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[USED:Cond.A] Symphony In C, 3 Movements, Psalm Symphony: Gielen / Swr So

Stravinsky (1882-1971)

User Review :4.5
(2)

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Other Condition
:
ケースすれ
:
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Item Details

Genre
Catalogue Number
93183
Label
Germany
Format
CD
Other
:
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Product Description

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ギーレンのストラヴィンスキー交響曲集

ミヒャエル・ギーレンの最新録音はストラヴィンスキーの交響曲集。ストラヴィンスキーはシンフォニーという名称のつけられた作品を5曲残しましたが、よく演奏されるのはここに収められた『3楽章の交響曲』『ハ調の交響曲』『詩篇交響曲』の3曲で、どれも新古典主義時代に書かれ、それぞれアメリカのメジャー・オーケストラに献呈されたという共通点を持っていますが、3曲の作風は見事にバラバラなのが面白いところ。
 客観的な視座をベースに、ときに微視的にときに巨視的に作品に切り込むギーレンの鋭いアプローチはこういった作品群の再現には非常に有効と思われ、ストラヴィンスキーの並外れた才能を心ゆくまで味わうことができます。
 まず凄いのはなんといっても『3楽章の交響曲』でしょう。もともとオーケストラのための協奏曲的な音楽として発案されたというだけあって、交響曲というよりは協奏曲風な響きと形式構造が目立っており、さらにドキュメンタリー・フィルムを通じて影響を受けたという第二次世界大戦への思いを、『春の祭典』など原始主義時代を髣髴とさせる過激なリズムと管弦楽の咆哮であらわているのが特徴。結果として重層的な味わいの妙味がもたらされたと思われるこの『3楽章の交響曲』で、ギーレンは作品の多面的なスタンスをそれぞれ独立的に認識させるかのような情報量の多い音響を構築しているのがポイント。
 一方、第二次世界大戦直前から開戦の翌年にかけて、つまりストラヴィンスキーが戦火を避けてパリからアメリカに移住する時期に書かれた『ハ調の交響曲』は、ハイドンやベートーヴェン、チャイコフスキーといった作品を参照しながら書かれたとされる作品で、ドラマティックな展開を含むソナタ形式やスケルツォ楽章が、交響曲としての存在感を主張するかのような雰囲気に満ちています。ギーレンの演奏は、様式感に配慮した見通しの良いもので、複雑な構造を持つ第4楽章の捌きも万全、静かなエンディングの透明度の高さも印象的です。
 現在では声楽ファンに人気の傑作『詩篇交響曲』は、もともとクーセヴィツキーから委嘱されたもので、完成後はボストン交響楽団に献呈されています。しかし、オーケストラからの委嘱作品であるにも関わらず、この作品の楽器編成にはヴァイオリンとヴィオラとクラリネットが含まれないという特殊なもので、代わりに(?)混声合唱と管楽器群、チェロ、コントラバス、ハープ、そして打楽器群が対位法的なテクスチュアを織り成してゆくのが実にユニーク。ギーレンの統率はいつもながら声部独立性の高いものなので、対位法的な音楽の再現の見事さは比類がなく、ここでもWDRケルン放送合唱団を率いて美しい響きを聴かせてくれています。

ストラヴィンスキー:
@3楽章の交響曲
Aハ調の交響曲
B詩篇交響曲
WDRケルン放送合唱団(B)
南西ドイツ放送交響楽団
ミヒャエル・ギーレン(指揮)

録音時期:
@2003年3月25&26日
A2006年5月2−4日
B2005年12月7&8日

録音場所:フライブルク、コンツェルトハウス(ライヴ)

Track List   

  • 01. Symphony in Three Movements
  • 02. Symphony in Three Movements
  • 03. Symphony in Three Movements
  • 04. Symphony in C
  • 05. Symphony in C
  • 06. Symphony in C
  • 07. Symphony in C
  • 08. Symphony of Psalms
  • 09. Symphony of Psalms
  • 10. Symphony of Psalms

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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このディスクに収録されている曲は、いずれ...

投稿日:2006/10/19 (木)

このディスクに収録されている曲は、いずれもストラヴィンスキーを語る上では欠かせない。とりわけ注目に値するのが「詩編」ではないだろうか。この曲はショスタコーヴィチがスコアを読み込み、影響を交響曲13番へ昇華した事で知られる。対位法、民族旋法を高度な書法で纏め上げた傑作である。重要な作品だとは思うが、録音が意外と少ない。ギーレンの演奏は常に明晰さを持っているが、部分によってはもっと暴力性を抉りだして欲しかった気もする。惜しいなあ。「詩編」以外の収録曲はダイナミズムに着眼した力演。輪郭がぼやけ気味の録音が残念。

火へんに華 さん | 千葉 | 不明

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「新古典」といわれながらも、実はロマン派...

投稿日:2006/10/07 (土)

「新古典」といわれながらも、実はロマン派的でもあるストラヴィンスキーのこれらの作品を、同レーベルから先日発売されたバルトークでも見せた、実にメリハリのある筆致で明確に描き切るギーレンの手腕には脱帽です。このアルバムは、バーンスタイもデュトワも、ラトルでさえも成し遂げなかった偉業としてレコード史に永遠に残るでしょう。いこの勢いで変ホ調の交響曲や春の祭典も録音して欲しいです。とにかく、これほど身の詰まったストラヴィンスキー演奏はここ十数年聴いていませんが、ストラヴィンスキーの音楽に最初に接したときの驚きをこの

野田恵 さん | 東京都麻布十番 | 不明

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