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今日の芸術 時代を創造するものは誰か 知恵の森文庫

Taro Okamoto

User Review :5.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334727895
ISBN 10 : 4334727891
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2002
Japan

Customer Reviews

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今日の芸術は うまくあってはならない、 ...

投稿日:2012/01/14 (土)

今日の芸術は うまくあってはならない、 きれいであってはならない、 心地よくあってはならない と主張する岡本太郎の芸術論が分かりやすく説明されている。 1954年に書かれたとは思えないほど古さを感じない。 現代でも通用するというより、より現代に必須の生き方論でもある。

ウシバス さん | 東京都 | 不明

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要するに、表面の美しさはどうでもいいとか...

投稿日:2010/08/02 (月)

要するに、表面の美しさはどうでもいいとか、「これが良いということになっている」という慣習に安心してしまってはいけないというような、そういうことを強く訴えかける内容です。 たとえば、富士山。日本中、どこに行っても判で押したように富士山の意匠があちこちに見られる。たとえば蕎麦屋にいけば暖簾にも額縁にもどんぶりにも割り箸の袋にも富士山の「へ」の字形が描かれている。それがきれいだということがこの日本社会で決定しているので、それを描いておけば安心なのだ。だけど、そんなことをしてたってちっとも美の本質には迫れないよ、ということです。 岡本太郎先生は、なにせ話し方があんなんでしたから、晩年は大衆のおもちゃみたいな扱いを受けて、絵が達者な変人くらいにしか思われなかった節もありますが、このひとこそ本当の教養人だとぼくは思います。昔、片岡鶴太郎が岡本先生のものまねをして笑いをとってましたが、岡本先生が鶴太郎の絵を見たら、きっと「これは割り箸の袋に最適だ」と言うような気がします。

ポルツマン さん | 岩手県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • サゴウ

    芸術は、いやったらしく、きれいでなく、うまくないもの。 既存の枠組みを飛び越え、現状の感性を脅かす気持ち悪さを持っているアーティストが崎山蒼志だ。 誰の真似でもない自由で新しい歌い方。 この本でひたすら旧態依然で窮屈な「古い芸術界」を腐す岡本太郎も彼の演奏を聴けばきっと笑顔になるはずだ。 主題歌、崎山蒼志『五月雨』 #その本に音楽をならそう https://book-ground-music.com/vote/3166?p=0#bgm-list-2003

  • zirou1984

    後半になるにつれて皆がよく知る岡本節が炸裂していくのだが、それより興味深いのは前半部分。本書では日本の芸道が古い型を繰り返し昔に忠実なものであるのに対し、芸術とは決して同じ形式を繰り返さないものとして定義されるのだが、その「新しいということは、何か」という点について美術史に基づいた上で丁寧に語られている。普段は窺い知れない岡本太郎の知性と分析の深さは何とも刺激的であり、日本文化の持つ特殊性への指摘も頷くばかり。1954年に出版されたその内容は決して古びず、今もなお新鮮な「新しさ」が込められている一冊だ。

  • ふ〜@豆板醤

    すごく創作意欲が刺激される本。「一日の一番長い時間、単一な仕事に自分の本質を見失いながら生きている」という現代人の描写が鋭過ぎて何か始めてみたくなる!来年は書道を再開する!と目標が早速できましたー(^○^)芸術の凄みに触れられる作品と出会いたい‥!「まともに生きる事を考えたら、いつでもお先真っ暗。いつでも何かにぶつかり、絶望し、それを乗り越える。そういう意志のあるものだけに、人生が価値を持ってくる」「古い型を否定して、新しい、誰もが想像できなかったようなものを創りだしてゆくのが芸術の本質」

  • Y2K☮

    芸術と芸能、技術と技能、建築家と大工、そして芸術家と職人の違い。芸術とはうまくあってはいけない、きれいであってはいけない。本来こういう考え方は既存の権益に甘えて堕落した連中を批判し、古い価値観を打破せんとする若い世代から出るもの。だがこの本が出た1954年の時点で著者は43歳。あの挑発的な太陽の塔が創られた1970年だと60歳近いという事になる。この事実こそ彼のどんな言説にも増してアヴァンギャルド。芸術に年齢は関係ない。子どもも青年も中年も老人も皆対等。誰でもできる。小説も同じ。どんどん抗って書けばいい。

  • Y2K☮

    芸術家と職人、芸術と芸ごと、そして技術と技能の違い。これを頭に入れておくだけでも大きい。著者の考えとは異なるかもしれないが、どちらに軸足を置いたとしてももう片方をおざなりにしたくない。「両極主義」で両者を己の中で闘わせ、止揚して新たな何かを生み出せばいい。ゴッホやセザンヌが証明したのは「とことん貫き通した下手はいずれ上手に優る」という真理。技術やセオリーは無用ではない。だが身に着けた上でそれでも己の感性を信じ、ひとりで責任を背負って勝負できるようになってからが真の闘い。成功するか否かは結果論。やってやる。

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