換へ(『桜の園』の国から/ ある理系研究者の経験的撤退論/ Withdrawalについて―最も根っこのところからの撤退 ほか)

【著者紹介】
内田樹 : 1950年生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。凱風館館長。神戸女学院大学文学部名誉教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞、『日本辺境論』(新潮新書)で新書大賞2010受賞。第3回伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • けんとまん1007

    撤退というのは、無理・無駄・ムラを無くし、本来あるべき姿に向かうということ。成長というまやかしの2文字に、いつまで拘り、次の世代の希望を無くすのだろうか。人が人間らしい営みに向かうこと。成長の2文字のメッキが剥げてきた途端、ウェルビーイングだの関係人口だの、あまりの拙さに辟易する。持続可能・・も、今、言われている前提から疑ってかかることからだと思うのだが。

  • うわじまお

    結局は、世界中の人間が推し進めている環境破壊、行き過ぎた資本主義経済、そして日本の少子高齢化が問題。この本、読めば確実に暗い気持ちになれます! 地球人全員がどこかで立ち止まらなくては、近い将来、本当にやばいことになる。そのことをいろんな”頭のいい人”が論じている一冊です。

  • まいこ

    成長や拡大の時代の成功体験を覚えている世代が日本を動かしているし、人類史でもシュリンクしてソフトランディングなんて経験はないのかもしれないし、拡大よりも縮小には知恵がいる。急成長していた昭和の頃の制度設計も見直さないといけないけれど、年金にしても日本型雇用にしても新幹線計画にしても「あがり」の世代が上にいると難しい。撤退の局面に入っていることを話題にするのがタブーなのは、周知されればますます産まなくなってそれが加速するからでは。

  • みねたか@

    世界的な資源の枯渇、地球温暖化、国内を見れば超高齢化、人口減少、国力の衰えていく中での政治の停滞。この国が、又はこの国で生き残っていくために何をすべきか。内田氏をはじめ白井聡、斎藤幸平などおなじみの論客が寄稿した作品集。平川克美氏が自らの事業撤退に至る過程とその後を綴った「極私的撤退論」が強く印象に残る。

  • ta_chanko

    文明化、都市化、経済成長、新自由主義、選択と集中…。これによって確かに人類(の一部)は豊かで便利な社会を築いてきた。しかし、それを実現・維持するために地球環境を破壊し、周辺から富を搾取し、豊かな自然や時間など、さまざまなものを犠牲にしてきた。その結果が気候変動・少子化・パンデミック…。これから人口が激減していく日本社会において、「撤退」という考え方が不可欠となる。できるだけソフトランディングのかたちで。成長・発展といった直線的な時間思考だけでなく、持続可能で循環的な時間・空間思考が求められていると思う。

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