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狂人日記。戦争を嫌がった大作家たち 祥伝社新書

Takahiko Soejima

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396116866
ISBN 10 : 4396116861
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

昭和初期、日本が戦時体制に入ると、徳富蘇峰のように戦争を礼賛する作家たちが大量に出現した。その一方で、反戦を唱える者は厳しく弾圧された。谷崎潤一郎も『細雪』の雑誌連載を「戦時下に不適切な内容である」と、軍部に掲載を止められた(昭和18年)。それでもこの弾圧に抵抗することなく、黙々と書き続け、戦後、大ベストセラーになったのだ。著者が谷崎をはじめとする「戦争を賛美せず、抗議もせず、嫌がって関わらなかった作家たち」に今、着目するのは、世界が第3次世界大戦に向かう空気に覆われているからだ。戦争に背を向けた文学者たちの態度に、私たちは何を学ぶべきか。

目次 : 1 谷崎潤一郎と日本の戦争(亡霊の囁き/ 死ぬのがいいわ/ 戦争を賛美した知識人と戦後を先取りした知識人/ ハーレム/ 共同幻想/ 第3次世界大戦の予感)/ 2 戦争に背を向けた知識人たち(谷崎と芥川の文学論争/ 社会主義運動の時代/ 芥川の死/ 妻を譲る/ 2人目の妻と3人目の妻/ 川端康成と三島由紀夫の真実/ エリー卜と文学部/ 谷崎は日本の映画産業にいち早く関わった/ 作家と女たち)/ 3 漱石山脈(言論弾圧の時代/ スキャンダル/ 文学者仲間たち/ 1万倍のインフレが起きた/ 漱石山脈)

【著者紹介】
副島隆彦 : 評論家。1953年、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。米国の政治思想、法制度、金融・経済、社会時事評論の分野で画期的な研究と評論を展開。「民間人国家戦略家」として執筆・講演活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • MICKE

    文学はエロスなり、戦争を賛美せず、只管エロスに耽美し、果ては狂い死にすなり。

  • みや

    現地踏査及び当時の記録を踏まえ、戦前・戦中の大作家たちの戦争に対する態度を明らかにするルポ。戦争を対手にせず、人間の本質に迫る創作活動を継続した谷崎などへの礼賛は至極真っ当な評価。一方、現代まで連綿と続いているとされるタヴィストックに関する洗脳の記述は、俄に信じられない。せっかく事実を示そうとしているのに、いちいち周囲の無理解を指摘するのも蛇足で不快。著者の品位と評価を低下させるのみで誰得の感あり。

  • 石光 真

    下世話な面白さは小室直樹譲りだ。文学者のエロを掘り下げた。文学者は元気だった。そして1970年には滅んだ。

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