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岡本太郎の東北 小学館クリエイティブビジュアル

Taro Okamoto

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784778036102
ISBN 10 : 4778036107
Format
Books
Release Date
June/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

岡本太郎が東北に見出した縄文精神の片影

1957年2月。早朝の秋田駅に降り立った岡本太郎はいきなりシャッターを切りはじめた。ホームで“都会には絶対にいない、ぶ厚く、逞しく、優しい表情の原日本人”たちと出会ったからだ。同じ日に見た「なまはげ」には人間と霊が自在に交信する“原始日本”が宿っていた。目に見えない力と交信する“呪術の心”だ。

東北に魅了された太郎は6月に岩手を訪れ、守り刀の装飾に蝦夷を見出し、「鹿踊り」に狩猟時代の名残りを感知する。そこに見たのは自然と溶けあって生きる縄文人の気配だった。

1962年7月には青森へ。イタコやおしらさまを取材して「オシラの魂―東北文化論」にまとめ、10月には山形で修験道を考察。1964年には『神秘日本』を上梓して独自の東北論を世に問う。

東北で原始日本の片影に触れた太郎は、日本人の血の中にいまも縄文の心が宿っていることを確信したにちがいない。東北で現日本のたしかなイメージをつかんだことが、その後の太郎の進路を決定づけた。

この記録は“岡本太郎の眼”を追体験する貴重なドキュメントであると同時に、いまはなき日本を生々しく伝える得がたい史料だ。

【著者紹介】
岡本太郎 : 芸術家。1911年生まれ。29年に渡仏し、「アブストラクシオン・クレアシオン(抽象・創造)協会」に参加するなど30年代のパリで前衛芸術運動に参画。パリ大学でマルセル・モースに民族学を学び、ジョルジュ・バタイユらと活動をともにした。40年帰国。戦後日本で前衛芸術運動を展開し、問題作を次々と社会に送り出す。51年に縄文土器と遭遇し、翌年「縄文土器論」を発表。50年代後半には日本各地を取材し、数多くの写真と論考を残した。70年大阪万博のテーマプロデューサーに就任

平野暁臣 : 空間メディアプロザューサー/岡本太郎記念館館長。1959年生まれ。岡本太郎創設の現代芸術研究所を主宰し、空間メディアの領域で多彩なプロデュース活動を行う。2005年岡本太郎記念館館長に就任。「明日の神話」再生プロジェクトにつづいて、岡本太郎生誕百年事業「TARO100祭」を率いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kanata

    「太陽の塔」見学がおじゃんになった一方、来月は連休を利用して東北・恐山に行くことにしたので、これはタイムリーな本と、図書館の長期閉館前に滑り込み借りした本。半世紀以上前、岡本太郎が撮影したモノクロ写真を大きく載せる。オシラさま、賢治の愛した獅子踊り、東北の少女に、太郎が探し求めた【縄文】をみる。〈弥生に犯された縄文〉の痕跡が多数発見できたことは太郎に喜びをもたらし、励みになったことだろう。ひとが動物を喰い、動物がひとを喰らう。それのなにが悪いことか。力強いひとたちと、霊的な写真に度肝を抜かされる。

  • たまきら

    ううむ、早く展示を見に行かねば。

  • そうぺい

    自家発掘本。持っているのは毎日新聞社版。『神秘日本』『日本再発見〜芸術風土記』よりの抜粋。カバーがカッコいい!…につきます笑。私が思う岡本太郎は、文筆家、文化史家、文明史家、民俗学者、写真家などなど、およそこの人の文ほど影響を受けた芸術家は居ないですね。もちろん、今では岡本太郎の文はほとんど口述筆記であることが知られてますが、それでもこの文章の迫力はおよそ現代でも比類なき存在ですね。ただ、眼…見ること、分析すること、捉えることが天才的に素晴らし過ぎて、手の方…絵、彫刻…等は低すぎる悲しい人でもあります。

  • はなこ

    すごい本を見てしまった。まず私の地元それも私が生まれた頃の景色から始まる。あの頃こんなだったんだろうか。うちはもう少し町だったし、と思いながらも姉の子供の頃にそっくりの写真があって驚く。秋田のなまはげ、岩手の鹿踊りもすごい。青森の恐山なども。どれも観光ではない土着のその土地の意味のあるものなんだ。圧倒的な迫力だ。写真は不思議だ。これは岡本太郎そのもの。そして日本の景色。これらは失われたのか?わからない。そうかもしれない。

  • kaz

    当時の厳しい東北の生活、あるいは勇壮な祭等に、岡本太郎の作品の生命力、荒々しさの一端がうかがわれるような気がする。決して美しい写真集ではないが、ずしっと迫ってくるような迫力がある。山形の鉄龍海上人の即身仏の写真は、ちょっとゾクッとする。

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