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さらば、夏の光よ

Shusaku Endo

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061317833
ISBN 10 : 4061317830
Format
Books
Publisher
Release Date
August/1982
Japan

Customer Reviews

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圧倒的な筆力と滲み出る人間味が遠藤周作の...

投稿日:2021/04/10 (土)

圧倒的な筆力と滲み出る人間味が遠藤周作の持ち味ではないでしょうか。人ってこんなに残酷になれるんだということを、日常と平凡な市井の人々を書くことで読む者に深く深く刻みつけてしまう。ページを繰る手が止まりません。

ゆめゆめゆめ さん | 福岡県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 新地学@児童書病発動中

    メロドラマのような三角関係を描く長編小説。親友の南条の恋人戸田京子を密かに想い続ける、冴えない男野呂の胸の内が切ない。南条が死んだ後、妊娠してしまった京子の名誉を守るために、野呂は結婚を申し出て受け入れられるのだが、京子は野呂に心を開くことができない。不器用な愛情で京子を支えようとする野呂に、イエス・キリストの姿を重ねて読んだ。この世に生きている間は、野呂のような(そしてイエスのような)純粋な愛情に気づくのは、難しいことなのかもしれない。美しく、気高く、重い主題を投げかける素晴らしい物語だった。

  • 優希

    とても悲しい物語でした。善意や誠意があっても「愛」は残酷になりうるのですね。不器用が故に一人の女性に尽くしながらもその想いは報われない。いくら愛していても親のため、お腹の子のために結婚という選択をし、その愛を手放さなければならないときもあるのですね。自分では変えることのできない運命。愛の孤独と絶望を優しい眼差しで描いているように感じます。そこに人の人生も見据えながら。

  • 優希

    残酷で悲しい物語でした。善意や誠意があっても「愛」は堕とすところまで堕落させるのです。不器用だからこそひとりの女性に尽くすものの、その想いが伝わらないのに胸が痛みました。愛があっても親のため、お腹の子のため、望んでいなくても愛を手放し、結婚という道を選ばなければならないのは、変えられない運命と言えるでしょう。優しい眼差しながらも愛への孤独が刺さります。

  • ばりぼー

    およそ30年ぶりの再読。初読の時の衝撃が蘇りました。チビ・デブ・のろまな野呂が密かに恋する女性を、友人のモテモテ南條があっさり自分の婚約者に…。炙り出しのラブレター(笑)などというアホな発端で、軽い通俗小説を装いながら、人間のエゴイストぶりを嫌悪感たっぷりに浮き彫りにし、深く重くグイグイ迫ってきます。見かけで人を差別してはいけないというのは大人の「良識」であって、現実には容姿の醜さは人種や出自以上に手軽に差別のネタにされるもの。読後込み上げてくる、この冷たい怒りのような感情の塊を持て余しています。

  • ω

    しんみり…。キリスト教は出て来ず、三角関係的な内容だけど何か分かる…。。善意って、その人が見てくれが良いか悪いかで捉え方変わると……生理的に無理とか読んでて傷つくワァ…。゚(゚´ω`゚)゚。

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