Piano Sonata, 2, : Sally Pinkas +bridge: Piano Sonata

ショスタコーヴィチ：ピアノ・ソナタ第2番、ブリッジ：ピアノ・ソナタ

ショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第2番は交響曲第7番と8番の間の時期に作曲され作曲者自身により初演されましたが、評判は芳しいものではありませんでした。そのせいか以後作曲家はこの分野に深く踏み込むことはなく、これが最後のピアノ・ソナタになりましたが、その内省的な内容は実に奥深いもの。ロ短調という調性もリストやショパン（第3番）のソナタ、ひいてはバッハのミサ曲を思わせて意味深ですが、実際は無調の部分が多く、その黙示録的で厭世的な内容は輝かしい勝利で終わる交響曲第7番の作曲直後の作品とは思えないほど。この機会に再聴すべき傑作です。
　ブリッジはブリテンの師匠としても知られています。イギリス田園楽派に近い作風を示す曲もありますが、第一次大戦後はモダニズムの影響を大きく受け、無調、多調など同時代の前衛の様式で多くの作品を書いています。このピアノ・ソナタも自由な無調と激しい表現主義的なスタイルを採っています。なかなか聴ける機会のない作品だけに、このチャンスにぜひ。（輸入元情報）

【収録情報】
1. ショスタコーヴィチ：ピアノ・ソナタ第2番ロ短調 Op.61 (1943)
2. ブリッジ：ピアノ・ソナタ H.160 (1921-1924)

　サリー・ピンカス（ピアノ）

　録音時期：2020年6月2日（1）、2021年1月12日（2）
　録音場所：ボストン
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）