Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• KEI

  読了日：2019/12/19

  10代の頃に出会った山本作品の記念すべき1作目。江戸下町の風情や人々の姿や人情を横糸に、その時代の討ち入りや大火、大地震を縦糸に見事に織り込みながら今回も一気読みでした。【柳橋物語】主人公のおせんは庄吉を待ち続ける事で、かなり辛酸を舐める事になりますが、幸太の想いに気が付く下りでは、何度読んでも涙が出てしまいます。【むかしも今も】親方から「まきを頼む」と言われた直吉がそれを守る愚直な姿は前述の幸太にも繋がり一途な2人の男の姿がなんとも言えません。時代小説がお好きな方で未読の方に是非お薦め本したい本です。

• tengen

  読了日：2019/12/19

  敗れ庄吉は旅立つ。おせん待っててくれるか？そして幸太になびかないでくれと。おせんはその言葉にほだされた。「待ってるわ」幸太との縁談話が持ち上がるが断る。祖父が倒れると幸太の世話になるが、もう来ないでくれと突き放す。だが大火事の日に幸太はおせんの元に駆けつける。死んでも守る。そして幸太は火事からおせんを救い死んでいった。☆愚直な直吉はおまきの子守が生きがい。だがおまきは後輩職人の清次と祝言を。親方から死に際、後見になっておまきを守ってくれと頼まれる。清次は博打にのめり込んでいたのだ。直吉一層の献身が始まる。

• おか

  読了日：2025/01/26

  何だか嬉しい　この歳になっても　こんな純愛物語に胸がつまり　喉がつまり　眼から泪。。。「柳橋物語」は女性が主人公　あ〜〜〜〜わかる　この気持ち　女って　いや　女の子って　先ず　恋に恋しちゃうんですよね　「むかしも今も」あ〜〜〜〜こんな男に愛されたかった(笑)

• のびすけ

  読了日：2020/12/27

  ｢柳橋物語｣のおせん、｢むかしも今も｣のおまき。どちらの物語も、艱難辛苦の末に本当の愛に気付く女性を描く。男は容姿や口先ではない。本当に愛してくれてたのは、ずっと近くで支え続け、命懸けで守ってくれた人だということに気付く。おせんとおまきには、大切な人とともに力強く生き抜いて欲しい。どちらの物語も清々しい気持ちで読了でした。面白かった。

• kawa

  読了日：2025/10/10

  山周先生お得意の江戸下町人情物語2題。「柳橋物語」はうぶな少女の悲しき恋バナ物語。ちょっとした誤解が人の一生を左右するのですね。最後に逞しく立ち上がる主人公に拍手。江戸の町の火事や地震のシーンにも息を飲みます。「むかしも今も」は愚鈍な主人公の成長物語。目端の効いた要領良し男ではなく、まじめにマイペース一歩づつ主人公が最後は頼りにされる。ちょっと出来過ぎかもですが、そうありたいもの、読後感良ろし。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します