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岡本太郎の沖縄 小学館クリエイティブビジュアル

Taro Okamoto

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784778036072
ISBN 10 : 4778036077
Format
Books
Release Date
April/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

岡本太郎が目撃した占領統治下の沖縄

1959年、岡本太郎はアメリカ占領下の沖縄を訪れた。ほんの骨休めのつもりが、着いたとたんに沖縄の魅力に引き込まれていく。気がつくと、自分を惹きつける相手にギリギリっと寄り、感動にふるえながら夢中でシャッターを切っていた。太郎がそこまで感動したのは、沖縄に「忘れられた日本」を見たからだ。そこには現代の日本人が押しやってしまった日本、失われてしまった日本が息づいていた。

「これこそ、オレたち自身なんだぞ、日本そのものなんだぞ」。太郎は沖縄で日本を発見し、自己を発見した。清冽に生きる沖縄の人々に日本人の、そして自分自身の根源を見たのだ。このときの体験がのちに「沖縄文化論」に結晶する。

沖縄にとりつかれた太郎は1966年、再び沖縄に降り立つ。12年に一度行われる女だけの神事イザイホーを見るためだった。いまは見ることができないこの呪術的な儀礼を含め、太郎は沖縄の多彩な表情をフィルムに収めた。

太郎が撮った「沖縄」には、日本の、そして日本人の原点が刻まれている。貴重な歴史史料であり、唯一無二の文化遺産だ。だれもが、そしていまこそ向き合うべき「日本」がここにある。

【著者紹介】
岡本太郎 : 芸術家。1911年生まれ。29年に渡仏し、「アブストラクシオン・クレアシオン(抽象・創造)協会」に参加するなど30年代のパリで前衛芸術運動に参画。パリ大学でマルセル・モースに民族学を学び、ジョルジュ・バタイユらと活動をともにした。40年帰国。戦後日本で前衛芸術運動を展開し、問題作を次々と社会に送り出す。51年に縄文土器と遭遇し、翌年「縄文土器論」を発表。50年代後半には日本各地を取材し、数多くの写真と論考を残した。70年大阪万博のテーマプロデューサーに就任

平野暁臣 : 空間メディアプロデューサー/岡本太郎記念館館長。1959年生まれ。岡本太郎創設の現代芸術研究所を主宰し、空間メディアの領域で多彩なプロデュース活動を行う。2005年岡本太郎記念館館長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 寺の始まりさバニーガール

    岡本太郎撮影の沖縄写真集。1959年と1966年の沖縄の姿。昭和34年と41年か。返還前の沖縄の姿。味わい深い。建物にせよ何にせよ、木造のものが多く、鉄筋プラスチック新建材に満ち満ちた平成の今からすると懐かしい感じがしまくって困る。私の生前の沖縄の写真なのに懐かしい。手作り感が退治された今の世の中を思う。シャーマンの老婆の顔写真は、縦に横に刻まれた皺が素晴らしい。今はそんなに皺だらけの老人が珍しい。今後ますます減るだろう。土の匂いがして来そうな写真達。沖縄も変わった筈。岡本太郎は良い写真を遺してくれた。

  • かおりんご

    写真集。返還前の沖縄の様子がよくわかる。祝女の人たちや庶民の様子も写真に納められ、沖縄独自の文化が垣間見られる。この写真に写っている人たちは、あの戦火をかいくぐったんだと思うと、胸が痛くなった。

  • kao

    ★4.5 1959年と1966年の沖縄。市場・闘牛・村人・老婆・子供たち・風景・神事…。岡本太郎は被写体を見つめながら言ったそうだ。≪いいねえ。いいじゃないか。美しいねえ。≫そして≪これこそ、オレたち自身なんだぞ、日本そのものなんだぞ≫、と。写真がモノクロであることが、一層、湧き出るパワーを大きくしている。この写真集で日本と沖縄の関係を再考させられた。政治の文脈だけで語るのではなく、民族を超えて人間存在のDNAから大きく考えなくてはと感じた。太郎の眼は凄い。

  • そ吉

    琉球警察を読んで返還前の沖縄の姿を知りたくなった。 沖縄返還が決まってから返還されるまでの沖縄の古い生活様式が残る村や島を中心にした写真集だ。 報道写真でも記録写真でもなく、沖縄の生活の匂いと汗が伝わる写真だ。 古くからの神事である竹富島の御嶽はこの間ブラタモリでもやってたが、シャーマニズムを感じる神事の写真はなんとも言えず引き込まれる。 ヤギを半殺しにして丸焼きする行儀を笑って見つめる子供たちには怖さと共にイニシエーションとしての神聖な感じを受けた。★★★☆☆

  • なつき

    3度目くらいまで、沖縄にいると息苦しかった。都会の生活の中で非日常になっている全てがまだ日常にある、あのざわざわした感じ。やっと最近、それを楽しみ流せる術が身についてきた。水の気配、緑の気配、神の気配、死の気配、すべてが混ざって一緒にある沖縄は私にとって憧れで畏怖の場所だ。それでもきっと「これこそ、オレたち自身なんだぞ、日本そのものなんだぞ」と岡本太郎が切り取った時はもっともっとそうだったろう。私なんて気配に呑まれて倒れたかもしれないなあと思う。

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