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坊っちゃん

Soseki Natsume

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101010038
ISBN 10 : 410101003X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2003
Japan

Product Description

さあ、きょうからおれも一人前の先生。張り切って着任した中学校だがまわりの教師が何だか変だ。
臆病だったり、嘘つきだったり、小うるさかったり、いったい誰がまともなんだい――? 
正義感あふれる主人公が、同僚の婚約者を汚い手を使って奪い取ろうとする教頭を徹底的に懲らしめるまでの顛末を痛快に描く。
漱石の作品中、もっとも愛読されている一冊。

<夏目漱石>(1867-1916)江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

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面白かった!この小説は登場人物のキャラク...

投稿日:2021/07/09 (金)

面白かった!この小説は登場人物のキャラクターが皆んな良かったです。赤シャツ、うらなり、山嵐など。その中でも一番はやっぱり主人公の坊ちゃん。痛快豪快。だけどラストの清を思う場面は涙が出ました。笑いあり涙あり、夏目漱石の名作です。

Yuki さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    初めて読んだのは中学2年生の時。旺文社文庫だった。以来、何度目かの再読。その都度、新たな感想を持つ。最初は坊ちゃんの痛快で破天荒な物語として読んでいたが、今回は最初からある種の哀しみが付きまとっていた。これは、坊ちゃんの清への愛惜を綴った追悼の書である。そもそも彼のことを「坊ちゃん」と呼び、それを許していたのは清だけなのだ。物語の最初から最後に至るまで、坊ちゃんの心の中を占めていたのは、ずっと清のことだけだったと言ってもいい。最後の数行は涙なくしては読めない。痛切な悲しみの表象が込められているからだ。

  • 愛媛県民の上に松山市に住んだことがある身でありながら坊っちゃん未読でした。ひとつきしか先生として滞在していなかったのに、赤シャツや野だ、たぬき校長と(山嵐を除き)ろくな上司がいないものだから松山にいいイメージを持たないまま去られてしまって残念。でも温泉は気に入っていたようです☆それに思ったほどマドンナって登場しないんですね、意外でした。松山には坊っちゃんが乗った列車(坊っちゃん列車)や坊っちゃんにまつわる土産が多くあります。私も次に遊びに行くときは坊っちゃん列車に乗ってみようかな。

  • yoshida

    夏目漱石は高校時代に「こころ」を読んで以来、他作品は未読。坊っちゃんの裏表のない真っ直ぐでさっぱりとした性格が読んでいて小気味良い。東京から松山の中学校へ新任の中学校教師として赴任した坊っちゃんの毎日を描く。山嵐やうらなり、赤シャツ等の個性豊かな登場人物が物語に一層の面白味を与える。坊っちゃんや山嵐に降りかかる災難や、赤シャツ達の奸物は現代にも通じるものがある。暗に社会批判をしておりそれもまた現代にも通じるものである。人の世の営みは時代を越えても変わらない。本作が百年を越えて読み継がれる理由がここにある。

  • ehirano1

    坊ちゃんの破天荒さは本書の魅力の1つではあるのですが、やはり裏テーマを考えずにはいられません。坊ちゃんを江戸時代の象徴(≒ラストサムライ)、赤シャツを明治時代の象徴(≒新時代のエリート)と仮定すると、坊ちゃんが江戸時代の美学であった敵討ちをしようとすることは、「江戸時代vs.明治時代」の二項対立を用いて「時代変遷により生じるエネルギー」を描いた超優れた作品ではないかとまたも感服した次第です。

  • のっち♬

    「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」坊っちゃんは、四国の中学教師に赴任。主人公が殆ど誰とも心を通わせず理不尽な社会悪にかろうじて一矢報いて敗退する話。金力や権力や理窟に動じない直情径行さは漱石の個人主義にも通じ、下女の存在が物語に絶妙な温かみを注ぎ込んでいる。文体・展開の清々しいキレや赤シャツという別の形にも込められた自己客観視は『吾輩は猫である』を踏襲しつつ進化が見れる。「人間は好き嫌いで働らくものだ。論法で働らくものじゃない」—わるくなることを奨励する近代社会に彼は寂しげに拳を握りしめる。

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