エッセイとしては楽しく読めます。が、この本を読んで古事記をわかったつもりになった後、けっこう内容を忘れてました。数年後「五月女ケイ子のレッツ!!古事記」を読んでやっと書かれている事が理解でき、頭の中でストーリーと人物が整理できました。古事記は人物の名前がややこしくて突拍子もない事が書いてあるので、どうしても文字だけだとイメージしにくいです。

昔、この本を読んで紹介されている11作品を見た(あるいは読んだ)気分になりました。久しぶりに手に取ってみて思ったのは、中学・高校の時この本を読んでいたら、ちょっと手を加えて読書感想文の宿題にほぼ丸写しで使えたかもしれない、ということ。良い子は決してマネしないでください。

全く信心のない人がエッセイを読む感覚で気軽に読めます。新約聖書の有名な部分を選んで書かれていて、内容全ての説明ではないです。西洋絵画では聖書の内容が描かれた絵が多く、展覧会に行くのが好きなので、学生時代、参考のために読みました。

名前だけしか知らなかった「旧約聖書」。阿刀田高さんらしい文体で話が進んで行くので、ぐぐっと物語に引き込まれていきました。ちょっとずつ読み進められる点も◎気になる時に気になる登場人物の箇所だけ読み返しています。

阿刀田高の文体、私は好みなので楽しく読めました。ギリシア神話を知ることで日常のちょっとした疑問や不思議が解決します。一回は教養で読んでみてもよいかも。この手の解説書の中では抜群に読みやすいです。

「旧約聖書を知っていますか」を読んだので、こちらも購入。名前はそっくりなのにこんなに違うのか！と驚かされました。でも、わかりやすい文体でこの2作の違いを知ることは出来たのは大きな収穫。

阿刀田高先生の本はかなり多岐にわたりどれも大変読みやすく、博学でウィットにとんだ素敵な作家さんなんだろうなと思っていましたが、初めて自伝を読んでとても驚く面がたくさんありました。 特に若くして病気をされていたこなどの話は長く一線で活躍されていて出版書物の多さや、ミステリーやショートショートの業界などで自書以外での活躍されていることを考えると驚きました。

童話というのは、ある一瞬から現実の温かい空気を切り裂くことから始まる。そ のナイフが鋭く、深く刺されば刺さるほど好まれる、という、M好みの絵空事。名人による大人向けの恐い話。