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あなたの隣の精神疾患

Takehiko Kasuga

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797680737
ISBN 10 : 4797680733
Format
Books
Release Date
June/2021
Japan

Content Description

身近な精神疾患の数々と、その対応法が理解できる入門書!

チェックリストやマニュアルで自己判断が可能なほど精神医学はイージーなものではない。
長年、患者を観察し続けてきた精神科医だからこそ確認し、解説できる精神疾患のパターン。
本書では、双極性障害や統合失調症から、閉ざされた家の怖さや共依存などまでをつぶさに検証し、読者が精神疾患に対して「よりリアルな」イメージを持ち、理解することができるようになっている。
紹介されるエピソードはどれも興味深く、作家でもある著者ならではの筆致に引き込まれ、人間の精神の深淵を窺い知ることができる。
また、患者、人間にとっての幸福とは何か、精神科医の仕事とは何かについても考察。
病気への理解の大切さ、精神医療における生々しい問題点も浮かび上がらせ、当事者や援助者だけでなく、一般読者にとっても非常に興味深い内容に。
たとえば双極性障害を患う内科医は、家族が体面を気にしなければ別の人生になっただろう。
あるいは新型うつ病を訴える患者は、詐病しているわけではなく、本人は苦しんでいるが、周囲の理解は得られにくい。
時代による精神疾患の変化、社会の問題なども詳らかにする。

■目次より抜粋
序章 やってはいけない
悪魔の誘惑/患者の本当の姿は分からない
 
第一章 「うつ」問題
「うつ」にもいろいろなタイプがある/抗うつ薬投与の対象になるか?/自殺について

第二章 躁と双極性障害
双極性障害/性格における躁/陽キャと躁

第三章 パーソナリティー障害と「困った人たち」(付 クレーマー対応法)
パーソナリティーの偏り/境界性パーソナリティー障害/クレーマーについて

第四章 神経症は気の迷い?
神経症と人柄/砦としての神経症/カウンセリングについて

第五章 統合失調症――懐かしい狂気
連想と日常感覚/節約第一、の人/派手な症状
 
第六章 家という異界
歪な価値観/家族と認知症老人/引きこもりの場合
 
第七章 これは病気なのか
幸福の追求・健気な妻/毒親/セルフネグレクト

終章 治ることと元に戻ること
原状復帰/病という体験
 

■著者略歴
春日武彦(かすが たけひこ)精神科専門医、作家。1951年、京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。産婦人科医を経て精神科医に。都立精神保健福祉センター、都立松沢病院精神科部長、多摩中央病院院長等を経て、成仁病院勤務。甲殻類恐怖症。『猫と偶然』(作品社)、『援助者必携 はじめての精神科』(医学書院)、『無意味とスカシカシパン』(青土社)、『鬱屈精神科医、怪獣人間とひきこもる』(キネマ旬報社)など著書多数。

【著者紹介】
春日武彦 : 精神科専門医、作家。1951年、京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。産婦人科医を経て精神科医に。都立精神保健福祉センター、都立松沢病院精神科部長、多摩中央病院院長等を経て、成仁病院勤務。甲殻類恐怖症(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しゃが

    「身近な精神疾患の数々と、その対応法が理解できる入門書」らしい。心の病ほど臨床事例で同じものは一つもないと思っているが、久しぶりに新書を手に取った。共感できたのは<これは病気なのか>の章の<セルフネグレクト>と<歳を取り損ねる>だった。『歳を取れば、前頭葉の機能が低下して心のブレーキが利きにくくなる。子供の頃は年長者を敬うように教えられてきたのに、いざ自分が老人になったら敬ってくれないどころか親切にしてくれない。…今まで生きて身に付けたスキルが役に立たず、見知らぬ機器やシステムに翻弄されて気が休まらない』

  • ネギっ子gen

    【チェックリストやマニュアルで自己判断が可能なほど、精神医学はイージーなものではない】長年、患者を観察し続けてきた精神科医だからこそ確認し、解説できる精神疾患のパターン。患者、人間にとっての幸福とは何か、精神科医の仕事とは何かについても考察した書。病気への理解の大切さ、精神医療における生々しい問題点も浮かび上がらせ、当事者や援助者だけでなく、一般読者にとっても非常に興味深い内容になっている。例えば、新型うつ病を訴える患者は、詐病しているわけではなく、本人は苦しんでいるが、周囲の理解は得られにくいと――。⇒

  • おいしゃん

    タイトルもそうだが、小見出しひとつひとつが、実に興味深い。専門書を求める人や、この本を読んで病気を治したいというような人には正直向かないが、「こんな人がいるんだなぁ」「こんな悩みを持つ人がいて、こんな風に苦労してるんだなぁ」と気づかせてくれる。

  • 原玉幸子

    著者の、内容、構成、語り口をひっくるめた文筆力の高さと、精神疾患の患者と家族、そして「時代の切り取り方」の秀逸さに吃驚するいい新書でした。例えば、精神分裂症を統合失調症に精神疾患の呼称が時代と共に変わるのは分かりますが、時代の変化と共に患者が増減し症例自体が変わるのは、言われてみて「そうだなぁ」との納得半分、一寸した驚きです。それらを診て感じて来た著者故の説得力と迫真性、そして「精神科医こそが人間の内面を言語化する能力に長けていなければならない」と思わせる安心感があります。(◎2021年・秋)

  • くさてる

    多くのエッセイで知られる精神科医による入門書。平易な言葉で具体例も多く、また、最新の治験に基づいた内容で、分かりやすく読みました。単純に読み物としても面白いけれど、まさに「あなたの隣に」ある病としての精神疾患について、理解を深められるのでは。精神疾患に興味がある人におすすめ。

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